163国会 衆院内閣委員会 2005年10月14日 

 ○村田国務大臣・・・・村田 吉隆・国家公安委員会委員長 
 ○竹花政府参考人・・・竹花 豊・警察庁生活安全局長
 ○岡島政府参考人・・・岡島 敦子・厚生労働省大臣官房審議官

○吉井委員 日本共産党の吉井英勝でございます。
 五月十一日に発表されたILOの強制労働に反対する世界同盟という中で、日本についての記述で、日本は世界じゅうから性的搾取のために人身売買の犠牲者が送り込まれている主要な目的地国であるというふうにされております。先ほどお話がありましたように、アメリカ国務省の指摘もあります。
 このILOの報告の中では、売春は違法であるが、性関係の特定のビジネスによって成り立っている強力な犯罪組織は、性産業を支配し、人身売買のセンターであるということも指摘しています。
 今回の風営法改正で、人身売買に関する罪を風営法の許可の欠格事由に挙げているというのは、これはこの指摘からしても、私は当然の措置だというふうに考えております。
 風営法上、風俗営業は二つに区分されて、接待飲食営業、遊技場営業のいわゆる風俗営業と、もう一つは性風俗関連特殊営業になりますが、問題は、日本に人身売買で連れてこられた被害者の多くが性風俗関連で働かされて、性の奴隷、性の売買が深刻な人権侵害を引き起こしているという、このことであります。
 そこで、最初に政府参考人に伺っておきますが、実情はどうなっていて、被害者の救済にどう取り組んで、どういう成果を上げているのかということを簡潔に伺っておきたいと思います。

○竹花政府参考人 お答えいたします。
 警察が人身取引事犯の取り締まり等によりまして、昨年は七十七人、本年上半期は五十一人の被害者を確認いたしておりますが、これらの方々の大半は、スナックやキャバレー等の風俗営業や性風俗関連特殊営業で働かされておりまして、売春等を強いられているのが実態でございます。
 ただ、先生御指摘のように、性風俗関連産業が大変多いということの御指摘もございましたけれども、十六年は七十七人のうち、キャバレー等の接待飲食店営業でホステスをしていたという者が六十三名、性風俗関連特殊営業にいたという者が七名という状況でございますが、いずれにいたしましても、売春等を強いられていたのが実態であるということでございます。
 警察は、こうした被害者を確認いたしました場合には、大使館とも連絡をとりながら、婦人相談所で保護がなされるように配慮するとともに、入管当局とも連携し、被害者の立場を考慮した適切な配慮が行われるように努めているところでございます。

○吉井委員 実際には、救済された人というのは一部なんですね。多くの方というのは本当にひどい状態に置かれているという、このことを考えたときに、この救済の取り組みというものを緊急に、強力に進めていかないことには、国際的に指摘されているこれらの問題の解決にはなかなかつながっていかないというふうに思います。
 次に、風営法では、接待飲食業などの風俗営業の方は許可制なんですけれども、性風俗営業の方はこれは届け出制なんですね。今回の法改正というのは、この枠組みはそのままなんですが、通常の飲食等での風俗営業ということで許可を得ながら脱法的風俗営業というのは非常に多いという問題について、尼崎の問題などで伺いたいと思います。
 風俗営業第二条一項二号の定義によると、接待飲食営業、これは性風俗産業ではないわけですよね、通常のものは、飲食等に関しては。一般には、キャバクラ、ピンクサロン、ホストクラブなどの脱法行為というものは、接待飲食営業として許可を得ておきながら実態は性風俗営業を行っている店の野放し状態といいますか、仮装型性風俗営業というものが今横行しております。
 兵庫県の阪神尼崎駅近くの風俗営業が軒を並べた通りがありますが、これは、来年国体が開かれるということで、尼崎市では、水泳とか野球とか競技が行われるので全国から多くの青少年が訪れてくる。だから、この尼崎駅周辺の風俗店の林立状態を放置できないと、地域の住民の皆さんの声を受けて、さまざまな取り組みが行われております。
 私たちの党も市会議員団の方でタウンミーティングを開いてきましたが、参加した市民の方の共通の声は、現行法で有効な対策はとれないのか、現行法をもっと活用して何とかしなきゃいけないじゃないか、現場の実態はひどいものですから、市民の方たちからこういう非常に強い声が寄せられております。
 風営法で接待飲食営業として許可を得ながら実態は性風俗営業を行っている店が野放しという、この仮装型性風俗営業の放置ということが、この地域では本当に深刻な問題になってきております。
 店内はのれんのようなもので仕切りをして、いかがわしいことをさせる店が野放しなんです。県の条例がありますから、個室にした性風俗店というのは、これは県条例で禁止するからできないんですね。だから、のれんのようなもので仕切りをするということですが、風営法の接待飲食営業で出店許可をとって、このような実態性風俗店らが、県条例で禁止しても、そのすき間を縫うようなやり方ですね、だから幾重にも脱法的違法行為というのが行われております。
 これは、尼崎だけでなく各地にこういう状態が見られますが、まず、実態をつかんでおられるのかどうか。売春が行われていることが判明すれば売防法違反で検挙する、売春さえ行われなければ、あるいはその実態がつかめなかったらどんな接待をしてもいいというものじゃないわけですね。
 だから、そういう点では、今のような市民の皆さんから生ぬるいと言われているものじゃなくて、脱法行為、違法行為は厳しく規制をするべきだと思うんですね。この点について、実態を調査し、公表し、風営法の営業許可を取り消すとか、風営法の営業を許可したところでも脱法的にやっていますから、その許可の取り消しなど規制を強めるべきだと思うんですね。
 まず、尼崎のこの例についてはどのように取り組みを強めていかれるか、伺います。

○竹花政府参考人 お答えいたします。
 兵庫県警の報告によりますと、同県警においては、尼崎市における違法な風俗営業の取り締まりをこの間相当厳しく推進をしておりまして、風俗営業の許可を取得していた営業者が店舗型性風俗特殊営業を禁止地域で営んだという罪で、昨年は三件、二名を検挙いたしております。
 本年に入ってからも、引き続き違法な風俗営業の取り締まりを推進しておりまして、風俗営業の許可を取得していた営業者が客室を個室化するなど公安委員会の承認を得ずに構造設備を変更したといたしまして、この九月までに十二件、十四名を検挙したほか、四十四の営業所に対して行政処分を行うなど、徹底した取り締まりを行っているものと報告を受けているところでございます。
 いずれにいたしましても、御指摘のような違法な営業に対しては、風営法や売春防止法に違反するものとして、兵庫県警において引き続き徹底した取り締まりを行っていくものと承知をいたしております。

○吉井委員 取り締まりを強めてきているということですが、実際、私なんかも阪神尼崎駅、おりにくいぐらいの感じですよね。異様な雰囲気ですよ。これは、国体前で随分頑張ってもらっているんですが、国体が済んだらまた元に戻るというんじゃ全然話にならないわけで、ですから、これはまず国体の前に、こういうものは、脱法、違法行為については一掃する、徹底した取り組みをやってもらいたいというふうに思います。
 次に、この性風俗営業というのは売春との関係が非常に強いもので、近年の売春防止法違反の検挙人数の推移について、特に九九年以降、風俗営業における検挙人数は減少傾向なんですが、性風俗営業における検挙人数はふえている。それは取り組みによってふえるということもありますが、実態のひどさというのがここにあらわれているわけです。
 売春というのは大きな人権侵害ですが、売春防止法では買う方の買春者は罪に問われない、禁止を規定しているが罰則はない。これでは売春撲滅という目的達成はできないわけですから、やはり売春を必要悪として買春はとがめないという風潮があってはとんでもないわけで、人身売買罪の制定をきっかけに、買春に刑罰を科すことで性的搾取の最たる売春を撲滅、一掃するという取り組みを、これは大臣、あなたが法務大臣の所管までというふうに私は言っていないけれども、やはり内閣を挙げてそのことにきちっと対処していく、そのことをやらないと、私は本格的な解決というのはなかなか進まないと思うんです。これは、大臣に伺っておきます。

○村田国務大臣 委員が御指摘なさいますように、売春関係の事犯につきましては、売春防止法あるいは児童買春、児童ポルノ法、児童福祉法等、これらの法律による違反ということで挙げられているわけでございますけれども、平成十六年におきましても千四百五十二人が検挙されているということで、まだまだこうした売春関係事犯が多数検挙されているという事態はまことに遺憾であるというふうに考えております。
 御指摘のように、売春防止法については買う方についての処罰規定はありませんけれども、特に児童にかかわるものについては、青少年の健全な育成という観点から、相手方となる買う方、者については罰則がつけられておるわけでございまして、そういうことも含め、また、今回の風営法の改正につきましても、そうした売春行為が行われる可能性というものを極力防止しようという観点から改正が行われる、こういうことでございますので、御理解をいただきたいと思います。

○吉井委員 売春防止法で売る方のあっせんとか売春については規制しても、それから児童ポルノ等のお話ありましたが、児童の方の関係ですね。しかし、人身売買で売られてくる人というのは児童だけじゃないんですね。
 要するに、買う方がおとがめなしということで、そこに目をつけた暴力団系の業者がこのことを繰り返し繰り返しやっているわけですから、やはり買春についてもきちんとした、相手が児童ということだけじゃなしに、そこに処罰を含めてきちっと対応するということをしないと、幾ら警察の方が風営法を改正して一生懸命取り組んでいるといっても、これは根本的になかなか解決しない。
 だから、私が言っていますのは、これは法務大臣とも連携してやってもらわぬと、国家公安委員長が売春防止法を改正しますとここで言える話じゃないんだ、これはわかった上で言っているんですから。だから、このことについて内閣を挙げてきちっと取り組むという姿勢をやはり示す必要があると思うんです。

○村田国務大臣 売春という行為が人身取引に結びつきやすい、そういう人権侵害にかかわる問題があるということで、私どもの今回の改正は、風営法の改正によりましてそうした人身取引を抑制する、その中で、今委員が御指摘のように、そうした売春にかかわる行為が極力減少していくような効果をねらっている、こういうことでございます。

○吉井委員 要するに、買春という行為は、これは人身売買そのものなんですよ。ですから、人権に対する侵害であるわけですから、このことについてやはり内閣を挙げて、きちんとした法の改正をやって取り組んでいくということをやらないと、風営法のところであっせん業者だとかそこだけ一生懸命警察が規制をしていっても、きちんとした解決にならない。
 だから、私言っていますように、あなたがこの法を改正しますと言えないのはわかった話だから、法務大臣などと御相談もされ、内閣を挙げてその姿勢をきちんと貫くということが一番大事なことだと思います。どうですか。

○村田国務大臣 売春の行為が極力減少するように、私どもも努力してまいりたいと考えております。

○吉井委員 努力をすると言うんですが、なかなか内閣を挙げて買春の方の処罰による禁止等、進んでいこうとしないところに、私は、やはり内閣が、国際的に批判の強い日本における性的搾取を目的とした人身取引と結びついたこういう問題に対する姿勢というものがまだ非常に甘いということを指摘しておきたいと思います。
 次に、無店舗性風俗営業とラブホテルについて質問したいと思います。
 兵庫県明石市で問題になっているビジネスホテルを偽装したラブホテル建設問題ですが、明石市の山陽電鉄西新町駅近くの元パチンコ店の空き地に、五階建て客室数二十八室のビジネスホテルという形なんですが、建設が計画されています。
 客室数二十八室の内訳を見れば、ダブルが十八、トリプルが十で、ビジネスホテルなのにシングルは一室もない。駐車場は三十八台収容で、外壁は派手なオレンジ色で、屋根に紫色の塔を設置予定となっています。
 建設予定地の近くに小学校、中学校があり、周辺は通学路です。申請はビジネスホテルなんですが、実態はラブホテル。通学路にラブホテルは要らないということで、計画を知った住民約二万人の方が二万人分の署名を集めて、業者と市に対して建設の白紙撤回を求めております。
 既に明石市の方では、一般のビジネスホテルを装って、実際はラブホテル営業を行っている例が多発している。とんでもないことだということで今大問題になっておりますが、こういう事実を警察庁の方は承知しておられますか。

○竹花政府参考人 兵庫県警の報告によりますと、兵庫県明石市において、風営法で規制するいわゆるラブホテルという形で届け出を受けておりますのは二件でございますけれども、そのほかに、十を超えるビジネスホテルで、御指摘のようなラブホテルとしての運営がなされているのではないかとの状況がございまして、兵庫県警におきまして、それらのビジネスホテルと言われるものに対しまして、立ち入り等の調査を行い、警告措置を講じるなどして、ラブホテルとしての実態を改善させたとの報告を受けております。

○吉井委員 全然改善というのは進んでいないから、今大問題になっているんです。
 それで、実態がラブホテルというのは十五あるんですね。その中で、風営法に定められた店舗型風俗特殊営業の届け出が出ているのが、今おっしゃった二件ですね。ですから、残る十三件というのが、全く、無店舗型風俗営業を行う、そういうものと結びついた、申請はビジネスホテルなんだけれども、許可はそれでとっておいて、実態はラブホテル、そういうひどい状態にあります。
 十三件のビジネスホテルとして許可を受けて実態はラブホテルというものは、風営法の届け出をしていない。例えば、タイムレス24か、これのタウンページを見ると、「定料金」「おしゃれで綺麗なラブホテル」と。これはビジネスホテルの広告ですよ。「定料金システム!おしゃれで綺麗なラブホテル十八歳未満入店不可」となっているんですね。
 厚生労働省に伺っておきますが、旅館業法第五条で、三つの条件に該当するものを除いては宿泊を拒んではならないとなっていますね。年齢に関する条件はないと思うんです。十八歳未満入店不可というのは、これはもともと許可を得たのは旅館業法の方ですが、旅館業法違反ということになるんじゃありませんか。

○岡島政府参考人 旅館業法上は、年齢によりまして宿泊を拒否することができるといったような規定はございません。

○吉井委員 いや、だから、違反なんですよ。これはもともと、ビジネスホテルで、ラブホテルじゃないといって建てておいて、タウンページにはラブホテルですと。旅館業法違反の十八歳未満入店できませんとなっているんですから、明白に違反ですね。
 私は、これは旅館業法のその部分を今一つ取り上げましたけれども、市民の皆さんが求めていらっしゃる、法律をもっと徹底的に使って何でやってくれないのかという中には、例えば、タイムレスに限らず、風営法の届け出がないホテルについて、風営法の面からも、それから旅館業法の面からも、構造上の調査とか実態の調査ですね。
 例えば、宿泊名簿をきちっと備えているかどうか、これは立ち入りして調べることができるわけですよ。それから、客との面接にふさわしいフロントがあるのかどうか、ホテルの規模に応じた食堂、調理室があるのかどうかですね。当然、調理室があれば調理員がいるわけですよ。調理員の方がいらっしゃったら、調理員の出勤がちゃんとなされているのか、名前だけで全然出勤が実態としてないのかとか、出勤しておったら当然給料が入りますから税務申告もするわけですね。それから、ロビーがあるのかどうかなどですね。
 私は、旅館業法と風営法だけに絞って言っているわけじゃありません、ほかのあらゆる法律を駆使して、問題があれば、必要な調査をやり、そして取り締まりを行って、営業停止や許可の取り消しをするべきだというふうに思うんですが、警察庁の方とそれから厚生労働省の方でどういう調査を行っておられるか、伺います。

○岡島政府参考人 旅館業法におきましては、一定の構造、設備を有するか、あるいは宿泊人名簿をきちんと備えているか等々規定がございまして、法律に違反した場合には営業の許可の取り消しということができる規定となっております。
 ただし、旅館業法に基づく営業許可及び個別の営業施設に対する立入検査等の事務につきましては、自治事務としまして都道府県知事にゆだねられているところでございまして、個別事案につきましては各都道府県で対応していただいておるところでございます。
 厚生労働省といたしましては、都道府県等におきます旅館業法に基づく事務が、旅館業法の目的であります公衆衛生の向上に寄与するということに沿いまして、適正に行われることが必要と考えておりまして、そういう観点から今後とも都道府県等に対しまして指導助言等を行ってまいりたいというふうに考えております。

○竹花政府参考人 風営法で規制されておりますラブホテルにつきましては、ロビーや食堂の床面積が収容人員に比して一定の面積を有しない施設であることとともに、設備について、回転ベッド、いわゆる性具自動販売機等の設備を有しているということがラブホテルとしての要件とされているところでございます。
 御指摘の地域におきまして、ビジネスホテルであるにもかかわらずラブホテルではないかとの市民の御指摘もあり、兵庫県警におきましては、この地域のすべてのビジネスホテルに対して立ち入り等の調査を行っております。
 そういう状況の中で、ラブホテルとしての実態を有すると認められた六件について、その状態を改善するよう措置を講じ、改善されているものと承知をいたしております。
 しかしながら、今後もさらに改善の状況がしっかり確認できますように、立ち入り等を通じまして実態の把握に努めてまいりたい。もし法に違反する状況がありますれば、発見できますれば、厳しい行政上の措置を講じてまいりたいと考えております。

○吉井委員 旅館業法に基づいて指導だ何だとおっしゃったけれども、それだけしっかり指導していらっしゃるとすると、何でこれだけはびこるんですか。
 指導が足りなきゃ足りないで、みずから乗り出すか、都道府県に対してやらせるようにするか、都道府県の方が金がないからできませんと言ったら財政的支援してでも、私は金の話をしているんじゃないけれども、あらゆる手だてを講じて、きちんと調査をやらせて、指導させて、こういうことは許さないというのを、国の方がやはり、法律をつくっているんですから、その法律を執行する上で必要なことを徹底してやるというのが必要なんじゃないですか。
 厚生労働省のお話を伺っておりますと、何かよそごとのように聞こえてきて、これでは話がさっぱり進まないのは私は当然じゃないかと思うんです。
 だから、もう一遍繰り返して聞きますが、国としても、みずからやるか、それは自治体にお願いするかにしても、これは徹底的にやり切るという姿勢をとって進めるかどうか、もう一遍答えてください。

○岡島政府参考人 売春の防止等、非常に重要な課題だというふうに考えております。ただし、旅館業法につきましては、これは公衆衛生及び国民生活の向上に寄与するということを目的とした法律でございまして、その範囲で必要な構造設備の基準、営業の許可制度、取り消し制度、立入検査等の仕組みがございます。
 そういう範囲内におきまして、適正な運用が確保されるよう私どもとしては努めてまいりますし、また、具体的な立入検査等の事務につきましては、各都道府県の自治事務でございますので、各都道府県で対応していただいているところでございます。

○吉井委員 私は法律の仕組みはよくわかっているんです。それは警察も都道府県の保健所なりなんなりも、要するに、徹底して、あらゆるものを駆使すれば、大体、ビジネスホテルということで旅館業法で許可を得たものが、平気でこんなタウンページに書いているような実態が起こること自体おかしいんですよ。
 それを規制しようと思ったら、宿泊者名簿その他にしても、徹底的に、例えば極端な話、毎日でも行って調べてでもやり抜くということが、実態としてそれは営業できないと追い込むことができるわけですよ。そういう姿勢を持たない限り、これは解決しないですよ。今の話じゃとても承服できません。
 それで、今回の風営法改正案で問題にしている無店舗型性風俗特殊営業の役務の提供の場として、ビジネスホテルとして建設した脱法ラブホテルが要するに売春の場所として利用されているのではないかということが問題になってきますが、警察庁の方はこういうことについては把握しておられますか。

○竹花政府参考人 無店舗型の性風俗営業といいますのは、客の自宅ですとかあるいはホテル等に女性が派遣をされて、そこで性的サービスを行うという業でございますので、そうしたホテルがそうした業務に利用されているという実態はあると思います。
 しかし、当該明石市の地域のビジネスホテルがそのように利用されているかどうかについては承知をいたしておりません。

○吉井委員 ですから、私は徹底的な調査というものをまずやってもらいたいと思います。
 明石のビジネスホテルで許可を得て実態はラブホテル営業をしている店、これは近畿圏ではテレビで放映されました。
 それを見た北口明石市長は、これはビジネスホテルではない、どう見てもラブホテル、こういう抜け駆け的なことがあるのが実態だ、行政として実際を規制していきたいと考えているというふうにインタビューで語っておられます。
 最近では明石市の議会の方でも、市当局は、風営法の届け出義務を破ることがあれば建設に反対するという、市当局もその決意をきちんと表明していらっしゃるんですね。
 風営法施行令に定められたラブホテルの基準上問題はないとか、室内に回転ベッドがないだとか、レストランや一定の広さの会議室、ロビーを建設時だけ設置してあればビジネスホテルだなどといって、法令上どうだこうだということ、建前だけを国の方が言っておって、それで建設許可を得たからといったその後、建設後は無法の野放しというんじゃ、私は逆に風営法というものが無法にお墨つきを与えるものになってしまうと思うんですよ。
 だから、警察庁が一番しっかりしてもらわなきゃ困るんだけれども、厚労省であれどこであれ、自分たちの責任を持たなきゃいけない法律について、法律の解釈なんか聞いているんじゃないんですよ、それをどう実際に使ってびしびしやり切るかというところを聞いているんですよ。
 これは大臣、最後にあなたに伺っておきますが、国家公安委員長の管轄以外に、例えば厚労大臣がやらなきゃいけないところもあるでしょう。しかし、まさにそのことについて、これは内閣を挙げてきちんとやり抜く。
 とりわけ国家公安委員長の責任は一番大きいんですから、今、明石で問題になっているような偽装ラブホテル建設を許さないために、ビジネスホテルとして建設したものについては、関係機関が連携して、さきに紹介したような現場調査を徹底して、こんなやり方じゃ営業はできないところへ追い込んでしまう。そのことによって、風営法というものを本当に効果のあるものにしていくということ、私は、この取り組みはやはり国家公安委員長が先頭になって厳しい覚悟や決意を持ってやらないと、ふわふわふわふわした解釈だけやっておったんじゃ、とてもじゃないけれども進まないと思います。
 最後に大臣に、その決意というものを伺っておきたいと思います。

○村田国務大臣 先ほど委員からも売春行為の点についても御指摘がありましたし、今、風営法が実現しようとしておる法益の実現に関しまして指摘もございました。そうした、その目的が達成されるように、やはり政府を挙げて努力をしていかなければいけないというふうに考えております。

○吉井委員 時間が参りましたから、最後に一言だけ言って終わります。
 明石では、市長も実態はラブホテルだというふうにもうテレビで言っておられる。こういう脱法を違法業者は行っているわけですけれども、国家公安委員長としてもっと実態把握をやってもらって、同じようなことが起きないように、ビジネスホテルを装ってラブホテルを営業するという、そしてそれが無店舗型風俗営業の売春に使われるような、こんなことをそういう面からも防いでいくということが、風営法改正に当たって、私は本当に実効あるものにする上で大事なことだと思いますから、市の市議や市長なんかの期待にもこたえるような取り組みをぴしっとやっていただきたい、このことを申し上げて質問を終わります。