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論戦ピックアップ 衆院本会議で吉井議員質問 日本共産党の吉井英勝議員が30日の衆院本会議でおこなった保険業法改悪案に対する質問と竹中平蔵金融担当相の答弁(要旨)を構成して紹介します。 【国民生活への影響】 吉井 本法案の最大の問題は、保険契約者が受け取る保険金を大幅にカットして、国民の生活設計に大打撃を与えること。 予定利率引き下げの対象となるのは、1995年以前に契約した方で、生保が積み立てた責任準備金の比率で言えば全契約の70%という膨大な保険契約が対象となる。金融庁の限られた試算でも、最大40%も保険金がカットされる。しかも解約が制限される間は、解約して生活費に充てることもできず、当座の生活にも影響が及ぶ。国民の多くが将来不安を抱いているときに国民の将来設計を破たんさせるようなことをしていいのか。 竹中担当相 保険会社、契約者間の自主的な手続きによって(契約)条件を変更する新たな選択肢を追加するもの。予定利率の引き下げは保険契約者の保護の観点からやむをえない場合に限り行われ、基本的に、保険契約者の保護に資する。 選択肢増えるどころか減る 【社会的認知えられない】 吉井 政府は「自治的手続きだ」「選択肢を増やすだけだ」と盛んに言う。しかし、引き下げに反対の保険契約者が異議申し立てを行おうとしても、変更対象契約者総数の十分の一と同時に、変更対象契約金額総額の十分の一という厳しい要件をクリアしなければならない。これでどうして「自治的手続き」などと言えるのか。 さらに、首相命令で生保会社の解約業務を停止すると同時に、保険契約者が解約できる期間をこれまでより短縮する規定も設けている。選択肢が増えるのは、金融庁や会社の経営者だけであって、保険契約者にとっては、解約が制限されるなど「選択肢が減る」のが実態ではないか。 竹中担当相 保険契約者数が膨大であることや保険の団体性にかんがみ、保険契約者集団における意思決定システムとして異議申し立ての手続きを活用する。 なお、解約に対する業務の停止は、手続きを混乱なく粛々と進めて保険集団の維持をはかるために必要な場合に行う。 吉井 政府は、いっせい地方選挙前に法案を出さず、選挙が終わったとたん、金融審議会などでの十分な議論もないまま利率引き下げを強行しようとしている。2年前の金融審議会では、予定利率の引き下げは「社会的認知」が大前提とされ、パブリックコメントでは九割が(引き下げに)反対した。なぜ、今回はパブリックコメントを行わないのか。 竹中担当相 国会において審議する法律案は、その(パブリックコメントの)対象になっていない。 銀行の負担分国民に押付け 【生保危機の責任】 吉井 生保の危機が生まれた原因として、経営者の責任は重大だが、生保会社の経営悪化を知り尽くしていながら、適切な検査、監督を行わず、生保の経営を悪化させた金融庁の責任をどう認識しているのか。 竹中担当相 検査やモニタリングを適切に実施して、各生保の経営健全性の確保に努めている。 吉井 本法案のねらいは、破たん前の予定利率引き下げを可能にすることで、銀行が拠出している基金や劣後ローンの全額カットを回避する点にある。銀行は、生保会社が好調なときは、劣後ローンに基づく高い金利を受け取り、生保会社が経営難に陥ったときは、自らの負担分を契約者に押しつける。あまりに虫がいい話ではないか。 竹中担当相 (生保の)合併再編や基金の取り扱いは、保険会社、契約者間の手続きのなかで十分に説明される。 吉井 生保経営難の根底には、小泉内閣が進める経済大失政がある。期限を切った不良債権処理、庶民増税と社会保障改悪が家計の保険料負担能力を低下させ、解約増と新規加入抑制を生み出している。経済失政のツケを国民と契約者へ押しつける政治はもうやめるべきだ。 竹中担当相 構造改革を行わなければ、日本経済の再生はない。改革に全力で取り組んで経済を活性化させたい。 失政のツケ押しつけるな
生命保険会社が契約者に約束した運用利回り(予定利率)を破たん前に引き下げ ることを可能にする保険業法改悪案の質疑が30日、衆院本会議で行われました。日本共産党の吉井英勝議員は法案について「保険契約者が受け取る保険金を大幅にカッ ト して、国民の生活設計に大打撃を与える」と批判しました。 予定利率の引き下げ対象となるのは、1995年以前の契約者です。金融庁の試 算 > では最大40%も保険金がカットされます。しかも、解約には制限が設けられるため、当座の生活費にも悪影響が及ぶ可能性があります。 吉井氏は、保険契約者が引き下げに反対の異議申し立てをしようとしても厳しい 要件をクリアしなければならないことなどを指摘し「法案は到底『社会的認知』が得 られない」と批判しました。 また、生保危機を生んだ経営者の責任だけでなく、保険会社の経営悪化を知りな がら適切な検査、監督を行わなかった金融庁、株価の急落を引き起こした小泉内閣の 責任を追及し、「経済失政のツケを国民と契約者に押しつけるべきではない」と批判 しました。 竹中平蔵金融担当相は、「今回の法案は保険会社、契約者間の自主的な手続きによって条件を変更する新たな選択肢を追加するもの」と合理化。「基本的に保険契 約 > 者の保護に資する」と繰り返しました。 任用期間延長 撤回せよ 吉井英勝議員は14日の衆院内閣委員会で、「構造改革特区」で地方公務員の「臨時職員」の任用期間を1年から3年に上限を設ける問題をとりあげました。吉井議員は臨時任用職員が保育や給食調理、本庁事務、学童保育などの分野で、数カ月ごとに任期を更新しながら不安定な雇用形態で数年から10数年勤務し、正規職員と同じ仕事をしながら賃金は正規職員の6〜7割程度という実態を示し、こうした臨時職員が全国に30数万人いることを指摘しました。 総務省の森清公務員部長は「1年以上の臨時職員はいない建前になっている」と無責任な答弁。吉井氏は「任期の上限を3年間にすることは、1年では仕事を十分おぼえないので、3年にして雇い止めをねらったものだ。使用者にとって労働者を使い勝手をよくするためのしくみである」と指摘。鴻池大臣は「これは特区のなかの問題で地域のニーズ」と答えました。 吉井氏は、臨時職員の任用期間の延長が、公務職場に不安定雇用を拡大させ、地方公共団体の公共的責務の遂行に悪影響を与えるだけでなく、地域の雇用を悪化させるものだとして撤回を主張しました。
政府提出の「個人情報保護法案」 個人情報保護の問題は、今年夏に本格始動させる住民基本台帳ネットワークの前提となっていたもの です。政府与党は、有事関連法案を控え、個人情報保護法案を衆院特別委員会で採決を随行し、法案の 早期成立を狙っています。 メディアの規制への道 しかし政府案は大きな問題を持っています。 もともと個人情報保護法案は、一昨年に提出されました。ところがこの法案は、「表現・報道の自由 を脅かす」と批判を浴びて昨年12月に廃案になりました。 どういうことかというと、基本原則で個人情報の「適正な取得」などを定めており、例えば政治家の 疑惑が報道され、その政治家が名誉毀損などの民事訴訟に出たときに、この原則が裁判官の解釈基準に なります。つまり疑惑政治家に有利になるよう働く仕組みになっています。そうすると、報道の取材も 萎縮するし、取材協力者も萎縮します。政府自身も認めた通り、まさにメディア規制の法案でした。 恣意的判断許すことに 今回の政府案は、それを手直ししてきたものですが、この間の論戦で、依然として表現・報道の自由 を脅かすものであることがわかっています。 この法案では、個人情報を扱う民間事業者を関係大臣が監督する仕組みのままで、適用除外になる「 報道目的」がどうかも判断します。これでは関係大臣の恣意的な判断を許すことになり、報道や著述へ の公権力の介入につながる危険があります。 私の質問でも紹介しましたが、第二次大戦後の報道機関の再出発に当たって、例えば読売新聞社説の ように「大本営発表」のような嘘の報道によって国民を誤った道に導いたことの反省から、報道機関の 側の自立と公権力の介入の排除が国民の知る権利や表現・報道の自由という基本的人権を守る事となり ました。 公権力の介入一切排除 野党案では、公権力の報道への介入は一切、排除しています。個人情報をめぐってトラブルが起こっ たときには、関係大臣があたるのではなく、公正取引委員会のような第三者機関として設置する「個人 情報保護委員会」で苦情処理にあたります。 政府案は、個人情報を行政が使いやすいようにする、あるいは情報の活用で企業活動を応援するとい うところに主眼が置かれています。 この問題点が浮き彫りになったのが、防衛庁の自衛官募集リスト事件です。全国で約800の自治体から 情報提供を受け、300を超える自治体からは、住民基本台帳法で閲覧可能な情報(名前、生年月日、性別 、住所)以外の個人情報が提供されていました。 このことからも、思想・信条や病歴などのセンシティブ(慎重に取り扱うべき)情報の収集を原則禁 止にすることが必要です。 情報を守るうえで弱点 しかし、政府案では何がセンシティブ情報になるのかを「類型的に定義するのは難しい」(小泉首相 )と拒否しています。それどころか、これまで各省庁で運用していたガイドライン(指針)では、宗教 や思想など類型を示して「収集してはならない」としてきましたが、法律に合わせてこれを優遇させる という答弁までおこなっています。 政府案では公務員が「職務のためだ」とすれば、職権を濫用しても、あるいは「正当な理由」がある とすれば個人情報を収集してもかまいません。公務員の目的外利用については、関係大臣が職務かどう かを判断するため、罰則の実効性は極めて乏しいと言わざるを得ません。 こうしたセンシティブ情報の収集に甘いのも、行政機関の持っているデータの結合を規制しないのも 、罰則が甘いのも、政府案が、プライバシー権の重要な根幹をなす自己情報コントロール権=自分の情 報を収集拒否したり訂正するなどの管理をおこなう権利=を尊重する立場に立っていないためです。 基本的人権尊重の立場 私たちの法案はまず、自己情報コントロール権を法案の柱に据えました。ここが政府案との大きな違 いです。 センシティブ情報は、本人の同意なしに収集することを原則として禁止しています。公務員の目的外 収集には罰則をもうけました。 インターネットで情報が氾濫する現代社会で、通信、金融、信用や医療など多くの分野で個人情報の 保護は必要です。 私たち野党は、基本的人権尊重の立場から、個人情報を守り、報道・表現の自由を守る対案を提出し ました。その優位性ははっきりしています。政府案の問題点はさらけ出されました。 こうしたものを置き去りにしたまま、ただ法案を早く通すということは許せません。徹底審議を尽く して、問題点を抜本的に改めるよう求めていきたいと思います。
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