| 新法制定にむけ運動強化/党アスベスト対策チーム会議/吉井議員が報告
日本共産党国会議員団のアスベスト対策チーム(責任者=市田忠義書記局長)は10月31日、国会内で対策会議を開き、この間の取り組みの経験を交流し、来年の通常国会で予定されている新法制定に向けて課題などを話し合いました。
会議では、被害者との懇談や現地調査もふまえて、被害者救済と国の責任を追及して奮闘した日本共産党の国会論戦など、この間の取り組みを交流。このなかで、中小業者の問では、解体した建物のアスベスト含有廃材の処分地が少ないため、困っているなどの問題が出ているなどの実態が紹介されました。
吉井英勝衆院議員(対策チーム責任者代理)があいさつし、「アスベスト対策新法の政府案では、対象が絞られており救済されない人が多数でる。引き続き地域に入り、実態調査や被害者との懇談などで住民の要望を集め、地域の運動と連携してこれを突破しよう」とのべました。
新法制定に向けた政府案や民主党案は、国と企業の責任を明確には認めておらず、医療費や遺族への補償など被害者救済がきわめて不十分なもの。これに対して日本共産党は8月、「アスベスト(石綿)対策特別措置法案大綱」を発表しました。アスベストの製造を長年続けてきた企業と、危険性を認識しながら使用を容認してきた政府の責任を明確にし、健康被害者の救済と被害拡大防止策をただちにはかるというものです。
この会議には吉井議員のほか、塩川鉄也衆院議員と井上哲士、大門美紀史の両参院議員が出席しました。
▲(2005.11.1赤旗)
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| アスベスト救済/健康手帳要件緩和も/小池議員に厚労相答弁
10月25日の参院厚生労働委員会で日本共産党の小池晃議員は、アスベスト(石綿)による健康被害者に健康管理手帳の保持者が極端に少ないと指摘し、健康管理手帳の指定病院の拡大と交付要件の緩和を求めました。
健康管理手帳は、労働者が離職後に健康診断や健康管理を行うためのもの。年2回、無料で健康診断を受けられるなど、アスベストによる被害者を救済する上で、重要な役割を果たすものです。
小池氏は、アスベストによる健康被害者のうち健康管理手帳を保持している人数が昨年までに592人、新規に交付を受けた人数も92人にとどまっていると指摘。アスベストによる健康被害者への健康管理手帳の交付は、病的所見がある人にだけ交付することになっていますが、「アスベストによる疾病は潜伏期間が長い。発病した時点で手遅れにならないよう、アスベストを扱う仕事に従事していたことのみで要件にすべき」と主張。健康管理手帳保持者が検診を受ける指定病院が少ないとのべ、「すでに実績がある医療機関であれば、指定病院になってもらうよう要請するべきだ」と要求。
尾辻秀久厚労相は「石綿を扱う作業に従事した人がすき間なく検診を受けられる対応策を講じている。健康管理手帳の交付要件のあり方は、早急に検討していきたい」とのべ、指定病院については「必要に応じて、弾力的に対応していきたい」と答えました。
▲(2005.10.26赤旗)
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| “疑わしきは救済”/アスベスト被害で厚労相/吉井議員に答弁
アスベスト(石綿)問題で集中審議を行った10月19日の衆院厚生労働委員会で、日本共産党の吉井英勝議員は、国の石綿新法の準備状況やアスベスト対策、被害者救済、住民検診などについて、質問しました。
吉井氏は、▽中皮腫と石綿被ばくの履歴など、因果関係が明確にできない中皮腫の人▽アスベストにかかわる職業履歴や居住履歴が明らかで、「喫煙歴」の有る中皮腫や肺がんの人−−でも、全員救済する必要があると主張しました。
尾辻秀久厚生労働相は「中皮腫はアスベスト被害だという考え方でいい。『疑わしきは救済すべき』でやっていく。肺がんについては、今後の議論」と答えました。
環境省の寺田達志・大臣官房審議官は「(被害者の)履歴は問わずに、アスベスト被ばくによって病気にかかったことが医学的に証明されれば救済(認定)する」と答弁しました。
吉井氏は、被害者の救済は、石綿を扱う工場で働いていた労働者だけではなく、事業所の周辺住民、労働者の家族を含めた一般市民にも検診を実施するよう要求。さらに胸膜プラーク(石綿を曝露した証拠)が見つかった人を定期的に観察していく制度の創設や「健康管理手帳」の交付を労災だけでなく、工場の周辺住民などにも実施することなど、きめ細かい救済が必要だと、迫りました。
尾辻氏は「不安を感じているみなさんの健康診断をどうするか、大変重要な課題。検討が必要だ」とのべました。
▲(2005.10.20赤旗)
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| 中皮腫の労災認定緩和へ/厚労相・被害者救済を迅速化
尾辻秀久厚生労働相は10月18日の閣議後記者会見で、アスベスト(石綿)が原因とされるガン「悪性中皮腫」の労災認定について、現行の基準を緩和し、被害者救済を迅速化する考えを示しました。同省は専門家による検討会を設置し、見直しに着手します。
現行の基準では、@中皮腫の診断A一年以上の石綿曝露作業歴B胸膜プラークなど石綿を吸引したことを示す医学的所見−−の3つを基本に認定しています。このうち医学的所見について、診断が確実ならば省略する方向で議論。検討会の結論を経て、現行基準を定めた2003年9月の通達を改正します。
尾辻厚労相は「医学的所見の検査は苦痛を伴うこともある。中皮腫はアスベストが原因と思っていいが、専門家による検討が必要なので、直ちに検討会を立ち上げるよう指示した」と述べました。
同省はまた、労災で支払われる医療機関までの交通費について、診断や治療が難しい場合は、遠方の病院でも認める方針を決めました。近く都道府県労働局あてに通知を出します。
▲(2005.10.19赤旗)
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| 息子は48歳で中皮腫死/救済迫る母に「金一封で…」/“加害企業・国に責任”/市田議員追及
自分の店を持とうと、まじめ一徹で修業してきたウナギ料理の男性職人が、悪性胸膜中皮腫になり48歳で亡くなった。アスベスト(石綿)を扱う大手機械メーカー「クボタ」工場の隣に12年間住み、工場で2ヶ月働いたことが原因なのに、会社側は責任を認めない――。10月18日の参院環境委員会で、日本共産党の市田忠義議員がこんな事例を取り上げ、原因企業と国の責任を追及しました。
この男性は兵庫県尼崎市の武澤眞治さん。
武澤さんは昨年8月、胸痛におそわれ、今年5月に兵庫医大で悪性胸膜中皮腫と診断されました。すでに手術ができない状態で、先月20日に亡くなりました。
悪性胸膜中皮腫はアスベストが原因とされます。武澤さんは、12歳から24歳までの12年間、クボタ工場の隣に居住。さらにクボタで2ヶ月間、アルバイトをしたことがあります。当時、工場は粉じんがもうもうと立ち込めるような状態でした。
奈良県立医大の調査では、クボタ工場の周辺住民の中皮腫による死亡率は同工場の半径500メートル以内で全国平均の9.5倍、500メートルから1キロメートル以内では4.7倍と異常に高くなっています。
武澤さんが亡くなる前の8月下旬、母親がクボタを訪ね、「息子の命があるうちに認知してくれ」とクボタに加害責任を認めるよう迫りました。クボタ側は「出ても金一封です」「死んでしまった時は何もすることはない」などという態度でした。母親は「お金の問題ではないのにと、さらに悔しさが増した」とのべています。
市田氏は、クボタ工場と中皮腫との因果関係は調査で示されていると指摘。「クボタは加害企業としての責任を認めていない。加害企業と国が自らの責任を明確にし、救済を進めるのが基本だ」と強調しました。
さらに市田氏は、被害者の家族や周辺住民などの健康被害者救済制度について、「政府が公表した救済策の内容は、単なる見舞金程度にとどまっている」と批判。「被害者に対して労災補償と同じ水準で補償する制度にすべきだ」と迫りました。
小池百合子環境相は「(行政の)不作為があったとはいえない」と国の責任を否定。救済制度について「労災補償の対象とならない方々と遺族を対象とするということで検討を進めているが、額については財源の問題がある」などと答えました。
▲(2005.10.19赤旗)
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| 石綿被害/中皮腫すべて救済/厚労相が患者らに明言
石綿(アスベスト)による健康被害問題で、尾辻秀久厚生労働相は10月16日日、大阪市内でアスベストによる患者、遺族らと面談し、被害者救済について意見交換しました。同相は「中皮腫は、疑わしい方も含めアスベストが原因ということで対応すべきだ」と述べ、救済措置を検討していく考えを示しました。
面談したのは「中皮腫・アスベスト疾患・患者と家族の会関西支部」の患者・遺族代表ら3人。
同会側は、中皮腫の治療薬や認定方法、労災の通院交通費、新法制定、相談窓口に関する5項目の要望を訴え、国の早期対応を求めました。
これに対し同相は「やれることは直ちにできるよう全力で取り組んでいく」と強調しました。
この中で、8割の患者がアスべストが原因とみられる中皮腫について、同相は「残り2割の方はどうやって判定するのかということになる」と述ベ、「(中皮腫は)すべてアスベストが原因」との姿勢で救済策を講じる方針を示しました。
患者・遺族側は「できることは迅速にやると約束していただいた」(同会世話人の中村実寛さん)などと、面談で示された尾辻厚労相の方針を評価。早期の対策実施を国に求めていく考えです。
▲(2005.10.17赤旗)
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| アスベスト被害に抗議/補償と司法捜査求め、パリで4千人がデモ
【パリ=浅田信幸】パリで10月15日、アスベスト被害の補償と司法捜査を求めるデモがおこなわれ、「汚染者を裁け」と書かれた横断幕を先頭に約4千人(主催者発表)が市内を行進しました。
デモには車いすで参加した人や、酸素ボンベを持った人の姿もありました。北フランスの港湾都市ダンケルクから参加したアメルさんは昨年、夫をアスベストによるがんで亡くしました。「使用者は(アスベストの有害性を)知っていたし、医師も知っていた。彼らは労働者を死に追いやった」とAFP通信に語りました。
アスベスト使用問題ではフランスでも行政と企業による対応の遅れが問題になっています。1970年代後半にはその有害性が明らかにされていましたが、使用が禁じられたのは20年もたった97年1月からでした。
9月半ばに議会の調査委員会が明らかにしたところでは、アスベスト被害による死者は年3千人にのぼり、2030年までに5万ないし10万人に達すると予測されています。
アスベストを使用して労働者を働かせた企業にたいしてはこれまで「重大過失」を認める判決が出ていますが、この日の行動を呼びかけたアスベスト被害者の会は司法捜査の「遅れ」を告発し、公共衛生部門にもっと人と予算を割くよう要求。またすでに存在するアスベスト被害補償基金による補償額の引き上げも求めています。
▲(2005.10.17赤旗)
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| 環境省・140地域で石綿濃度測定へ/住宅・農業地域でも
環境省はこのほど、アスベスト(石綿)による大気汚染の状況を把握するため、10月末から全国約140地域の360地点でアスベスト濃度の測定を行うと発表しました。
測定場所は、周辺住民に被害が出たクボタ旧神崎工場(兵庫県尼崎市)、ニチアス王寺工場(奈良県王寺町)、竜田工業竜田工場(奈良県斑鳩町)のほか、石綿製品製造事業所や廃棄物最終処分場、建物解体現場など。住宅地域や農業地域でも測定します。
今年度中に調査地域名と調査結果を公表します。同省がアスベスト濃度を測定するのは1995年度以来。
▲(2005.10.17赤旗)
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| 石綿隠れた被害告発/大阪・阪南で集会/住民ら不安次々
地場産業としてアスベスト(石綿)製品の全国出荷額の7割以上を生産していた大阪府南部の泉南地域には、労働者とその家族、事業所の周辺住民など多くの潜在患者がいるとして、10月14日夜、緊急集会「泉南地域の石綿産業と隠れた被害」が阪南市のサラダホール内会議室で開かれました。
大阪じん肺アスベスト弁護団と泉南地域のアスベスト被害を考える市民の会(準備会)が共催。100人以上が参加し会場があふれました。
講演した東大阪生協病院副院長・大阪民医連アスベスト問題対策委員の水嶋潔医師は「石綿被害は国民全体の問題といえる。国、大阪府、関連企業はデータを集積・公開して今後の被害拡大を防ぐ必要がある」と指摘しました。
地元の小瀧悦子弁護士は国の救済新立法について「国は工場周辺の住民の被害について当事者同士の解決にゆだねる考えだ。救済の範囲の問題や立証の困難などで、泣き寝入りせざるをえない人も出てくる」として、すべての被害者救済の方向を強調しました。
開場発言で、学校で使われている石綿の問題を長年調べてきたという教師は「天井に穴が開いて、吹き付けられた石綿が積もっているのがよく見える例も多いのに、学校の調査は日曜日など生徒のいない静かなときに行われている。がまんならない」と発言。「大阪空港の建設工事に携わり、大量の石綿を使った。健康に不安をもっている」「石綿の綿ぼこりが積もる中で機械の整備をしてきた父は、中皮腫で亡くなった」など具体的な報告が続きました。
弁護団を代表して松丸正弁護士が「市民とともに被害実態を明らかにし、救済に全力を挙げたい」と決意をのべました。
▲(2005.10.15赤旗)
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| アスベストによる中皮腫/血液調査で特定たんぱく高濃度
アスベストによって中皮腫を発症した人は、そうでない人より血液中の特定のたんぱく質濃度が高い−−。こんな研究結果を米国のグループが、10月13日発行の米医学雑誌『ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシン』に発表しました。これまで難しかった中皮腫の早期発見が、血液を使って簡単にできるようになるかもしれないといいます。
研究グループは、過去にアスベストを吸い込んで中皮腫を発症している人や、アスベストを吸い込んで肺に炎症を起こしている人など合計190人の血液を調べました。その結果、アスベストを吸い続けた期間が10年以上の人は、10年以下の人に比べ、オステオポンチンというたんぱく質の濃度が高いことがわかりました。
オステオポンチンの濃度が高い人ほど、胸部レントゲン写真に影のような変化がみられました。中皮腫を発症している人では、オステオポンチンの濃度がさらに高くはね上がったといいます。
▲(2005.10.14赤旗)
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| 石綿原因の健康被害すべて補償対象/吉井議員に官房長官
アスベスト(石綿)健康被害問題で、労働者やその家族、周辺住民の被害補償をめぐって、細田博之内閣官房長官は10月12日、「病名を限定する必要はない」とのべ、1995年以降7000人を超えた中皮腫だけでなく、肺がんなどアスベスト由来のすべての病気を対象とすることを言明しました。この日開かれた衆院内閣委員会で、日本共産党の吉井英勝衆院議員の質問にこたえたもの。
吉井議員は、聞き取り調査に入ったアスベスト製品の大手メーカーのニチアスで、労災認定されたアスベスト疾患141人の死因が石綿肺、中皮腫、肺がん、じん肺、間質性肺炎、急性呼吸不全、急性肺炎、肺炎気管支炎となっている事実を紹介。2003年の労働基準局長通達でも、石綿肺、肺がん、中皮腫、良性石綿胸水、びまん性胸膜肥厚を例示しており、「すきまなく救済すべきだ」と迫りました。
細田官房長官は、アスベスト由来の病気はすべて対象にするとして、病名で限定せず「推定されるかぎり、すきまなく救済していきたい」とも表明しました。
さらに、吉井議員は、アスベストを吸引するとできる胸膜プラーク(肥厚斑)のある住民約1000人が、石綿採掘場と製造工場のあった熊本県宇城市(旧・松橋町)の住民約1万人の検診で判明した事実を指摘。「胸膜プラークのある約千人は要管理となった。政府が検討中の法案では、国の責任で住民の検診を実施することが抜け落ちている」と、労災だけでなく、家族や周辺住民に健康診断をおこなうよう求めました。
細田官房長官は「担当部局とも今後協議していきたい」と答えました。
■ニチアスが労災認定したアスベスト疾患
病名 死亡者数
肺がん 24
石綿肺・肺がん 23
じん肺・肺がん 4
じん肺 50
胸膜中皮腫 13
腹膜中皮腫 22
急性肺炎 1
間質性肺炎 2
肺炎気管支炎 1
急性呼吸不全 1
(計141人 ニチアス調べ)
▲(2005.10.13赤旗)
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昨年の中皮腫死者953人/95年以来7000人にも
アスベスト(石綿)が原因とされるがんの一種、中皮腫による死者が2004年に953人になり、2003年より75人増え、引き続き増加していることが10月7日発表された厚生労働省の人口動態調査でわかりました。
同省によると、日本政府が統計をとり始めた1995年以来、04年までの中皮腫の死者は7000人に達しました。
他方、2004年度にアスベストが原因で中皮腫の労災認定をうけた健康被害者は128人(前年の1.5倍)と過去最多を記録。これまで労災認定を受けたのは計284人になりましたが、なお死亡統計の数と大きく食い違っています。
アスベストは1970年代から90年代初めまで、ピーク時年間30万トン以上輸入され、9割が建材に使われています。
▲(2005.10.8赤旗)
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| 50年前“石綿は有害”/政府・健診で異常発生認識/吉井議員の質問主意書に回答
深刻な健康被害が問題になっている石綿(アスベスト)について、政府は1956年当時から有害性を認識していたことが、日本共産党の吉井英勝衆院議員の質問主意書に対する答弁書でわかりました。政府の行政責任を明らかにする目的で9月21日の国会開会日に吉井議員が提出、このほど回答がありました。
旧労働省労働基準局は1956年5月、石綿作業従事者に対する「特殊健康診断の指導指針」を出しています。吉井議員はこの通達について、石綿が「有害な物質」との認識をもっていたから出したものか、診断の結果はどうだったのかなどについて質問しました。
答弁書では、石綿に関した作業が「有害なもの」または「有害の恐れのあるものであるとの認識はあった」と認めました。
答弁書によると、この通達に基づき、1956年から1960年にかけて毎年2000〜3000人の労働者が受診し、そのうち4%から11%に「何らかの異常」が出ていたことが明らかになりました。50年代の早くから、かなりの高率で石綿による「異常」が発生していたことを政府が承知していたことになります。
また、質問主意書は、石綿の発ガン性を政府がいつ認識したかについても質問。(1)旧厚生省所管の病院や研究所の研究者報告で、1960年代に厚生省が石綿による肺がんや中皮腫の発生を確認している(2)1971年の労働基準局の通達で「石綿粉塵を多量に吸入するときは石綿肺を起こすほか、肺癌が発生することが判明」とし、「胸膜などに中皮腫という悪性腫瘍が発生する」としている――と指摘しました。
ところが、答弁書はこの通達について「当時は石綿の癌原性についての知見は確定していなかった」などと回答。通達まで出した発ガン性の認識を否定する内容になっています。
■遅れた対策の責任を
吉井英勝衆院議員の話
政府は、欧米の禁止規制が早かったのは、日本より「早くから石綿を大量に使用し、多くの健康被害が発生した」からだとしています。政府が50年も前にせっかく石綿の有害性を認識していたのであるから、欧米で健康被害が多発している事実や情報を重視し、対策を早期にとるべきでした。質問主意書でも指摘したが、1960年代には、欧米で石綿による肺がんや中皮腫の症例報告がつぎつぎ発表されています。政府はこれらの報告に無関心であったか、承知しても黙殺してきたのが実態です。政府は対策遅れの責任と反省に立った被害者救済を急ぐ必要があります。
>>質問主意書本文
>>答弁書本文
▲(2005.10.8赤旗)
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