1967年6月7日 衆院・科学技術振興対策特別委員会

○山原健二郎・衆院議員
 どうも専門家にあうと一々あまり得手のすくないことになってしまうわけですが、次にこれは厚生省に伺いたいのです。
 例のアスベスト、石綿製造の問題で、これにつきましても、肺ガンがこれと関係があるという報告がなされたのが一九三五年だと聞いております。その後一九七〇年、一昨年十一月に大阪で絶縁材あるいは断熱材としての電気器具、建築用のものに広く使われておる石綿の製造工場で従業員に肺ガンが多発しておるという問題が出ておりますが、御存じだと思います。これはすでに泉佐野、泉南、両市の石綿紡績、石綿紡織工場で最近十一年間に八人の肺ガン患者が出ており、そのうち六名が死亡しておるという状態でありますが、これについてこれらの工場における――全国的にこれはあると思いますけれども、ガンの定期検診とかあるいは精密検査、健康診断などがなされているんでしょうか、その点を厚生省に伺ってみたいと思います。

○滝沢正・厚生省公衆衛生局長
 石綿も先ほど申し上げました肺ガンと関係を認定をされました職業性疾患と私は理解しております。したがいまして、石綿の健康管理につきましては、労働省が今度安全衛生法を改正しました中に、従事中に特殊な職業性疾患を起こすおそれのある工場に従事していた職員に、退職後も手帳を持たせまして健康管理をするという法改正をいたしましたので、先生の御要望にその関係者はこたえられると思うのでございますが、その周辺の者、住民というような問題が起こり得る可能性がある条件の場合には、これは一般住民対策としてわれわれが健康管理の立場からは実施する必要がございます。したがいまして、石綿等の工場の最近の実態というものは、労働衛生の立場からかなり周辺に散逸するような点を防止する対策が行なわれておりまして、過去のそのような工場が地域社会に粉じんをまき散らしたというような状態はかなり改善されていると思うのでございますが、問題がそういうように発展する可能性は防がれているとは思いますが、あれば一般住民の検診についてはわれわれのほうで考慮する必要がある、こういうふうに考えております。