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生保利下げ法案 衆院可決
衆院本会議は12日、生命保険会社の破たん前に予定利率の引き下げを可能にする保険業法改悪案を自民党、公明党、保守新党の賛成で可決しました。日本共産党、民主党、自由党、社民党は反対しました。 同案は、保険会社の申請に基づき、予定利率の引き下げを政府が承認し、契約者 が受け取る保険金を大幅に削減する仕組みを導入するもの。5100万件の保険契約者 が対象となり、金融庁の試算でも保険金が最大四割カットされます。 日本共産党の吉井英勝議員は反対討論で、「度重なる社会保障の改悪、庶民増税 に 続いて、国民が万が一の備えとしている生命保険金まで削ることなど断じて許され ない」と指摘。予定利率の引き下げ手続きも、契約者が知らないうちに、金融庁主導 で引き下げ申請が行われ、保険解約の停止措置がとられるなど、「事実上、契約者の意思が全く反映されない仕組みになっている」と述べました。 吉井氏は、生保の経営難をもたらしたのは、小泉内閣の経済大失政にあると主 張。さらに、政府の審議会が法案提出の前提としていた国民・契約者の理解について も世論調査(『週刊東洋経済』6月7日号)で賛成が5・8%、過半数は反対しており、理解は得られていないとして、「政府の従来の立場ですら、法案提出の前提が整っていない」と指摘しました。 生保危機 日本共産党の吉井英勝議員は、十日の衆院財務金融委員会で、生命保険の予定利率引き下げ法案に関し、「小泉内閣の経済運営そのものが、株価下落を通じて、生命保険会社破たんの危機をつくりだしている」と追及しました。 吉井氏は、生保業界の経営悪化の背景に、小泉内閣の経済失政による株価下落の影響を指摘。とくに、下落幅が大きい銀行株の大量保有が経営を直撃しているとのべました。小泉純一郎首相は「経済失政との指摘は与党にもあるが、いろいろ見方はある。政策が誤っているとは思っていない」と責任を認めませんでした。 吉井氏は、予定利率引き下げの口実となった「逆ざや」(保険加入者に約束した予定利率と現実の低金利との格差)問題の根底に、長期間にわたる政府の「超低金利政策」があると指摘。銀行には「超低金利政策」による支払利息の減少で日額利益を亨受させる一方、今回の法案は「逆ざや」に苦しむ生保危機のつけを契約者へ押し付けるものだと指摘しました。 「国民への負担押し付けは、経済全体をますます悪循環に追い込むものだ」と指摘する吉井氏に、小泉相は「政策には一長一短がある。批判も覚悟しながら、改革をすすめていく」と開き直りました。 高貯蓄型ほど影響大 日本共産党の吉井英勝議員は10日の財務金融委員会で、生命保険の予定利率引き下げで、個人年金や養老保険など貯蓄性の高い保険ほど影響を受けることを金融庁資料によって明らかにし、契約者の生活設計に大打撃を与える保険業法改思案の撤回を求めました。 吉井氏に金融庁が初めて明らかにした資料(全生保の契約件数ベース)によると、貯蓄性の高い個人年金保険の60.4%、養老保険の52%、終身保険の47.5%をはじめ、軒なみ五割から八割が引き下げ対象となります。 吉井氏は、これらの商品だけで保険契約総数の半数を占めており、国民の生活設計を大幅に狂わせるものだと指摘。「国民に重大な影響を与えるにもかかわらず影響調査もしていない。国民への説明抜きに法案を強行することは許されない」と批判しました。 竹中平蔵金融担当相は「国会の審議を通じて法案の中身を説明する」と述べるだけで、国民の合意が得られていないことを否定できませんでした。 予定利率引下げ 吉井議員は3日の衆院財務金融委員会で、生命保険の予定利率引き下げを可能に する保険業法改悪案について、「将来に備えた国民の自助努力を踏みにじる国家的詐 欺行為」と批判しました。 吉井議員は、「改悪案による予定利率の引き下げでどれだけの人が影響を受けるか」と質問。金融庁の藤原隆総務企画局長は「544万3千人」と述べ、民 間 の保険加入者の41・9%に影響が出ることを明らかにしました。 吉井議員は、金融庁が予定利率の引き下げで最大40%保険金が削減されると試 算 していることも指摘。予定利率は保険会社が約束した契約であり、それをほごにす る ことは「保険に対する信頼性を損ない、保険業そのものの存在意義を失わせる」と 批判しました。 さらに吉井議員は、政府が「利率の引き下げは契約者が(総代会などで話し合っ て)自主的に決める」と主張していることについて、「ごまかしの手法だ」と指 摘。改悪案では、契約者が予定利率の引き下げを拒否するには、引き下げ対象となる契 約 > 者総数の一割超が異議申し立てをして、その契約金額が変更契約金総額(責任準備 金 残高)の一割超でなければならないとされています。 吉井議員は、仮に日本生命が予定利率を3%に引き下げた場合、異議申し立てに 必要な契約金額は約2兆円に及ぶことを例示、「この金額に相当する異議申立人を集 めることは事実上、不可能だ」と指摘しました。 藤原局長は、吉井議員の指摘を否定できず、「日本生命で(異議申立人は)120万人必要となるが、それができるかどうか判断しかねる」と述べました。 日本共産党国会議員の質問 原発の再開は論外 吉井英勝議員は5月28日の衆院決算行政監視委員会で、東京電力などの原発不正事件で停止している原発について「安全宣言」など出せない状態で、運転再開は認められないとのべました。 吉井氏は、昨年九月からの検査で炉心シュラウドや再循環系配管などの傷が発表のたびに増え、貫通しているものまで発見されている事実を追及。 佐々木宣彦原子力安全保安院長は「検査精度をよくするたびに傷が見つかっている」「(検査の現状は)安全予測上、問題を生じており、信頼度に問題がある」と認め、「検査技術開発を本格的にすることを検討している」と答えました。 吉井氏は「放射性損傷の生じる環境下で機械的・熱的振動の繰り返しや地震発生などの条件を加えた傷の進展予測は、まだ本格的にはおこなわれていない」と指摘。佐々木保安院長は「おっしゃる通りで、まだ不十分」と答えました。 吉井氏は「傷は残っていないとは言えないのが現実だ。『安全宣言』など出せない状況だ」と強調しました。 そのうえで、東電が夏場に電力不足が生じるとしていることについて遊休化している各地の石油コンビナートなどの自家発電設備の活用や、西日本から東京へ融通可能な電力約550万キロワットを使えば十分に対応できると指摘。省エネとともに再生可能エネルギーの開発・普及に力を入れるべきだと強調しました。 人権侵害ないよう運用 正当な理由なしに不正に鍵を破るためのピッキング用具を持つことを禁ずる「特殊開錠用具の所持の禁止等に関する法律案」(ピッキング盗対策法案)が、9日の衆院内閣委員会で全会派の賛成で可決されました。(28日、衆院本会議で可決、成立) 採決に先立つ審議で吉井英勝議員は、この六年間に侵入窃盗、侵入強盗が17900件から35600件に急増していることを示し「ピッキング犯罪をなくすことは国民の願いになっている」と指摘しました。 ピッキング用具の携帯や自宅に所持している場合でも犯罪とされ、罰則の抑止につながるものの、乱用されると人権侵害になる危険性もあるとのべ、乱用防止対策を強調しました。 谷垣禎一国家公安委員長は「政令で決める『指定侵入工具』は法律の趣旨にかなったものとし、実際に取り締まる者に厳格に運用することを徹底する」と答えました。 内閣委員会は「運用に当たっては、人権を不当に侵害することのないようにすること」という付帯決議を全会一致で採択しました。
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