163国会 衆院国土交通委員会 2005年12月14日

 建築物の構造計算書偽装問題・証人喚問

 ※姉歯証人・姉歯 秀次氏


○林委員長 吉井英勝君。

○吉井委員 日本共産党の吉井英勝です。
 先ほど来の証言の中で、九八年、木村建設の篠塚氏の圧力で偽造が始まったということですが、姉歯証人は、通らないはずなのに確認が通ったのでびっくりしたということですが、この通らないはずのもの、耐震基準を満たさないものなので、この建物を建てたら危険だ、危ないという認識、自覚はそのとき持っておられましたか。

○姉歯証人 危ない、そうですね、危ないといいますか、低減して確認申請の方に入れていましたので、最初の、最初ですね、最初というか、そうですね、そういう認識はなかったと思います。

○吉井委員 この九八年の建築基準法改正のときでありますが、九八年の建築基準法改正について、建築士にとってはこれは重大な関心事であったと思いますが、そういう関心は持っておられましたね。

○姉歯証人 はい、それは持っておりました。

○吉井委員 構造設計の計算など、裁量が広がった、そういうふうにそのときに思いましたか。

○姉歯証人 いや、そういうふうには思いません。

○吉井委員 次に、先ほどの証言を伺っておりまして、二〇〇四年三月八日の、横浜、千葉設計の会議の中で低減と発言したということですが、この低減というのは、単純な計算ミスではないというふうに思いますが、建設にかかわるそこに参加した人たち、その言葉を聞いて、意図的な改ざんというふうにその人たちは皆理解したというふうに見ていいでしょうか。

○姉歯証人 皆さんのいる前で低減という会話を渡辺社長と私が、専門同士がお話ししましたので、周りにいる人間はそういうふうに認識していると思います。

○吉井委員 総研のコンサルタントで建てたホテル、ずっと偽造がありましたけれども、その会議の際、総研の四ケ所氏はどのように発言されましたか。

○姉歯証人 確認申請がおりているので、おかしいなというふうな発言はされたと思います。

○吉井委員 総研自身はずっと、ホテル建設に当たって平成設計と組んでやってきてもおりますし、そこにはもちろんあなた自身が、名刺だけじゃなしに、ここにもありますが、構造設計概要書、建築確認図書にあわせ出しているものの中に、あなたは、言ってみれば、平成設計が事務所で、構造設計士は姉歯さんの名前が出ておりますから、いわば平成設計の一員といいますか社員といいますか、名刺だけじゃなしに、申請図書の中でもそのことが示されてきましたけれども、ですから、総研は、ホテル建設以降、今度の横浜の千葉設計のかかわった問題についても、あなたとともに、構造計算書の偽造ということについては、これはもう確認が通っているんだからそのとおりでいこうという考え方を貫かれたということでいいんですね。

○姉歯証人 まず、その概要書の中の構造設計者姉歯秀次ですけれども、それは、元設計事務所がどこになろうと、必ず構造設計者名は姉歯秀次と出ます。ですから、平成に限らず、そこは必ずそういう形態になります。
 それから、千葉設計の件ですけれども、おっしゃったとおりだと思います。

○吉井委員 その後、総研、平成設計と、事後処理についてどのような打ち合わせをされましたか。

○姉歯証人 千葉設計の件でよろしいんですか。(吉井委員「はい、そうです」と呼ぶ)はい。
 低減を指摘、アトラス設計の渡辺氏の方から低減を指摘されましたので、その場で認めました。それで、訂正してきますと。訂正してきますということを約束しまして、ただし、低減が二割、三割、そのとき見た数字から追っていくと三割程度落ちていましたので、到底無理なわけなんですね。
 まあ十日前後を約束、たしか十日か二週間ぐらい約束、期限を切ったと思うんですが、その後、最終的には自分の判断で、これはもうできないと思いましたので、一・〇に持っていくことは、その状態から持っていくということは相当鉄筋量がふえるということになりますので、私の方から、この物件からおりるということで、おろさせていただきました。

○吉井委員 それから、先ほどの証言の中でも、九八年の最初の篠塚さんからの圧力の件ですね。そのときに、もうこれ以上無理と何度も言ったということでしたし、その後のこの各物件に取り組むときも、これは何度も無理だということを言われたこともおありのようですが、法令に触れるからもう無理だとはっきりおっしゃったのか、あるいは、暗黙のうちの意思表示で来たのか。もし、普通は暗黙のうちの意思表示やったとしても、あるときにはきちんと、これは法令に触れますよとはっきり言葉として述べられたこともあるのか、ここを伺います。

○姉歯証人 法令に触れるとは、直接的には多分言っていないと思います。ただし、もう暗黙の中でそれは理解していたものと思われます。

○吉井委員 それから、木村建設の篠塚支店長は、鉄筋を全体として減らせと言うと、そのときに、それなりに努力してくれるところが多数あるんだということも、先日、二十九日の参考人質疑のときに明らかにしております。
 平成設計の外注先リストの中には、見ておりますと、姉歯さんのところを含めて五社ありますが、構造計算書の偽造というのは、残る四社の中にもあるというふうに思われますか。篠塚さんは多数あるんだと言っているわけですが、どうですか。

○姉歯証人 その件につきましては、私、実際に見てはおりませんので、わかりません。

○吉井委員 二〇〇〇年十月の岡崎のサンホテルの構造計算書のときですね。これは、ここには木村建設は直接的には出てこないんですが、浅井工務店だったと思いますが、これは総研の指示で偽装をされたのか、それとも、平成設計の方からの指示で構造計算書の偽装をされたのか、偽造をされたのか。これはどちらでしょうか。

○姉歯証人 総研、平成設計パターンというのはずっと昔からやっておりまして、変な意味、通例みたいになっておりましたので、そのときの物件に関しましては、そういう直接的な指示はなかったと思われます。

○吉井委員 つまり、それは、総研の直接的指示はなかったということで、平成との仕事の中で、もう構造計算書の偽造は当然のことだからやったということなのか、総研もそのことを理解した上で、あなたを使って一体となって偽造をやったということなのか、どういうふうに理解したらいいでしょうか。

○姉歯証人 それについてはちょっとはっきりとはわかりませんけれども、総研、平成ラインのホテル部門の、柱の断面とかはりの大きさとか壁の位置とか、形状がパターン化されておりまして、その断面自体がもう本当に小さな断面で形成されておりますので、そういう面では非常に無理があるプランニングだったと思います。

○吉井委員 時間になりましたので、終わります。