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●大企業の利益中心の経済政策を中小企業と国民のくらし第一の政治に切り揃える
日本経済の根本的な弱点は、経済をささえる一番の土台である国民のくらしが、粗
末 にあつかわれていることにあります。90年代からつづく長期不況にたいしても、大手ゼネコンのための公共事業の積みまし、大銀行のための公的資金の投入、大企業のための法人税の減税などが繰り返されましたが、肝心の国民のくらしをたてなおす対策を何もとらず、逆に痛めつづけてきました。そのために、一時的な「景気回復」
は何度かあっても、結局、長期不況からぬけだすことができませんでした。この間 も、大企業の身勝手なリストラや、政府による国民負担増の押しつけ、社会保障の切り捨てが、くらしを圧迫し、生活不安を広げ、景気をさらに冷え込ませてきました。
大企業応援ではなく、国民のくらしを応援する政治をすすめ、経済をささえる最大の力である国民のくらしに活力をあたえることこそ、日本経済を立ち直らせる道、先行きに明るさを見いだせる道です。
(1)社会保障とくらしをささえるための財政と税制の改革……日本は、国民のくらしをささえる社会保障のために国や地方が出す支出よりも、大型プロジェクト中心の公共事業に出す支出の方が極端に多いという、世界でも類を見ない「逆立ち」した
税 > 金の使い方をしています。
この「逆立ち」財政が、国民のくらしを痛めつける根本にあります。昨年から今年にかけて、年金、医療、介護など社会保障と庶民増税などで3兆円もの負担増が国民
に押しつけられました。そのうえに、来年以降、所得税・住民税の増税(配偶者特別控除の廃止)、消費税の課税強化(免税点の引き下げなど)をおこなうことが決定
され、今年に続き、来年も年金給付を削減する計画で、あわせて2兆円規模の負担増を国民に押しつけようとしています。さらに、来年の国会では、保険料と給付全般にわたる年金大改悪をおこなうとしています。
――「歳出改革」――「逆立ち」財政をあらためる……まず、「逆立ち」した税金の使い方を大もとからあらため、国民のくらしと社会保障を予算の主役にすえる改革をすすめます。日本の公共事業費は、90年代に50兆円という世界に例のない水準にまで異常膨張しました。この異常膨張した公共事業費を、福祉・環境型に重点化させることで雇用を確保しながら、バブル前の25兆円という水準まで段階的に半減させます。年間5兆円に膨張した軍事費を「聖域」とせず、抜本的な軍縮へと転換させ
ます。
――「歳入改革」――「所得の多いものは多く、少ないものは少なく負担」の経済民主主義をつらぬ……将来的には、高齢化社会をささえる新たな負担が必要となってきます。その時には、税金や社会保険料などの負担は、“所得の多いものは多
く、少ないものは少なく負担”という経済民主主義の大原則にたった改革で、社会保障の財源を安定的に確保します。「所得や資産に応じて」「生計費非課税」は、近代社会が確立してきた税や負担のあり方の原則です。この大原則にそくして、大企業や高
額 > 所得者に応分の負担をもとめる改革をおこないます。高齢化社会をささえる財源と称して、所得の少ない人に重くのしかかる消費税大増税を選択することは、絶対にやってはなりません。
(2)国民のくらしと権利をまもる“ルールある経済社会”をつくる……大企業の乱暴なリストラ、違法なサービス残業、過労死まで生み出す長時間労働、下請け企業への単価たたきなど、日本は、くらしや雇用、中小企業をまもるルールがあまりにも
弱 く、大企業の身勝手が野放しにされ、同じ「市場経済」のヨーロッパとくらべても異常な国になっています。
今年のエビアン・サミットが、「企業の社会的責任を重視する」という経済宣言を採択したことがしめすように、世界では新しい流れが起きています。21世紀を
「持続可能な経済社会」にするためには、経済全体に巨大な影響力をもっている大企業 が、雇用・地域経済・環境・下請け企業・消費者などにたいする社会的責任をはたすべきであり、そのことを重視する経済政策に転換しようという当然の流れです。
ところが日本では、小泉内閣が、「構造改革」などとして、“市場原理と競争”一辺倒で、目先の利益追求を最優先する「アメリカ型資本主義」「市場原理主義」を強引に持ち込んでいます。大企業の利益を増やしてやるために、リストラによる雇用破壊も、長時間労働も、下請けいじめも、地域経済を見捨てる工場閉鎖も、一切合切野放しです。このままでは日本は、世界の新しい流れにも逆行する、いっそうひどい
“ノン・ルール”の国になってしまいます。これでは日本の経済社会は荒廃するばか りです。
日本共産党は、国民のくらしと権利をまもる「ルールある経済社会」への前進をはかります。そのことによって、世界ではあたりまえの「企業の社会的責任」を大企業にきちんとはたさせ、安定した雇用の確保、環境との共生、人間らしい生活と社会など、「持続可能な経済社会」の実現にとりくみます。
――労働者の雇用と労働条件のために……無法なリストラ、違法なサービス残業、長時間労働をなくし、安定した仕事と雇用を確保する。
――金融制度は公共的責任を優先に……金融機関に中小企業への資金供給というあたりまえの責任をはたさせる。郵政民営化に反対し、庶民の貯蓄をまもる。
――中小企業の経営の発展のために……大型店の出店を規制し地元商店街をまもる。親企業による下請けいじめをやめさせる。納税者憲章を制定するなどにとりく
む。
――人間と環境との共生のために……地域レベルでの環境破壊、地球的規模での環境破壊をおさえるルールをつくる。
(3)経済までアメリカに指図される現状から抜け出す……経済の重要な問題で、いつもアメリカに指図されていることも、日本経済の大きなゆがみになっています。
90年代に公共事業費が年間50兆円にも膨張しましたが、これは、1989年にブッシュ大統領(現大統領の父親)が、当時の海部内閣に「内需拡大」をせまり、
同内閣が公共事業に10年間で430兆円使うという「公共投資基本計画」をつくっ たことに端を発します。さらに94年には、村山内閣がまたもやアメリカの圧力をうけて、この計画を630兆円にまで拡大させてしまいました。
乱暴な「不良債権の早期処理」による不況の加速も、アメリカの圧力ですすめられているものです。小泉首相は首相就任直後の日米首脳会談(01年)で、ブッシュ大統領から「不良債権処理の加速」をせまられました。「不良債権処理加速」策は、
アメリカ流の銀行の資産査定や自己資本の算定などの方法をそのまま持ち込んだものであり、貸し渋り・貸しはがし・利上げに拍車をかけ、この大不況時に、経済の現場では事実上の“金融引き締め”状態をつくりだしています。
また、日本は、国民の預貯金にまったくといっていいほど利子がつかない異常な国になっています。世界でも前例がない超低金利・ゼロ金利も、日本からアメリカに資金を流入させるために、日本の金利をアメリカより低く抑えるという政策がとられたことが発端でした。
このように経済の重要問題でアメリカに指図されている現状をあらため、国民のくらし、日本経済の実態にそくした経済運営に改革します。
消費税の大増税は国民の新たな苦難の道いま、消費税の税率を2ケタに引き上げるという大合唱が、財界や政府・与党の間からわき起こり、大増税にむかっての暴走が始まろうとしています。日本経団連、経済同友会などが、数年後から税率を段階的に引き上げ、「18%」とか「19%」
ま でにするという提言を次々に出し、財界が総出で、消費税大増税の音頭をとっています。これを受けて6月に出された政府税制調査会の答申は、「2ケタの税率に引き
上 > げる必要もあろう」とし、税調の石会長は、「国民世論の形成には2、3年かか る。小泉首相は歳出カットなど引き上げの前提条件をこの3年間で満たしてもらいた
い」とのべています。
小泉首相が「任期中の3年間は増税しない」といっているのは、この財界や政府税調の増税案にそったものです。財界も、数年間かけて大増税への地ならしをし、その
ために、消費税増税と法人税減税に賛成する政党には、中止していた経団連からの政治献金を再開するという作戦まで決めています。小泉「構造改革」で、さらに“痛み”を押しつけられたあとで、待っているのは消費税大増税というのでは、国民は踏んだりけったりではありませんか。いま、国民が黙っていたら、この方向が既成事実
にされかねません。
消費税大増税は、庶民のくらし、中小業者の営業、景気と経済を破壊する……消費税は、所得が少ない人ほど重い負担になる最悪の不公平税制です。税率が高くなれば
なるほど不公平は拡大し、庶民に重い負担になります。いま、貯蓄ゼロという世帯が 全世帯数の2割にものぼるほど所得・資産の格差は拡大しており、大増税は、庶民
のくらしを直撃し、ひいては社会に新たな荒廃をもたらします。
消費税は、価格に転嫁しきれず、身銭をきって納税している多くの中小零細業者などにとっては営業破壊税です。大増税は、不況とし烈な価格競争のなかで必死にが
ん > ばっている中小零細業者を倒産・経営難に追い込んでしまいます。
さらに、消費税増税が、景気と経済に大打撃となることは、6年前の橋本内閣の増税が、上向きになりかけていた日本経済を「戦後最悪の大不況」にたたき落とした経験からも明らかです。長い不況で国民のくらしも日本経済も疲弊しきっているときに、大増税計画を持ち出すことなど言語道断です。
“社会保障の財源”どころか“大企業減税の財源”……「消費税は社会保障の財源として必要」というのが、増税のための口実です。消費税導入のときも、5%への増税のときも、そういってきました。しかし、医療・年金などの社会保障制度は、拡充されるどころか改悪され続けてきたではありませんか。
導入以来15年間の消費税の総額は136兆円にもなりますが、同じ時期に、法人
3税(法人税・法人住民税・法人事業税)が131兆円も減りました。景気悪化のために法人税収が減収になったうえに、大企業のための減税が繰り返されたためです。国民からしぼり取った消費税は、社会保障財源になるどころか、大企業減税と不況による法人税などの減収で消えてしまったのです。
日本経団連などは、「消費税の2ケタ化」とあわせて「法人税率の引き下げ」や「年金保険料の企業負担の廃止」などをもとめています。財界の本音は「社会保障のため」の消費税増税ではなく、大企業の負担を減らして、それを消費税で「穴埋
め」することです。
消費税の免税点引き下げに反対し、中止をもとめる……来年4月から消費税の免税点が1000万円まで引き下げられ、年間売り上げ3000万円以下の中小零細業者も消費税を納めなければならないことになりました。売値に転嫁できない中小零細業者にとって、消費税は「益税」どころか「損税」です。
中小企業庁の調査では、売り上げ3000万円以下の業者の52・3%、全国商工団体連合会の「8万事業所調査」では61・4%がほとんど転嫁できていません。
いまでも、「仕入れ」にかかる消費税は身銭をきっているのに、納税分まで身銭をき ら > されたら「とても商売をつづけられない」と悲鳴があがっています。
> > 免税点の引き下げは、弱いものいじめによって「公平さ」をよそおい、消費税大増税を強行する、そのための地ならしにほかなりません。
消費税大増税の計画に反対する……消費税は、所得の少ない人にほど重くのしかかります。「所得の多いものは多く、少ないものは少なく」、「生きていくために必要な生計費には税をかけない」という近代的な税の大原則に反した「最悪の不公平税制」です。日本共産党は、いっかんして消費税の廃止を主張してきました。ましてや、この悪税を2ケタに増税することなど、絶対に認めることはできません。日本共産党は、消費税大増税の計画につよく反対するものです。
●政府と大企業の責任で若者の信用の拡大を進める
日本の将来をになう若者が安定した仕事にもつけず、自分の生活もままならない――雇用や労働条件の悪化、教育や家族の変化のなかで、日本の若者は、「このままでは若者の大半が社会的弱者に転落するのではないか」と指摘されるほどの、深刻な状況におかれています。
この状態を打開して、「仕事につきたい」「思いきり勉強したい」「自分の力を社会にいかしたい」という若者のエネルギーが発揮できる社会をつくることは、若者にとっても、日本社会にとっても切実で緊急な課題です。若者の仕事と勉学、社会参加を保障する社会のルールを確立するために全力をあげます。
(1)若い世代に仕事を保障する
青年の雇用問題は、いま日本社会の将来を左右する大問題となっています。 完全失業者の半分が34歳以下の若者です。「フリーター」とよばれる、アルバイトや派遣社員、契約社員などの不安定な就労と失業を繰り返す若者は年々増加し、417万人にものぼります。今年3月の大学卒業者の就職率は55%、2人に1人が就職できない状態です。大卒の就職率が7割を切ったのは戦後はじめてのことです。
高校卒業者の就職率は16・6%と過去最低です。 大企業の乱暴なリストラが、若者の就職難と「フリーター」急増の大きな原因です。これまで、この問題は「青年の意識の問題」としてきた政府も、「企業側の要因が大きい」と認めざるをえなくなりました(03年版「国民生活白書」)。しかし政府は、青年の雇用をふやすために大企業を指導するなど、具体的な手立てをまったくうっていません。
日本共産党は、青年の雇用を守り増やすために、次の4つの点を重視し、実現のために青年とともに奮闘します。
政府と大企業の責任で雇用をふやす……政府に、大企業に新規採用抑制の中止、若者の正社員雇用など若者の雇用責任をはたすことを強くはたらきかけさせます。労働時間を短縮し、「サービス残業」をなくせば、青年の雇用をふやすことができます。
また、人手不足が深刻な医療、福祉、防災、教育などの分野で公的な雇用を増やす手立てをとります。 「フリーター」の職業訓練への援助……仕事をもとめる若者に対して職業訓練の場をひろげるとともに、低賃金で貯えも少ない「フリーター」の、訓練期間中の生活を保障します。雇用保険には、訓練期間中の特別給付がありますが、「フリーター」の多くは雇用保険に未加入です。こうした若者が職業訓練を受けられるように、有給の職業訓練制度や訓練貸付制度を創設・整備します。失業者や低所得の「フリーター」には、奨学金返済の繰り延べや減免制度をつくります。
不安定雇用の青年を正社員に採用するしくみづくりと労働条件改善……派遣やパート・アルバイトで働いていて、その会社に正社員としての就職を望む若者の採用をひろげる必要があります。労働者派遣事業法は、派遣労働者が一年間同じ事業所で働いている場合に常用雇用にする「努力義務」規定をおいていますが、これを「義務規定」に格上げします。パートなどにも、同様の仕組みをひろげます。また、「フリーター」のおかれた劣悪な労働条件の改善をはかります。
就職活動のルールづくり……企業の都合で年々早められる就職活動のために、大学で十分な学問を身につけられないことは、本人にとっても、社会や企業にとっても大きな損失です。会社訪問の解禁日など、学業と両立できる就職活動のルールをきちんとつくります。
(2)重すぎる学費の負担を軽減し、奨学金制度の拡充をすすめる
国立大学の学費(初年度納付金)は80万2800円、私立大学は129万円にのぼり、1975年と比べると国立大学が9・3倍、私立大学が3・5倍にもなっています。学生はバイトにおわれ、親は借金をし、なかには進学断念に追いこまれる学生もうまれるなど、深刻な実態がひろがっています。高校でも、不況の影響で、学費がはらえず高校を中退する生徒がふえています。
重すぎる学費負担は、若者の将来の夢をうばうだけでなく、国民の家計をゆがめたり、若者の経済的社会的な自立をさまたげるなど、二重三重の悪影響を社会にあたえています。この異常な状態を打開することは、若者にとっても社会全体にとっても、切実な課題です。
そもそも、教育を受ける権利は、憲法の保障する基本的人権です。国際人権規約では「高等教育の漸次的無償化」がうたわれ、ヨーロッパの多くの国は学費は無料です。欧米で高校の授業料をとっている国はありません。
そのうえ日本の奨学金制度は、質、量ともに先進国で最低レベルです。欧米では、返済が不要な給付奨学金が制度の中心にすわっていますが、日本ではすべてが返済が必要な貸与制です。
日本だけがこんなことになっている最大の原因は、大学予算(公財政支出)の水準が、欧米の半分以下とあまりに低いことにあります。日本共産党は、予算を欧米並みの水準にすることで、重すぎる学費負担を解消します。
当面、つぎの政策を実施します。(1)17年連続で値上げされてきた国立大学費を値下げの方向に転換します。(2)私学助成の増額、授業料直接補助制度の創設などで私立大学、私立高校でも国民の学費負担をへらします。(3)国公私立にわたる学費免除の枠を拡大することを、国の責任ですすめます。(4)奨学金の返済免除制度の改悪をやめさせ、希望者全員に無利子奨学金を支給するなど、奨学金制度を拡充させます。さらに、給付制の奨学金の導入をはじめます。
(3)18歳選挙権の実現、若者の社会参加の拡大
18歳選挙権の実現は、青年の権利と自立、日本社会の現実からいっても急がれています。高校を卒業して仕事につけば経済的にも自立可能であり、収入があれば納税もします。労働法でも、18歳から20歳未満の青年は、事実上の成人として、さまざまな社会的な義務を負わされ、結婚や普通免許の取得など、成人としての扱いがされています。義務や社会生活の面では成人として扱う以上、政治上の権利を保障するのが当然です。
18歳選挙権は世界の流れです。この流れは、150カ国以上におよび、サミット諸国で18歳選挙権を実施していないのは日本だけです。日本共産党は、創立した時から一貫して18歳選挙権を要求してきた党です。18歳選挙権の実現のために全力をつくします。
さらに、若者が青年関連の行政や制度づくりに参加できるシステムをつくるなど、若者としての社会参加の制度をひろげます。
●憲法9条改憲に反対し、世界と日本の平和を築く
わが国の政府は、どんなに無法で道理がないものであろうと、アメリカの戦争を無条件に支持する立場にしがみついてきました。そしていま、アメリカいいなりに自衛隊を海外に派兵する国になろうとしています。小泉内閣は、アメリカの戦争に自衛隊を参戦させる法律をつぎつぎと制定して自衛隊を海外に送り出したうえに、いつでもどんな場合でも自衛隊を海外に派兵できる「恒久法」の制定さえねらっています。
アメリカに追従した「海外派兵国家」の道を続ければ、世界とアジアから孤立するばかりです。日本共産党は、「アメリカいいなり」からぬけだし、自主・独立の国づくりをすすめ、アジアと世界の平和・友好に貢献する日本にします。
(1)イラク派兵に反対し、「海外派兵国家」の仕組みづくりをやめさせる……アメリカの不法なイラク占領支配を支援するために自衛隊派兵を強行すれば、イラク復興支援に結びつくどころか、混乱をさらに長引かせ、日本はとりかえしのつかない道に足を踏み入れることになります。イラクへの自衛隊派兵はきっぱり中止すべきです。
アメリカの占領費負担もやるべきではありません。
日本共産党は、憲法9条をまもる立場で、「海外派兵国家」の仕組みづくりをやめさせ、有事法制・海外派兵法の発動を阻止するために、国民のみなさんとの共同をつよめます。
(2)国民の利益と世界の公理にかなった自主外交に転換する……イラク戦争は、国連の「平和のルール」にたいする正面からの挑戦であり、破壊です。アナン国連事務総長も、米英の先制攻撃を「国連憲章の原則への根本的挑戦」だと批判しています。
巨大な軍事力にものをいわせるアメリカの横暴勝手な世界戦略を許さず、「国際紛争の平和的解決」「武力の行使・威嚇の禁止」という国連の「平和のルール」にそった国際秩序を築き上げる課題は、国際政治と国際世論が直面する重要課題です。
日本共産党は、国連憲章の「平和のルール」をまもり、自民党政府の「アメリカいいなり」の外交から、日本国民の利益に立った自主・平和の外交に転換します。
(3)「米軍基地国家」の現状をあらためる……異常な「米軍基地国家」の現状をあらためます。沖縄・名護への新基地建設、神奈川・横須賀への原子力空母配備、長崎・佐世保を中心とする「遠征攻撃群」の新編成など、海外への“殴り込み”専門部隊の増強計画に反対します。ブッシュ政権がすすめている「ミサイル防衛戦略」は、アメリカの核戦略優位を絶対的なものにし、「報復」の心配なく先制攻撃を可能にしようとするものです。このような危険な計画に日本が参加することに強く反対します。
(4)日米軍事同盟をなくし、ほんとうに独立した自主・平和の日本へ……小泉内閣が、憲法9条も平和をねがう国民世論も踏みにじって、アメリカいいなりの道をつきすすむ大もとに、安保条約=日米軍事同盟があります。圧倒的な軍事力で世界支配をねらうアメリカに日本をがんじがらめにしばりつけている日米安保は、いま、世界とアジアの軍事緊張を高める危険な震源地の一つになっています。沖縄をはじめ日本中で、「基地あるがゆえ」の苦しみを国民に押しつけています。
日本共産党は、日本でただひとつ、日米軍事同盟からぬけだして日本を外国の軍隊のいない、ほんとうの独立国家にすること、世界とアジアの平和に貢献することを主張している政党です。安保条約第10条の規定にしたがって、アメリカに「安保廃棄」を通告します。アメリカとは「友好条約」を結び、対等・平等の新しい関係をつくります。
憲法改悪に反対し、現行憲法をまもる小泉首相は、自民党の結党50周年にあたる2005年11月までに憲法「改正」案をまとめるよう指示し、それ以前にも、改憲のために必要な「国民投票法」を制定すると明言しました。ときの首相が、改憲のための具体的な日程や段取りを指示することは、憲法制定以来はじめてのことです。
自民党の改憲のねらいははっきりしています。これまで、「戦争はしない、軍隊はもたない」と決めた9条の解釈をねじ曲げて、“自衛隊は軍隊ではない”“自衛隊は海外に行くが、戦争行為はやらない”といいわけをしてきましたが、もう、それだけではアメリカの注文に応じきれなくなったからです。9条そのものを変えて、海外で気がねなしに戦争ができるようにする――ここにいちばんのねらいがあります。
日本共産党は、現憲法のすべての条項を厳格にまもり、とりわけ平和的・民主的条項を完全実施することを要求しています。いまの憲法は――主権在民、戦争の放棄、国民の基本的人権、国権の最高機関としての国会の地位、地方自治――という大事な原則に立っており、この原則を政治・経済・外交・社会のすべての分野で生かす立
場から、憲法改悪にきっぱり反対します。 とりわけ憲法9条は、日本国民が世界にほこる「平和の宝」です。アメリカの「一国覇権主義」の横暴勝手から国連の「平和のルール」をまもるうえでも、日本をアジアと世界の平和に貢献する国にするためにも、憲法9条の役割はますます重要になっています。「海外派兵国家」の道をひた走る小泉内閣の暴挙に、アジアをはじめとする世界中の世論が、かつての日本軍国主義による侵略戦争・植民地支配と重ね合わせて、「日本は、戦争をしないと誓った自国の憲法に反する道を歩んでいる」と痛烈に批判しています。
日本共産党は、戦前の侵略戦争と植民地支配に命がけで反対をつらぬいた日本で唯一の政党です。こうした歴史と伝統をもつ党として、憲法改悪の計画を中止させるために全力をつくします。
●危険な「原発だのみ」をやめ、安全なエネルギー供給をめざす
将来にわたって、良好な環境を維持していくためには、現在の環境汚染を規制し、生態系を守るとともに、地球温暖化を抑えるための京都議定書を実現するエネルギー対策を、真剣に進める必要があります。
(1)環境汚染・健康被害を防ぐ本格的対策の確立を急ぐ 各地で起きている環境汚染の問題解決には、少なくとも(1)汚染者負担の原則、(2)予防原則、(3)住民参加、(4)徹底した情報公開――の視点が欠かせません。その立場で、次のような取り組みを強めます。
(1)有害物質による汚染対策を急ぐ
有害物質による環境汚染がひろがり、早急な調査が必要です。旧日本軍の毒ガスが原因とみられる井戸水の砒素汚染で、茨城県神栖町の住民は深刻な健康被害をこうむりました。住民の健康被害に関する徹底した調査と情報公開をおこない、新たな被害補償制度と安全対策の確立のために国や県が全力をあげるのは当然です。
また工場やその跡地、産廃の処分場の環境汚染で、各地の住民の不安は拡大しています。操業中の工場の敷地や、工場用地のまま所有を移転する土地も土壌汚染対策法の対象に加え、住民の飲用などの条件の有無にかかわらず、すみやかに実態の調査と必要な対策をとるよう義務づけます。
(2)ごみ処理システムの改善、産廃の不法投棄に歯止めをかける
ごみの“焼却中心主義”、“埋め立て中心主義”からの脱却を図ります。産廃の不法投棄に歯止めをかけるために、徹底した立ち入り検査を実施し、不法投棄のルートと関与者の解明、違反者はもちろん排出者の責任による撤去を実施させます。
同時に、ごみの発生を設計・生産段階から削減するために、「拡大生産者責任制度」にたって、自治体と住民に負担を押しつける現行のリサイクルシステムを抜本的に見直すことが必要です。政府がダイオキシン対策として導入を急いだ処理システムでの爆発事故やトラブルに、自治体は頭を痛めています。国は責任をもって改善と補償をメーカーに指導すべきです。
(3)大気汚染被害者を救済し、自動車メーカーに社会的責任をはたさせる
自動車排ガスと健康被害との因果関係を、5回連続で司法が認め、国・都・道路公団に被害者への賠償を命じました。公害健康被害補償法(公健法)で認定されていなかった被害者の健康被害が認められた以上、国・自治体は、1988年以降、被害者の認定を打ち切った姿勢を転換し、新たな措置も含めてすべての被害者の早期・迅速
な救済にあたるべきです。また判決が、健康被害を予見できたにもかかわらず、乗用車にまでディーゼル化を進めたことなど、自動車メーカーの対応に社会的責任上、問題があったと指摘したことは重要です。使用中のディーゼル車の汚染物質除去装置の開発など、メーカーが社会的責任を果たすよう求めるとともに、くるま優先で自動車道路の建設を促進して公害を悪化させる行政の姿勢の転換を求め、行政・メーカーに必要な情報公開を義務づけ、環境・製品アセスメントを強化するよう要求します。
(4)化学物質の有害性にかんする研究と規制を強める
化学物質による環境汚染が引き起こすとされているアトピーや化学物質過敏症、ダイオキシンをはじめとする環境ホルモンの悪影響、シックハウスやシックスクールにかんして、健康被害の調査と安全対策を強化し、地球環境サミットでも確認された予
防原則にたって、遅れている化学物質の有害性にかんする研究と規制を促進しま す。
(5)公共事業などの大型開発による環境破壊をやめさせ、生態系や住環境をまもる
人類生存の基盤である生態系や住環境をまもるため、環境破壊を引き起こすような公共事業などの大規模開発をやめさせるとともに、現行の環境アセスメント制度を改善し、住民参加と情報公開、代替案の検討を義務づけ、事後評価を実施させます。
さらに欧米で導入されている「政策段階からの環境アセスメント(戦略的アセスメント)」の実施を求めます。諫早干拓などをただちに中止し、自然の維持と再生の取り組みを盛り込んだ干潟などの保全法をつくるとともに、環境NGOが求めている「野生生物保護基本法」の制定を目指します。
(6)地球温暖化対策での国際的公約を果たす
京都議定書にもとづく温暖化ガスの削減目標の達成は、日本が世界にたいしておこなった国際的約束です。しかし、政府があてにしていた原発の新増設がゆきづまる一方、産業界が「自主的な取り組みの尊重」と言い張っているために、目標の達成が危ぶまれています。EU諸国で削減のため導入されている政府と産業界との協定制度を日本でも導入し、産業界は地球環境の分野でも社会的責任を果たすべきです。
(2)「原発だのみ」をやめ、地域に根ざした自然エネルギーの開発をすすめる エネルギーは食料とともに経済・社会の存立の基盤です。ところが日本のエネルギー自給率はわずか5.6%(2000年度)にすぎません。
(1)プルサーマル計画の中止、既存原発の総点検と計画的縮小をすすめる
原発という未確立な技術にたよったエネルギー政策は、深刻なゆきづまりに直面しています。損傷隠しによる東電の全原発停止と夏場の電力供給への不安、高速増殖炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)に関する国の設置許可無効の判決、東海地震の想定震源域の真上にある浜岡原発にたいする地震研究者の警告などが示すように、政府の原発拡大政策は無謀であり、経済・社会を不安定にしています。安全が危ぶまれる原発については、運転停止を含めた必要な措置をとらせます。原発の危険性を増幅するだけのプルサーマル計画の中止、核燃料サイクル施設の総点検と計画の中止をはかり、既存原発の計画的縮小をすすめます。
(2)風力や水力、太陽光・熱、地熱、小水力、バイオマスなど自然エネルギーの開発を促進する
エネルギーの自給率を引き上げ、また地球温暖化対策を進めるためには、エネルギー効率の徹底した向上とともに、環境に配慮した自然エネルギー源の開発・活用に本格的に取り組む必要があります。風力や太陽光・熱、地熱、小水力、波力や、あるいは畜産や林業など地域の産業とむすんだバイオマス・エネルギーなどは、まさに地域に固有のエネルギー源です。地域では、こうして得られる電気やガスを販売することで新たな収入が生まれ、地域経済の活力を高めます。また、事業の成果や副産物を地元に還元し、雇用や技術、資金の流れを地元に生み出す可能性をもっています。その実現のためにも、自然エネルギーの事業者が意欲と安心感を持てるよう、電力会社に買い取りを義務付けるとともに意欲をわかせる売り渡し価格を設定すべきです。
マイクロ水力発電を促進するために、発電後も再使用可能な水利用として、都道府県や国が水利権の合理的な調整をおこなうよう求めます。設備の設置への補助を手厚くし、発電量に応じた助成の創設を求めます。原子力のためにその8割以上(予算ベースで3200億円)を注ぎ込んでいる電源開発促進税や、石油関係諸税などの税制を見直し、CO2排出量に応じた環境税の導入によって、財源の充実を図ります。
●女性が生きいきと力を発揮できる平等な社会をめざす
女性は全就業者の4割を超え、ほとんどの職種に進出し、生産と営業の重要な担い手となっています。ところが、賃金が男性の5割という賃金格差、女子学生への就職差別など、女性にたいする差別は根づよく残っています。さらに、この間の不況・リストラは、労働条件の男女格差をいっそう広げつつあります。また、住民運動やボランティアなど草の根の活動でも女性が力を発揮して活躍しています。
女性の社会進出をいっそうたしかなものにするためにも、女性が生きいきと力を発揮できるような平等な社会をつくることが急務です。今年7月の国連の審査でも、日本政府に対して改善の勧告がだされ是正の措置を厳しくもとめています。
(1)女性が、正当に評価され、安心して働きつづけられるルールをつくる
正規雇用で働く女性が減少する一方、女性パートが急増し、ついにパートや派遣労働者など不安定雇用が女性労働者の半数を超えました。異常な男女賃金格差は国連の女性差別撤廃委員会から改善が厳しく指摘されています。同一労働にたいする同一賃金を徹底する措置をとることが必要です。差別を禁止し、平等に働くルールを確立
し、徹底をはかります。
パート労働法を改正し、均等待遇を明記します……パート労働者の7割が女性です。平均時給は891円と低く、職業訓練や有給休暇などにも差別があります。
パート労働法を改正して、パートや有期雇用の労働者の差別的取り扱い禁止、均等待遇の原則を明記します。希望によりパートと正規労働者と双方向に転換できる制度を導入します。
出産・育児などでいったん退職した女性の多くは、現状ではパートで職場に復帰せざるをえません。女性が退職前の経験や実績をいかせるよう、再就職のための支援、職業教育・訓練への助成制度などを拡充し、募集・採用時の年齢制限の禁止で差別的取り扱いをなくします。
妊娠・出産にともなう解雇等をやめさせ、働きつづけられる環境を整備します……違法な解雇や退職強要が横行し、パートへの配置転換など不利益な扱いや嫌がらせも深刻化しています。法律ですでに禁止されている妊娠・出産、産休・育休を取得したことによる違法な解雇を許さず、安心して妊娠・出産できる職場にするために、企業への指導を強め、ルールをまもらせます。解雇や不利益扱いの禁止が実効性をもつよう法令を整備します。
均等法の趣旨を徹底するとともに、実効性を高めるよう改善します……男女雇用機会均等法で募集・採用から配置、昇進、教育訓練など雇用の全ての段階で女性差別が
禁止されているにもかかわらず、昇進昇格差別をはじめ巧妙な差別がつづけられています。均等法の趣旨を周知徹底する行政指導をつよめます。
実効性を高めるように均等法を改正し、違反した事業主への罰則規定をもうけます。転勤を条件とするコース別雇用など表面的には男女差別でないようにみえても結果として差別となるものの禁止規定をもりこみます。差別や不利益をうけた人の救済制度を充実させ、簡単で迅速に救済できるように体制、人員配置、予算措置を改善します。
(2)女性の独立した人格を尊重し、社会的、法的な地位を高める
男女が互いの人格を尊重しあうことのできる社会をつくるための国民的な世論、合意をひろげるとともに、必要な法的整備をすすめます。
民法を改正し夫婦別姓が選べるようにします……日本は世界でも数少ない夫婦同姓制度をとっている国です。民法を改正し、国連からも改善がもとめられている選択的夫婦別姓の実現、結婚最低年齢の男女差、女性のみの再婚禁止期間、婚外子の相続差別の見直しをただちにはかります。
セクハラを防止するための法的整備をすすめ、被害者の権利救済をはかります……女性の人権を傷つけるセクハラ行為が、職場、大学、団体、社会に残されています。
セクハラの定義と禁止、予防と救済義務を明記した法律の整備をすすめます。
配偶者間暴力防止法を改正し、いのちと人権をまもります……配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV法)の成立後、裁判所による保護命令が1600件もだされるなど被害者保護がすすめられてきました。被害者の自立支援を民間まかせにせず、国・地方自治体の責任を強化して、予防・相談体制の確立などをはかり、予算を大幅に増額します。子どもや元配偶者など保護命令で保護する対象と期間の拡大、加害者の研修の明確化などをはかります。
自営業・農家の家族労働を正当に評価する税制度にします……商工自営業者や農業の家族従業者の多くは女性です。その労働は、税制上、一般の給与所得者に比べても不当に低い評価となっています。自家労賃を税制上正当に評価し、女性家族従業者の人格を認め、社会的地位を高めます。
(3)女性の健康と母性を保護する環境整備をいそぐ
働く女性の母性をまもります……労働基準法の女子保護規定の撤廃後、女性の健康・母性破壊が深刻になっています。長時間労働をなくす、削除した女子保護規定条項を復活させるなど、働く女性の母性をまもります。労働基準監督官、都道府県雇用機会均等室の体制の充実で、職場の点検・監督体制を強化し、生理休暇の取得、女性休憩室・休憩時間の確保などをすすめます。
女性専用外来の設置・拡充をすすめます……産む性としての女性の一生の健康をトータルなものとして考え、研究、診療するという女性専用外来が、医療関係者の努力と女性たちの要求で設置され、歓迎されています。国公立病院で率先して開設するとともに、民間病院での開設と運営への助成、保健所での女性専用相談窓口の開設、24時間保育など女性医師の働く条件整備を急ぎ、拡充をはかります。
(4)日本の女性の地位を世界の水準に高める
政府は、批准した国際法を誠実に履行することが義務づけられており、女性差別撤廃条約やILO156号条約(家族的責任をもつ男女労働者の権利保障条約)などにもとづく具体的な施策を充実させなければなりません。産休中の所得は「3分の2を下ってはならない」などを明記したILO母性保護条約や、パートの均等待遇を求めたILOパートタイム労働条約、権利侵害を国連に通報できる制度を定めた女性差別撤廃条約選択議定書などをただちに批准します。国際的にも立ち遅れている女性の政治参加をすすめ、審議会をはじめ、意思決定機関への女性の登用をはかります。
●安心して子どもを生み育てられる条件づくりをはかる
子育てと両立しない仕事のあり方、重すぎる教育費負担など、日本の子育ての環境は たいへんまずしいものです。そのことは、少子化の社会的要因にもなっています。
また、相次ぐ少年事件の背景に、家庭の問題が指摘されますが、核家族化や地域社会の弱体化、競争的な社会、親の長時間労働やリストラなど、多くの困難が家族にのしかかっている現実を見過ごすわけにはいきません。安心して子育てできる社会にするために、ゆきとどいた子育ての社会的環境をつくります。
(1)子育て中の親の「労働のルール」の確立
親が子どもと一緒にすごせることをはじめ、「家族的責任」(ILО156号条約)を社会のルールとして確立する必要があります。出産を理由にした解雇など不利益の強要を禁止します。働きながら子育てすることがよろこびとなるような労働のルールをつくるために奮闘します。
妊娠・出産にともなう解雇等をやめさせる……違法な解雇や退職強要が横行し、パートへの配置転換など不利益な扱いや嫌がらせも深刻化しています。法律ですでに禁止されている妊娠・出産、産休・育休を取得したことによる解雇をやめさせ、安心して妊娠・出産できる職場にするために、企業への指導を強めルールをまもらせます。解雇や不利益扱いの禁止が実効性をもつよう法令を整備します。
育児休業の希望者全員取得……育児休業を希望するすべての父母が取得できるようにします。そのため、元の職場への復帰の保障、育児休業中の賃金保障を現在の4割から6割へひきあげ、パート労働者への適用拡大、代替要員の確保のための中小企業への助成拡充をすすめます。
「子ども休暇制度」の創設……子どもの病気、行事への参加などのための「子ども休暇制度」をつくります。
子育てに配慮した労働のあり方をつくる……子どもが小さいときなどの場合に、変則勤務・夜間労働・単身赴任を基本的にしないですむようにします。
(2)すべての子どもに豊かな保育を
「小泉改革」は、「待機児ゼロ作戦」をかかげましたが、その結果はどうでしょうか。定員オーバーの詰め込みで「廊下で寝かしつける」など保育条件の低下をもたらし、待機児数も解消どころか去年よりもふえる結果におわりました。乳幼児期は人格の基礎をつくるもっとも大事な時期だからこそ、もっとも手厚い条件で育てられなければなりません。その立場から保育の改革をすすめます。
「待機児童」解消……数万人の待機児童をゼロにするためには、保育施設と保育士の確保が不可欠です。あらたに4万人分の保育所を確保し、異常な過密状態を解消し、延長・夜間・休日・一時保育などの要求にもこたえられるようにします。
運営費の増額・保育料引き下げ……国の保育所運営費をふやして、高い保育料をひきさげます。運営費削減や、「幼保一体化」の名による保育条件の切り下げをやめさせます。
専業主婦の子育て支援の場を……専業主婦に孤立した子育てを強いていることは、社会問題です。自治体を支援して、身近な場所に専業主婦の子育て、育児相談のための多様な場をつくります。
保育基盤の抜本的な向上を……将来的には、三歳以上のすべての子どもに公的保育を保障できるようにすることをめざし、基盤整備をすすめます。幼稚園と保育園のあり方をどうするかは、そうした抜本的改革の一環として検討します。
(3)国の制度として乳幼児の医療費無料制度をつくる
乳幼児の医療費無料化を、国の制度として実現させ、各自治体の独自施策を上乗せできるようにします。こうすれば、多くの自治体で小学校までの医療費無料化の道がひらけます。
小児救急の体制不備や小児科医の不足は、乳児の死亡事件を招くなど深刻な不安を広げています。住民、行政、医療関係者の連携で小児医療供給体制を整備します。
(4)地域での子どもの居場所を整備する
完全学校五日制となりましたが、各地で「子どもが安心して過ごせる居場所がない」という声があがっています。子どもたちが居場所をもっている地域となるような整備計画をつくり実行します。
子ども、青年の施設整備……生活圏内に、安心して遊べる自然空間・児童館・中高生の居場所・スポーツ施設などを整備します。
学童保育の拡充……「全児童対象事業」への解消をやめさせ、学童保育の独自の拡充をすすめます。「遊びと生活の場」にふさわしい設置基準を明確にし、国からの補助金を増額させます。
障害児をもつ家庭への支援……完全五日制にみあって、障害をもつ子どもの居場所への公的支援をつよめます。
(5)子どもと親への専門的な相談・支援を拡充する
不登校や「ひきこもり」、児童虐待や少年非行などの解決には、第三者による相談や支援が大切です。子どもと親への相談・支援のしくみを豊かなものにして、この面でも安心して子育てできる環境をつくります。
子どもにかかわる専門機関の増員……児童相談所、保健所、養護教諭、児童自立支援施設、児童養護施設など子どもをケアする専門機関の人手不足は深刻です。機関の拡充とともに人員を倍加するなど必要な体制を保障します。
不登校や「ひきこもり」にかかわる民間団体への支援……「親の会」やフリースペース、フリースクールなど民間のとりくみへの公的支援を拡充します。
心のケアをふくむ小児医療の拡充……精神的な面で悩みをかかえる子どもの場合、専門的な対応の遅れが深刻な結果となることもあります。心のケアによって健やかに育つよう、医療面の体制の充実、関係機関の連携の強化をはかります。
(6)子どもを守る社会の責任をはたすための、社会の自己規律を確立する
日本は、子どもを守る社会のルールがあまりにおそまつです。たとえば、日本のような「少女買春」は世界に例がなく、日本は国連・子どもの権利委員会から「児童のポルノグラフィー、売春及び売買を防止し、これと闘うための包括的な行動計画が欠けている」と勧告されるほど、この分野の後進国です。子どもを守る社会のルールの確立を広範な国民と協力してすすめます。
少女買春など大人の犯罪の徹底取り締まり……少女買春、性の商品化、少女をターゲットにした風俗業などおとな側の犯罪を厳罰にし、おとな側の取り締まりを厳重にすすめます。
暴力や性の有害情報などから子どもを守るルールの確立……雑誌、広告、テレビ、インターネット、ゲームなどでの、性や暴力のむき出しの映像などから子どもをまもる社会的規律、子どもをもうけの対象とする度をこした商業主義を規制する社会的規律の確立を促進します。
(7)「子どもの権利条約」を社会の各分野でいかす
子どもの権利条約は、社会が子どもをきちんと保護すると同時に、子ども自身の意見表明、自分に関係することを決定するプロセスへの参加など子ども自身の積極的な権利の行使を保障することをうたっています。このように子どもを社会の一員として尊重することは、社会の病理から子どもをまもるうえでも、子どもが自尊感情をはぐくんで市民道徳をつちかううえでも、大切なことです。国や地方の行政、学校、子どもにかかわる施設など社会の各分野で、子どもが参加できるしくみをつくるなど子どもの権利条約を生かします。
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