9月5日午前10時から12時20分まで3号原子炉建屋内に入って調査
〔炉材料を変えてもひび割れが生じた〕 |
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シュラウドの材質を低炭素鋼のSUS316Lに変えたから大丈夫と説明。
しかし、大丈夫とした炉材料でも応力腐食割れが発生した。
水中カメラで撮影したビデオ映像でキズを見たが不鮮明で、これでひび割れを性格に見つけるのは困難。水中で遠隔操作でUTを使ってひびの深さを精度よく測定するのも困難。 |
| 〔相変わらずの秘密主義〕 |
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「GEからシュラウドの傷について報告受けたのは何日時か」
「indicationと書いたGEの報告書と異常なしとした東電の報告書の関係部
分のコピーを貰いたい」
「炉心しゅらうどの傷のヴィデオを借りたい」−の何れにも、「保安院の調査中だから」を口実に回答も提出も拒否。 |
福島原発第二2号機シュラウドのひび割れと虚偽報告
9月12日午後1時から4時まで2号原子炉建屋内に入って調査
〔根拠法は炉規制法と電気事業法だけか〕 |
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原子力基本法第2条「研究、開発、利用は平和目的に限り、自主・民主・公開」としている。公開の原則守るなとの問いに、「出来る限り公開する」と副所長。しかし、罰則付きの法律にもとづく検査以外は資料公開しない。
※ 原子炉規制法 届出義務違反、許可違反
電気事業法 保安義務違反 |
| 〔94年7月25日NRC文書〕 |
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NRC文書発出後、社内でどんなシュラウドの検査や検討を行ったか。
GE社からは何を言ってきたか。同社とどんな検討を行ったか。
当時の通産省はNRC文書を受けて何を言ってきたか。
東電「情報収集した。シュラウドの検査も行ってきた。重大な関心を持っていた」との趣旨の回答。
cf. 88年2月5日NRCは、87年7月29日のノースアンナ原発のギロチン破断
事故の調査を踏まえて、PWRの総てのGSについて45日以内に報告を提
出するよう求めた。┳これを無視して91年2月9日関電美浜2号機のSG
でギロチン破断事故。 |
| 〔老朽化・経年劣化は深刻〕 |
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中性子照射でH−4の位置ではしきい値の2・2倍以上。
炉材料をSUS316Lに変えても多数の傷。 |
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9月17日「当社原発の点検・補修作業に係るGE社指摘事項に関する調査報告書」
経緯
- 00年7月3日に内部告発を受けた通産省は、告発者に聞くことをしないで東電に連絡した。(内部告発者の氏名まで東電に通報)
- 東電はGE社より、02年6月27日にシュラウドとジェットポンプの安全性の一括評価、8月6日には運転中の11基の原発の機器の総てに関する安全性評価報告書の提示を受けて、安全性に問題ないと説明を受けた。
- 02年8月7日、東電は保安院に、告発の2件以外の26件の概要の説明と、使用中の機器が安全性に問題ないと報告。保安院は安全性評価等について至急提出せよと要請。
- 02年8月28日、東電は保安院に現在使用中の機器が安全であるとの報告書を提出。
- 02年8月29日、保安院は、現在使用中の機器が総て安全性において問題ないと確認できたとして、正午頃に午後6時からのプレス発表を通告。午後4時ころから関係者に事前にレク。午後6時過ぎにプレス発表。
「原発における事業者の自主点検作業記録に係る不正等に関する調査について」
・調査結果の概観で、 (p8)
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29件中現存する傷等が11件、これらは「車検受けずに暴走」と同じ取替済みの機器の現存が17件、これらは設置工事認可を受けたのか不明。 |
| ・不適切な扱いの動機としているもの (p12) |
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「原子力のことは自分たちが一番わかっている」という過信があった−と記載。TMI事故の際のケメニー報告では「安全だという思い込みが事故の最大の原因」 |
・1F1のシュラウドヘッドボルト26本中4本にひび(86年8月点検)が、翌年には8本にひび
増加(87年点検)。 (p18) |
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東電の「地震を想定した場合の必要最少本数を評価した結果、26本のうち、6本が健全であれば、安全性は確保されることが確認された」という記載は、21本のボルトが破損したらダメということだが、26本中20本も破損する地震の時には21本目も22本目も破損に到る。 |
| ・1F1のドライヤに合計6ヵ所にひび等が発見された問題(p22) |
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89年8月の定期点検で発見。
「ドレンチャンネル部分のひび等は3ヵ所あり、その内の1ヵ所は熔接部分のみならず母材にまで達している、程度の重いものだった。さらにひびが進展すると、金属片が一部脱落するおそれもあった」と記載。
東電の報告書で、ひびというものが軽く扱えないもの。放置しておいて、ひびが進展すると、金属片の脱落など原発内部で深刻な問題が生じることを認めている。
※福島第一原発で制御棒駆動水圧系配管のひびは基準肉圧3mmの所1・9mmに。 |
| ・原発の技術基準についての東電の見解(p139 ) |
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「原発建設時の合格基準と、運転開始後に維持すべき基準とは、同じ基準が用いられ
ている」「わずかな傷が生じても、技術基準の観点からは問題となりかねない。しか
し、原子炉のような高度に品質を管理された機器であっても、運転を継続していく内
に磨耗やひびが発生することは、現実にはどうしても避けられない」
※福島第一原発で制御棒駆動水圧系配管のひびは基準肉圧3mmの所1・9mmに。
この技術基準=基準肉圧3mmが、1・9mmになっても「維持基準」を満たしている
から大丈夫だなど考えているとすれば、それは許されない。
※老朽化・経年劣化を認めている。 |
・今回明らかになった「東電不正事件」の重大な問題
・この問題が重大で深刻なのは |
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- 東電の組織ぐるみの不正事件。−−「長年にわたり組織的に行われてきたと認定せざるをえない」と認めている。(p12 責任の所在)不正事件の責任者を含めた社内調査委員会を設置して纏めた「報告書」であり、出発点から信頼正に欠ける。
- 原発の老朽化・経年劣化による重大な事故の発生が懸念される中で、老朽化・経年劣化に関わる機器の亀裂や腐食が発生していることが明らかになったのに、その事実を規正当局にも国民にも隠していた。内部告発がなければ現在も知らされないままだった。
- 問題の原発を、機器の亀裂や腐食が見つかっても原因究明も修理もせずに運転。運転中に亀裂や腐食の急速な進行によって、大小の規模は別として、原子炉事故に繋がる可能性を持っていた。
- 東電の社内評価では「運転継続しても事故にはつながらない」というものだった。
運転継続原発:福島第一4、6号、福島第二2、3、4号、柏崎刈羽1、2、5号しかし、安全を点検する機器の開発や点検手法さえ確立していないのが現状。
- 東電の定期点検の報告が規制当局に、正しく報告されないだけでなく、当局に隠れてこっそり修理したものもあった。−事実上、東電は当局の定期点検認可を受けずに操業していたのと同じ。(車検を受けずに走るダンプカーと一緒。危険は大)
- 00年7月に経済産業省に内部告発が行われても、2年間、経済産業省は必要な調査を即座に行うという対応をしないばかりか、国民にはこの事実を隠蔽してきた。02年8月の約1ヵ月をかけて東電が「安全性に問題ないと報告」。保安院はたった1日で「安全性に問題ないことを確認した」と追認して、両者の記者発表。
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| ・何故、こんなことが |
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- 電力自由化以降、コスト削減が徹底的に進められてきた。その結果、総てを検査報告に書くと、修理を命じられたり安全審査のために定期検査期間が伸びてしまってコストを押し上げる(1日1億円)ことになるから報告しない、点検データを改ざんする、設置工事認可を受けずに修理を行うなどの法律違反を組織的に犯した。
- 機器の小規模な亀裂や腐食ぐらいでは大丈夫−という発想。フェイルセーフの設計になっているから大丈夫という確信。「安全神話」に浸っているとともに、「安全神話」を崩さないためにも不安を生じる事実の公表しない方向に走っている。「安全神話」にたってトラブルを軽視し、国民の批判を抑えてきた。
- 国のプルサーマルの方針を推進する電力会社にとって、「通常の軽水炉でも老朽化で危険」となると、更に危険をます軽水炉の中でのプルトニウム燃料(MOX=ウラン・プルトニウム混合酸化物燃料)利用のプルサーマルには反対の世論が高まってしまうことを恐れた。
- 根底に、国のプルトニウム循環方式の原発推進政策があり、この政策に支障を来す
ものは排除される。この点では東電だけでなく、経済産業省と原子力安全・保安院
も同じであることから、内部告発後も問題を隠蔽し続けてきた。
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| ・これから何をなすべきか |
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- 事実関係を示す資料の総てを公開させ、不正事件の全容を明らかにする内部告発以降の対応の詳細。87年から95年までの総ての問題の詳細。東電と国の現在までの問題箇所についての調査・分析の資料。29件に止まらない。一体どれ位不正があったのか全部明らかにさせる。
- 東京電力と原発メーカ(その下請け子会社を含め)及び原発推進官庁と無縁な公正
- 科学的で客観的に調査できる第三者機関による、事故隠し・虚偽報告の全容解明と、問題のひび割れや磨耗についての徹底調査・原因究明を行うこと。
- BWRだけでなく、PWRも含めて総ての原発のひび割れや磨耗をはじめとする老朽化・経年劣化に係る総点検を行い実態を明らかにするとともに、問題については原因の徹底究明を行うこと。
- 経済産業省原子力安全・保安院は、「原発の保守点検の規制緩和」の方針を固めた
とされている。安全点検の手抜きなど論外。省内での検討経過を含め、事実を明らかにする事を求める。 ※「維持基準」の導入これはJCO事故の後も、原発「安全神話」に立つ姿勢を一向に改めていないことを鮮明に示している。「安全神話」から真に脱却する具体的な制度・体制を確立するべきである。
- 原発推進政策を執行している経済産業省の中に「原子力安全・保安院」を置くこと自体が誤りであり、「原子力の安全に関する条約」と国際原子力機関(IAEA)勧告の通り、推進官庁から完全に独立した原子力規制機関を設けること。
- プルサーマル計画を国も電力会社も撤回すること。FBRもんじゅなどプルトニウム循環方式の原子力開発・推進政策を根本的に見直すこと。
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・プルサーマル問題
・プルトニウム循環方式の原発政策に問題。
使用済核燃料を再処理するとプルトニウムが発生。貯蔵すると国際的批判。使用するには危険が伴う。そのMOX燃料の燃焼後の再処理は技術的に更に困難。プルサーマルではコスト的に引き合わない。FBRに進むには技術的に確立のメドがたっていない。
原発サイクルの総ての段階でトラブル発生して行き詰まっているのが現実。
ウラン濃縮、ウラン転換工場、原発、再処理工場、MOX燃料データ捏造、FBRもんじゅ事故、プルサーマル自身の危険性の実証試験未実施、最終処分未確立
・プルサーマルで原発は安全か
普通の軽水炉でも問題。プルトニウムの燃焼割合を高めたら危険が増す。
ダーティプルトニウムの状況が深まれば、一層危険。
高速中性子に晒された炉材料の劣化が問題になるが、普通の軽水炉でも今回の虚偽報
告・事故隠し問題を引き起こしている。
・福島県の変化
日本共産党と原発問題住民運動連絡センターなどの住民運動の長期にわたる取り組みの中で、原発推進政策をすすめてきた県や県下の自治体に変化を生み出してきた。
| 8月5日 |
原子力委員会と県当局の意見交換会。
1年間の県の検討委員会の取組の上にたって、知事は県民の立場に立ってきている。原発の欠陥にふれない面もあるが、これは今後、具体的な問題の進展に応じて変わりうるもの。 |
| 8月29日以降 |
東電不正事件の発覚で、知事は怒り、地元4町長も怒りへと変化した。
地元4町長のプルサーマル凍結表明により、それまでの知事の「プルサーマルはありえない」という立場を支える力がさらに増してきた。
知事のこの立場を支持し、広い世論にしていく取組が大事になっている。 |
・刈羽村での変化
新潟県柏崎刈羽原発でのプルサーマル問題は、折角、刈羽村での住民投票の結果で問題の決着がつけられたはずなのに、東電側の巻き返しの危険な動きが出ていた。
住民投票では、原発に賛成だがプルサーマルには反対という多数の人達が、「プル
サーマル反対」票を投じて勝利する貴重な成果がおさめられた。
その後、議会内では、反対派村議1人亡くなられたり、賛成に転向する人も出てきて、プルサーマルのことを隠した議会決議に日本共産党以外が賛成してしまうという複雑な事態が生まれたりした。
村長は、全集落で「対話集会」を開いて、巻き返しを図ろうとしたが、住民運動でプルサーマル推進のための「集会」の性格をそうでないものに変えさせる取り組みをすすめてきて、日本共産党と原発問題住民運動連絡センターの地元の人々の取り組みで、プルサーマル凍結へという流れが出来てきた時に、最後の「対話集会」の8月29日に、保安院と東電の不正事件の突然の記者発表により、村長の立場がなくなり、怒りに変わった。
それが、東電不正事件で、新潟県、柏崎市、刈羽村の総てがプルサーマル事前了解
を取り消した。この結果、現地の危険な動きも吹き飛んだ。
・再生可能エネルギーへの転換と地域経済・産業の内発的発展の道
・再生可能エネルギーの研究開発にもっと力を投入して、その普及に応じて原発からの撤退の道にすすむ。
再生可能エネルギーの豊かな可能性−物理的限界潜在量でみると、太陽光と風力とバイオマスエネルギーを合わせたもので、3143億kw時。これは原発の総発電電力量に相当する。これにコジェネレーションなどのエネルギーの効率的利用を合わせてすすめると8987億kw時となり、現在の日本の総発電電力量に相当するものが賄える。
原発推進の根底にある電力、原発メーカ、ゼネコン、大手都銀の原発利権構造を保障している総括原価方式にメスを入れて、再生可能エネルギーの買取義務化など普及する制度を確立する。また地域分散型の燃料電池とバイオマスと結合したシステムの確立、さらに省資源・低エネルギー型の経済・社会システムへの転換をはかる。
・原発に賛成の人も、反対の人も、原発の危険から安全を守るという立場では一致。
原発誘致でなくても、地域で産業が発展し、雇用が保障されれば、原発に頼らないで地域経済の発展や地域の暮らしや文化の発展の道を選ぶ人が多い。
そのことを通じて、自治体財政も健全化していく道が明確になれば、原発麻薬中毒の道から脱却できる。
逆に、これまでの政府のオレンジ・牛肉自由化、コメ輸入自由化と減反押しつけ・買い上げ価格切り下げ、大手商社の農産物の開発輸入、WTO協定によるセーフガードも発動しないで、農林漁業を破壊してきた政策が、原発に依存する地域に追いやったという根本問題にメスを入れ、地域経済政策の抜本的な切り替えが必要。
それぞれの地域の持てる力、内発的発展の道を研究していくことが大事。
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