2006年3月

0323_「行革」法案審議入り 衆院本会議"日本の公務員少ない" 吉井議員

0323_「行革推進」法案 吉井議員の質問(要旨)

0317_NHKが"番組説明書" 自民議員用に作成 吉井議員示す

0315_石油タンク 2476基、地震対策必要 液面動揺で火災も 吉井議員指摘

0310_地上デジタル 100%カバーは困難 NHK会長ら答弁 吉井議員質問

0301_原発8割 冷却不能も 津波引き波5メートル 取水できず 炉心溶融の恐れ 吉井議員指摘


「行革」法案審議入り 衆院本会議"日本の公務員少ない" 吉井議員

 衆院本会議は二十三日、公務員削減などを盛り込んだ「行政改革推進」法案の趣旨説明、質疑を行い、同法案の審議に入りました。
 法案は、政府・与党がめざす「簡素で効率的な政府」にむけ、社会保障や公共サービスを切り捨てる「行革」の基本方向を定めるもので、政府・与党は今国会の最重要法案と位置付けています。
 日本共産党の吉井英勝議員は質疑で、「人口一千人あたりの公務員数、人件費がGDP(国内総生産)に占める割合は、主要国のなかで最低水準だ」と指摘しました。
 その上で、地方公務員削減のために法案が盛り込んだ配置基準の「見直し」について、消防職員は基準の75・5%の人員しかおらず、児童福祉司の基準を満たした自治体は四割にすぎない現状をあげ、「今でも不十分な人員をさらに削減して、どうして国民の安全と暮らしが支えられるか」と批判。政府系金融機関については、商工中金、国民生活金融公庫など政府系金融機関を民営化、縮小すれば、中小企業と地域経済をいっそう困難な事態に追い込むと指摘しました。
 吉井氏は、同法案の原案を、奥田碩・日本経団連会長ら経済財政諮問会議の四人の民間委員が作成したとして、「財界が、自らのビジネスチャンスを拡大するために推進した法案ではないのか」とただしました。
 日本の公務員水準が「最低」との指摘に対し、小泉純一郎首相は「認識しているが、将来の国民負担上昇を抑えるためには(削減を)推進する必要がある」と答えました。


法案のポイント

【公務員の総人件費削減】国家公務員を5年間で5%以上純減。地方公務員も5年間で4.6%以上純減。国・地方公務員の給与制度の「見直し」
【政府系金融機関の統廃合】現在の8機関を統廃合や民営化で1機関にする
【特別会計「改革」】31ある特別会計の整理合理化

(2006.3.24赤旗)


「行革推進」法案 吉井議員の質問(要旨)

 日本共産党の吉井英勝議員が二十三日の衆院本会議でおこなった「行政改革推進」法案についての質問(要旨)は次の通りです。

 小泉総理は、本法案を構造改革の総仕上げとして提案してきました。この五年間の小泉「構造改革」は、国民生活にいったい何をもたらしたのでしょうか。
 医療費の大幅負担増、年金や介護保険の改悪など社会保障の連続的な改悪、「リストラ応援」による雇用破壊と賃金破壊など、国民には「痛み」を強要する、その一方で、大企業には減税を行い、まさに「強者を助け、弱者をくじく」政治を行ってきたのであります。格差の拡大をもたらした責任をどう考えているのですか。
 法案は「簡素で効率的な政府を実現することが喫緊の課題」であるとし、総理は「小さな政府」を強調してきました。
 ところが、昨年、政府が出した「経済財政白書」は、日本はOECD(経済協力開発機構)諸国のなかで、政府支出も国民負担も小さな国、政府の規制の強さも平均以下としています。総務省の調べによれば、日本の公務員は、人口一千人当たりの数においても、人件費のGDP(国内総生産)比率においても、主要国の中で最低の水準です。
 法案は、公務員の一律削減を求めています。国家公務員は5%、地方公務員は4・6%、純減です。仕事の内容や実態を無視した公務員の「純減」が国民にいったい何をもたらすでしょうか。
 労働の現場では、不安定雇用と無権利状態が拡大しており、労働基準監督行政の強化は焦眉(しょうび)の課題です。また、住民生活に密着した地方公務員の分野では、消防職員は国の指針の75・5%しか配置されておらず、児童福祉司は、国の配置基準を満たす自治体は四割にすぎません。今でも不十分な人員をさらに削減して、どうして国民の安全と暮らしを支えることができますか。
 教職員の削減も重大です。法案は、児童、生徒の減少を上回る教職員の削減を求めています。これは、国民の声に応えて、自治体などが取り組んでいる少人数学級実現など教育の充実の努力を踏みにじるものではありませんか。
 法案は、商工中金を民営化し、国民生活金融公庫、中小企業金融公庫などの政府系金融機関を統合した上に、貸出残高の継続的な縮小を求めています。これで、どうして地域経済を支え日本経済の柱である中小企業を守ることができますか。中小企業と地域経済をいっそう困難な事態に追い込み、日本経済を危うくすることは明りょうではありませんか。
 特別会計について、道路特定財源の一般財源化は、総理が公約してきた問題ですが、法案は問題の先送りではありませんか。また、特別会計のムダ遣いにメスを入れるべきではありませんか。
 総理は事件が起きると天下り規制を口にしますが、制度としての天下り規制強化になんら手をつけません。天下りの規制を抜本強化すべきではありませんか。
 国民の安全・安心・暮らしを削減して、誰が得をするのか。財界・大企業は、国や地方自治体が行う国民への公共サービスを「官製市場」と位置づけ、民間開放を推進してきました。財界が、自らのビジネスチャンスを拡大するために推進してきたのが今回の法案ではありませんか。
 日本共産党は、民間労働者と公務員を分断し、国民の間に対立を持ち込み、本来公務が果たすべき国民の安全と暮らしを支える大事な役割を削減・縮小させる政治に反対し、国民の連帯した取り組みで、安全や暮らしを守るルールある社会の実現に力を尽くします。

(2006.3.24赤旗)


NHKが"番組説明書" 自民議員用に作成 吉井議員示す

 日本共産党の吉井英勝議員は十七日、衆院総務委員会で、「慰安婦」問題を扱ったNHK番組の改変について取り上げました。NHKが自民党議員に番組内容を説明した「マニュアル」を提示し、背後に政治家の圧力があったことを明らかにしました。マニュアルは、東京高裁で行われているNHK裁判に証拠として提出されたものです。
 吉井議員は、NHKの国会担当職員らが、「日本の前途と歴史教育を考える若手議員の会」(当時)の自民党・古屋圭司衆院議員などから「予算説明の際に必ず話題にされるだろうから、きちんと説明できるように」と示唆を受けていたことが背景にある、と指摘しました。
 NHKの原田豊彦理事はマニュアルの作成を否定し、「"おうかがい説明"はやっていない」と答弁しました。
 番組の改変は、当時「若手議員の会」の幹部だった安倍晋三官房長官への「事前説明」後におこなわれています。吉井議員は、安倍氏の持論に沿う形で「慰安婦」への日本政府の責任にふれた部分などが変更されたことは「客観的事実だ」とし、「きちんと真相究明して国民の不信を払しょくすることが前進につながる」とのべました。
  ◇
 質疑終了後、二〇〇六年度NHK予算案が賛成多数で可決されました。日本共産党は「NHK不信の端緒となった不正経理問題や番組改変問題に真摯(しんし)に取り組む姿勢を欠いている」として反対しました。

(2006.3.18赤旗)


石油タンク 2476基、地震対策必要 液面動揺で火災も 吉井議員指摘

 長周期地震動によるスロッシング(液面動揺)現象が起こって発生する石油タンクの火災が心配されている問題で、対策が必要な石油タンクは全国で二千四百七十六基ある――。日本共産党の吉井英勝衆院議員は十五日に開かれた衆院総務委員会で、対策を急ぐよう国として力を入れて取り組むべきだと迫りました。
 二〇〇三年に十勝沖地震でスロッシング現象による石油タンク火災被害が発生しました。その対策として消防法規則が改正され、事業者は二〇一七年までに対策を講じることになっています。
 吉井議員は、対策が必要な浮き屋根式屋外貯蔵タンク二千四百七十六基のうち、千八基が三大都市圏にあることを指摘しました。そのうえで、三大都市圏の石油タンクの多くが東海・東南海・南海地震の震源域から二百キロメートル以内にあり、巨大地震発生時、同時多発的に大規模火災が起こる可能性を、専門家が指摘していることを紹介しました。
 吉井議員は、「対策は十分始まっていないのが現状だ。(対策期限の)一七年まで大地震が起こらないとは限らない。国として力を入れて取り組むべきだ」と求めました。
 竹中平蔵総務大臣は、「重要なテーマだと承知している。積極的に取り組んでまいりたい」と答弁しました。


 スロッシング(液面動揺) 液体を入れた容器に震動を与えたときに、内部の液体が動揺する現象。周期の長い揺れ(長周期地震動)が、大型石油タンクなどと共振すると、スロッシングが起こります。二〇〇三年九月に発生した十勝沖地震では、震源域から約二百キロメートル離れた苫小牧(とまこまい)の石油タンクで、スロッシングによって石油が漏れて炎上する被害が発生しました。

(2006.3.16赤旗)


地上デジタル 100%カバーは困難 NHK会長ら答弁 吉井議員質問

 放送界で地上デジタルテレビ放送への移行が進むなか、アナログ放送が打ち切られる二〇一一年七月までに、現在の放送エリアを100%カバーすることが困難な状況が浮き彫りになりました。
 十日の衆院総務委員会「情報と通信及び放送のありかたについて」の参考人質疑で、NHKの橋本元一会長と日本民間放送連盟の日枝久会長は「(100%達成には)課題がある」との見通しを示しました。日本共産党の吉井英勝議員の質問に答えたものです。
 吉井氏は、放送業界などでつくる「地上デジタル推進全国会議」が昨年十二月に出した「行動計画」(第六次)では、二〇一〇年末時点でのアナログ放送エリアのカバー率が98%台にとどまる道県がある実態を示し、「100%カバーしなければ、国民生活に影響を及ぼす」とのべました。
 NHKの橋本会長は、ケーブルテレビや衛星などを活用して「限りなく100%にしたい」と回答。吉井氏は「ケーブルテレビなど新たな設備の設置は、技術面でもコスト面でも問題があり、期限までの100%達成は大変なのではないか」とただすと、橋本氏は「おっしゃる通りの課題を抱えている」と認めました。

(2006.3.11赤旗)


原発8割 冷却不能も 津波引き波5メートル
 取水できず 炉心溶融の恐れ  吉井議員指摘

 津波による五メートルの引き波が発生した場合、日本の原発の約八割にあたる四十三基の原発で、冷却水が一時的に海から取水できなくなることが一日、明らかになりました。衆議院予算委員会分科会で、日本共産党の吉井英勝衆院議員の質問に、広瀬研吉経済産業省原子力安全・保安院長が答弁しました。

経産相が対策約束
吉井議員は、一九六〇年のチリ津波のときに、三陸海岸で約二十五分にわたって引き波が続いたことや、原発のある宮城県女川町で海水面が推定六メートル低下したことを指摘しました。水位が下がった場合、原発の冷却水が海から正常に取水できなくなるのではないかとただしました。
 広瀬院長は、海面が四メートル低下した場合で二十八基、五メートル低下で四十三基、六メートル低下で四十四基の原発が、一時的に取水に必要な水位を下回ると答えました。
 吉井議員は、浜岡原発1号機(静岡県御前崎市)の例をあげ、取水槽の容量からすると「仮に、引き波による水位低下で取水できなくなったときは、三十四秒で冷却不可能になる」と指摘しました。また、途中で原子炉を停止した場合も、崩壊熱(燃料のなかの放射性物質が発生する熱)の除去に毎分六十トンの冷却水が必要になることを示し、「崩壊熱が除去できなければ、炉心溶融や水蒸気爆発など、最悪の場合を想定しなければならない」と、対策を求めました。
 二階俊博経産相は、「安全確保のため、省をあげて真剣に取り組むことをお約束したい」と答えました。


津波の引き波によって冷却水が取水できなくなる原発(○内は号機)
■水位低下4メートルの場合
 (28基)▼福島第一(1)〜(6)、福島第二(1)〜(4)、美浜(1)〜(3)、高浜(1)〜(4)、大飯(1)〜(4)、島根(1)(2)、伊方(3)、玄海(1)、東海第二、敦賀(1)(2)
■水位低下5メートルの場合
 (43基)▼(上記に加え)泊(1)(2)、柏崎刈羽(1)〜(5)(7)、伊方(1)(2)、玄海(2)〜(4)、川内(1)(2)
■水位低下6メートルの場合
 (44基)▼(上記に加え)柏崎刈羽(6)


 海水と原発の冷却 原発は、原子炉で発生した熱で水を水蒸気に変えてタービンを回し、電気を発生させています。タービンを回した後の水蒸気は、再び水に戻して使用します。水蒸気を水に戻すときに使われるのが海水です。海水を取り入れることができないと、水蒸気を水に戻せなくなり、原子炉の冷却ができないことになって、炉心が溶け出すなどの重大な事故につながる恐れがあります。

(2006.3.2赤旗)