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162国会 衆院経済産業委員会 2005年6月15日
○中川国務大臣・・・・中川 昭一・経済産業大臣
○山本政府参考人・・・山本繁太郎・国土交通省住宅局長
○岩井政府参考人・・・岩井 良行・資源エネルギー庁省エネルギー・新エネルギー部長
○長坂政府参考人・・・長坂 昂一・気象庁長官
○小林政府参考人・・・小林 光・環境省環境管理局
○小平政府参考人・・・小平 信因・資源エネルギー庁長官
○吉井委員 日本共産党の吉井英勝でございます。
私、まず最初に、来られていきなりであれだけれども、大臣に基本的な考えを伺っておきたいと思うんです。
地球温暖化防止というのは、人類の将来に直結する問題ですし、中でも、地球的規模での温室効果ガスであるCO2の総排出量規制というのは、いわば死活的な緊急の課題であるというふうに私は考えております。そこは多分大臣も同じ思いだと思うんですが、京都議定書の目標達成というのは、やはり議長国である日本の国際的責務であるというふうに思うわけです。
そこで、二〇一〇年には九〇年比六%削減ということですが、現実に既に八%ぐらいふえておりますから、一四%を削減していかなきゃいけない。そういう国際的な約束を果たすという点で、温室効果ガス、中でもCO2総排出量を規制するということが一つになってきますし、それから、省資源、低エネルギーへの社会経済構造の転換、それから再生可能エネルギーの開発普及など、これは直接経済産業省にかかわる分野でも特段の努力が大事だというふうに思っているわけです。
そこで、最初に大臣に伺っておきたいのは、エネルギー消費の八割以上を占める産業、運輸、事業系で、原単位で減らしても総量でふえたら意味がないものですから、原単位を下げることも大事なんですが、CO2の総排出量の削減にかかわるエネルギー消費量の削減を具体的に今進めていくという特別の取り組み、努力というものが大事だと思いますので、最初に大臣の決意を伺っておきたいと思うんです。
○中川国務大臣 日本は条約をきちっと遵守するということは日本国憲法で約束しているわけでございまして、そういう中で京都議定書というものを誠実に実行していかなければならない、そういう意味で、二〇一〇年にマイナス六%。これはなかなか難しいというのが率直なところでございますけれども、ただ、今吉井議員御指摘のように、八%プラスということでございますが、これは環境に優しい、CO2に優しい原発がうまく機能しなかった二〇〇三年のデータもございますので、何としてもそういうことをクリアして六%マイナスということにしていく。これは産業あるいはまた運輸、それから事業用、家庭用の建物等々、みんなで努力していかなきゃいけないのだろうというふうに思っておりますので、国民一人一人の皆さん方の御理解もいただきながら、何としてもこの目標達成に努力をしていき、またそのためにこの御審議いただいております省エネ法を実効あるものにしていきたいというふうに考えております。
○吉井委員 最終エネルギーの消費部門で見れば、家庭部門は一三%で、やはり産業、運輸、民生業務というところが大口ですから、大きいところで総排出量で抑えていくという、技術開発とかいろいろあるにしても、基本はやはり総排出量で本当に抑えるのだという、ここのところを政府としてまずきちんと国際約束を果たすという決意を持って、そこから具体的な話に入っていくことになると思うんです。
もう一遍、ちょっと総排出量で抑えるというかたい決意のほどを聞いておきたいのです。
○中川国務大臣 産業用は、別にだからいいということでは決してございませんけれども、九〇年比でほとんど横ばい、若干微増でございますけれども、それに比べて運輸あるいはまた民生用がふえているということでございます。だから、みんなでやはり努力をしていくということが大事で、一億二千六百万の国民が、例えば電気のオン、オフとか、あるいはまたコンセントをきちっと外すとか、そういうことも含めてやっていくことが大事で、もちろん、吉井議員御指摘のように、大口の産業用、運輸を一生懸命やっていくことも大事でございますけれども、みんなで省エネに一人一人取り組んでいくことが大事だということで、御趣旨は多分同じだろうというふうに理解しております。
○吉井委員 国民みんなで取り組む、それは努力は当然なんですが、家庭用は一三%なんですね。民生といっても民生業務部門が一五%で、ですから、産業、運輸、民生業務という大体九割を占めるところで、大どころで本当にそれをやらないことには進まないということを言っているわけです。
資料を配らせていただいておりますが、これは東京都の超高層ビルの認定状況、高さ百メートル以上ですが、どれぐらい超高層ビルの棟数がふえているか、延べ床面積がふえているかというのが一つです。それから、その左下に、東京都内の事務所ビルでのエネルギー消費量です。それから、右の方が東京都の大手町の気象庁の局の方の年平均気温の変化です。
要するに、これを見ても、超高層ビル、特に驚くのですが、バブル崩壊後の方がバブル期よりもはるかに早いスピードで急増しているのですね。棟数にしても延べ床面積にしても、バブル崩壊後で三倍ぐらいぐんと伸びているのですね。この状況というのは、私は、ヒートアイランド現象ということを考えていく上でも、ここのところをまずきちっと認識して、そしてヒートアイランドというものの現象はどうして生まれてくるのかとか、それから先のことを考えていくのが大事だというふうに思っているわけです。
最初に、経産省と国交省と気象庁に、このデータについてこういう傾向にあるということをまず確認しておきたいと思います。
○山本政府参考人 東京都における百メートル以上の超高層建築物の新設状況でございますけれども、最初に……(吉井委員「傾向だけ答えていただいたら、もう数字はわかっていますから」と呼ぶ)そうですか。基本的に増加傾向にあると言えます。
直近の五カ年間、観測しますと、年平均で十四棟、延べ床面積で百二十ヘクタールということでございます。二〇〇四年度までの累計で、トータルで二百二十棟、延べ床面積で二千二百ヘクタールとなっております。
○岩井政府参考人 東京都におきます事務所ビルのエネルギー使用量についてでございますけれども、東京都の調べによりますと、この事務所ビルにつきましては、延べ床面積の増加に伴いまして一貫して増加傾向にあるということでございまして、一九七〇年で五万三千百八十七テラジュールであったものが二〇〇二年には十四万三百九十六テラジュールと一貫して増加をしておるという傾向にございます。
○長坂政府参考人 各地の気温を決める要素にはいろいろございまして、地球温暖化の問題、あるいは大気自身が変わる、温度の周期的な変化、それから今御議論になっていますヒートアイランド現象、こういったところが複雑に絡み合っておるところでございますが、大都市を除きまして日本の年平均気温は過去百年当たり一・〇度Cの上昇が記録されております。
一方、人口がおおむね百万以上の大都市におきましては、その年平均気温はこの百年当たりで二・五度C程度上昇しております。とりわけ東京におきましては、過去百年当たり三・〇度Cの大きな上昇を示しておるところでございます。
以上でございます。
○吉井委員 それで、地球が全体として温暖化というのは、温室化しているというふうに思ったらいいかと思うんですが、超高層ビルの林立で気象条件が変わってくる、風が吹かないで大気がよどむとか、いろいろな問題があわせて出てきております。
都市部で温度上昇、今お話しのとおりなんですが、言ってみれば排熱がふえるものですから、温度は上がるわ、気象条件が変わってきて、大きな温室の中で部分的にさらにビニールハウスをつくったような、言ってみればビニールハウス効果とでもいうべき現象が生まれております。しかも、経済活動や生活のためのエネルギー使用、電力消費の集中によって熱の放出というのが大量で、ますます温度が上がるという悪循環に今陥っていますね。
そこで、環境省の方に伺っておきますが、このヒートアイランド現象についての検討等を行われた報告書の中で、人工排熱、中でも建築物、ビルが五〇%、自動車が四〇%、工場に基づくものが一〇%という数字も挙げて、今ヒートアイランド現象がどういう原因でもって深刻になってきているのかというのを検討しておられますが、原因とするところは、やはり都市の、裸の土地がどんどん消えて、そして超高層ビル等、気象条件も変えるし、それ自身がエネルギーの放出源、熱の放出源になっているというのが非常に大きなかかわりを持っているということが報告書を読ませていただいているとうかがえるんですが、この点について環境省の方、伺っておきます。
○小林政府参考人 環境省でございます。
今、吉井委員御指摘のとおりでございまして、私ども、熱汚染といいますか、大気の中に排熱なんかがたまっていくということについては、ちょうど大気汚染と同じでございますので、いろいろなシミュレーションを行っております。
今御指摘の点につきまして少し補足をさせていただきますと、私ども、仮に、東京二十三区の陸地がすべて自然の土地であって、半分は木が生えている、こういった状態がもともとの自然の状態だというふうに仮定をした上で、現状の大気の気温というものがどうやって説明できるのかということで、シミュレーションをさせていただきました。
その結果が、今御指摘のとおりでございまして、一つは、エネルギー消費でその人工的な熱、私どもは人工顕熱と言っておりますが、こういったものがふえるということが温度上昇の半分ぐらいの説明要因になる。それからもう一つは、これも御指摘のとおりでございますけれども、地表面が人工化して熱をためやすくなるというようなことが原因となりまして、対流顕熱と言っておりますけれども、これが増加する。これが大体説明力としては五割ぐらいという状況にあるというふうに認識をしてございます。
○吉井委員 そこで、五〇%の排熱にかかわってくるビルについてですが、一つは、ビルがどんどん林立すること自体どうするかという問題はあるにしても、今あるビルでどれぐらい温室効果ガスにかかわってくるもの、CO2にかかわるもの、同時にそのビル自身が放熱ということにかかわってきますので、やはりこの点では、二〇〇二年の改正の省エネルギー法ではエネルギー使用量の多い事業者はすべて報告を求めるということになっていますね。
そこで、経産省に伺っておきたいのですが、超高層ビルの場合、床面積は数万から数十万平方メートルのビルができているわけですが、だから電力消費は極めて多いんですね。きちんと使用電力量を、企業ごととか、あるいは大きいビルですと特高受電で受け入れますからビル丸ごとですね、中に入っているテナントは別としても、ビル丸ごとでどれぐらい電力使用量があるのか、それを具体的にどういうふうに削減するかとか、きちんとつかまないことには手の打ちようがないと思うんですね。
経産省の方でこれは把握しておられるかどうかを伺います。
○小平政府参考人 現在の省エネ法におきましては、六百万キロワット以上の電気を使用しております工場、事業場に対しまして、省エネの自主的な取り組みを促すという観点から、毎年度、電気の使用量や電気の使用効率の改善状況等に関する定期報告を求めているということでございまして、使用状況については把握をしているということでございます。
○吉井委員 使用状況を把握しているわけですね。はい。
ところが、これはエネルギー管理指定工場ということで、ビルもみんな工場という形になっているんですが、出していただいても、具体的にどれぐらい使っているかというのはさっぱりわからないんです。
かつて、六〇年代から七〇年代、私なんか大阪の堺泉北コンビナートの方におりましたけれども、公害がひどくて健康被害者がたくさん出たときに、やはり企業ごとの総排出量規制ということで、企業も随分努力されたんですよ。どれぐらい削減するかという目標も示す、努力する。そのこと自身が、排煙脱硫・脱硝装置の開発とか、日本の企業がいわば環境機器ではトップランナーと自負しておられるような新しい、それがビジネスになって、前進もあったわけですね。
私は、こういう点では、やはり具体的に大口使用者の個々の排出削減目標とか排出量の報告を求めて、達成状況を検証していく。これは公表しますと、市民からすると、ああ、あそこの企業はよく頑張っているなとよくわかるわけです。なかなか達成の悪いところは、これはやはり市民的な世論にさらされますから、社会的な責任からしても努力しようということに向かうわけですね。
ですから、この点では、大口使用の個々の排出状況について、あるいはそれにかかわってくる電力使用量という形でもいいのですけれども、きちんと公表するということが大事だと思うのですが、これはやっていかれますね。
○小平政府参考人 お答え申し上げます。
今の先生の御指摘、定期報告される電気の使用量について公表をさせるべきではないかという御指摘でございますけれども、この報告につきましては、現在の法律上、公表を前提として届け出をさせているということではございませんで、したがいまして、一律に個々の定期報告に記載をされております電気の使用量を公表することは適切ではないというふうに考えております。
他方、行政機関の保有する情報の公開に関する法律、いわゆる情報公開法に基づきまして、定期報告に記載された電気の使用量について開示請求があった場合等におきまして、定期報告の届け出を行った事業者に対しまして意見照会を行った上で、開示をすべきであるというふうに判断される場合には情報開示を行うことといたしております。
なお、付言をいたしますと、今通常国会におきまして成立をいたしました地球温暖化対策の推進に関する法律、温対法におきましては、エネルギー起源二酸化炭素を初めといたします温室効果ガスを一定以上排出する者に対しまして、温室効果ガスの排出量を算定し、国に報告することを義務づけ、国が報告されたデータを集計、公表する制度を導入することといたしております。これにより、改正後の省エネ法に基づき報告されましたエネルギー起源二酸化炭素の排出量が、温対法に基づき事業者ごとに公表されるということになるわけでございます。
○吉井委員 一般市民のプライバシーに近いものまで公表しろというようなあほなことを言っているんじゃないのですよ。
実は、大臣、きのう参考人質疑のときに、日本経団連の山本さんにお聞きしたら、透明性、情報開示をきちっとやるんだと。あの方は旭化成出身の方ですが、旭化成はきちんともうCO2を幾ら出しているか公表していますと、パンフレットも私のところへきのうお示しになって、そして、もうこれからは、やはり個々の対策はよくても、企業全体として総合の誤謬に陥っちゃいけないということも言っておられるのですよ。
実は、経産省のこれに関する、省エネに関する報告の中でも、個の対策から面の対策へということで、やはりこういうことは進めなきゃいけないと言っているときですから、その個の対策の入り口が報告できないというのは何とも情けない話で、別に、消費電力量が昔多かったけれども、これだけ節電を図っているんですと、これを報告して、何のプライバシーにも何もかかわらないのですよ。むしろ、企業としてこれだけ努力していますということのあかしにもなるわけですから、今の省エネ法は相手の了解を得ないと公表できないの何のというようなそんな話じゃなくて、やはり、それぞれの大口のところがみずからも努力する、そのことを通じて全体が総排出量の規制につながっていくという点では、これはやはり大口のところはきちんと公表に踏み切るということが大事だと思うのです。
これは大臣の方のお考えで随分役所の中は変わっていくと思うので、ぜひその立場で大臣に取り組んでいただきたい。答弁を求めます。
○小平政府参考人 お答え申し上げます。
それぞれの企業が、既にみずから公表をしている企業もかなりあるわけでございますけれども、実際には、この省エネ法におきましては、工場でございますとか事業場、第一種、第二種の区分に応じましてそれぞれ報告をいただいておりますけれども、業種あるいは工場によりましては、使用電力量を公表することによりまして、実際にそれぞれの工場あるいは事業場におきます企業上のさまざまな情報を一般的に公表することによって被害をこうむること、あるいは企業上の秘密を開示することになるということを心配されるところもございますので、現在の省エネ法におきましては、そういう前提に立ちまして、報告いただいたものにつきまして個別のデータは公表しないという前提で運用しておりますので、その点につきまして御理解を賜ればと存じます。
○吉井委員 それは全く、被害だ何だというのは、勝手な理屈をあなたが今考えているだけで、だから私は大臣に決断してほしいと思うんだけれども。
例えば、都内の平均的民家の底地一平方メートル当たりの月平均電力消費量というのをエネ庁の方からデータをいただいて計算したんです。これは大体、平均、二百九十を五十平米で割るから、五・八キロワットアワー・パー・平方メーターということになるんですよね、単位が。高層ビルの底地一平方メートル当たりだったらどれぐらいかといったら、平均的電力消費量は示してもらっていますので、これは例えば六本木ヒルズなら六本木ヒルズ、東京都庁なら東京都庁で、総面積が出てくる。何階かはわかりますから、ワンフロアの面積が出てきますから、建坪で見たときの単位面積はすぐ出るわけですね。割り算しますと、いろいろありますけれども、大体百八十七・五キロワットアワーぐらいのものから、小さいもので八十三・三キロワットアワーなんです。
だから、これは同じ面積でも、サンシャイン60の場合で家庭の十四・三倍ぐらい、単位面積当たりですよ、そのビルでは、使用量はうんと多いんですよね。それから、都庁ですと三十二・三倍も一般家庭に比べてたくさん使うんですね。それは、使うということはまた放熱につながってくるんです。熱を出すんですね。
ヒートアイランド現象というのは、人と電力使用などの局所的な異常集中、事務所ビルと林立するところは、また物流がそこへ集中するわけなんです。だから、四〇%自動車も多いわけですね。ですから、これをどう食いとめるかとか、あるいは現実にあるものを取り壊すというのは簡単にいく話じゃありませんから、そうすると、そこの使用量をやはり個々に明らかにして、個々に努力を求めていく。これは市民的にも、ああ、ここはよく頑張っているところだとか、ここはちょっと社会的責任感が弱いなとか、やはりそういうふうにわかるようにするというのが公開という意味で、日本経団連の参考人の方が、透明性を高める、公開だと言っているときですから、ここはもう大臣の決断といいますか、お考えによってくると思うんです。どうぞ。
○中川国務大臣 今御審議いただいておりますこの省エネ法、電力と熱、あるいはまた輸送の節約、あるいは建物の節約、あるいは国民的な消費者の御理解ということを積み上げていくということが非常に大事だと思いますし、他方、今エネ庁長官からもお話がありましたが、確かに吉井委員も御指摘のように、プライバシー云々は十分配慮するんだという御指摘でございますから、そういう観点からどういうふうに実効性を上げていったらいいのか。
経団連の方、申しわけございませんが、きのうの参考人質疑は、私、細かい内容を把握しておりませんけれども、産業界の皆さんともよく相談をしながら、どういうふうにしていけば実効性が上がっていくか、目的が達成できるかということをこれからまた検討していかなければいけないというふうに考えております。
○吉井委員 いろいろ検討される中の一つとして、やはり大事なことは、透明性を高める、情報を開示するともう経済界の方が言っておられるんですから、何か役所の方が先に心配して、被害がどうのこうのと妙なことを言っているばかりですから、ここは、検討していく中には、当然大口の公開を含めて検討するというふうに考えておいていいですね。もう一遍そこだけ。
○中川国務大臣 実効性が上がるようにきちっと担保していきたいと思っています。
○吉井委員 それではどうも公開の担保にはならないんですが、それは、そこのところをきちんとやらないと、冒頭に、総量規制ですね、排出量規制でやっていくんだということは言っておられるんだけれども、しかし、個別具体の話になったらあいまいでは物事は進まないということになります。
それで、資料の二枚目をごらんいただきたいんですが、これは、再生可能エネルギーやらあるいはエネルギー利用の効率化などを含めて、今新しいエネルギーのあり方についてずっと経産省の考えておられるものですが、右端の米印と下に書いておきましたように、私の方に以前二〇〇〇年にいただいた資料が米印の一で、二、三は昨日いただいております。
なお、マイクロ水力発電という表現を一応しておりますが、これは包蔵水力の方ですから、大規模な巨大ダムにして大規模な発電所にするか、あるいは分散型でマイクロ水力でやっていくかということなので、私は、マイクロ水力で考えた方が環境上もいいということで、こういう表現にしました。
物理的限界潜在量、合わせて九十六億四千七百二十八万キロワット、これはあくまでも可能性の話ですが、これはエネ庁の方に、積み上げていったらこういうデータになると思いますが、確認をしておきます。
○岩井政府参考人 お答え申し上げます。
きょうお配りいただいております資料でございますけれども、御引用がありました、平成十二年一月に開催されました総合エネルギー調査会新エネルギー部会というところで、物理的潜在限界量ということで、導入に必要な時間の長さとか社会的条件というものを一たん捨象して、単純な仮定として一体どれぐらい入るだろうかという数字がまとまったわけでございます。
その後……(吉井委員「このとおりですね。足したらこうなりますね。確認だけ」と呼ぶ)はい。その資料はそういうことでございますけれども、その後、新エネルギー部会ではこれ以降検討しておりませんけれども、もっと新しいデータはないかということで調べますと、新エネルギー・産業技術総合開発機構が取りまとめました報告書ですとか、日本風力発電協会が取りまとめられましたところで別の試算が出ておりますので、太陽光発電と風力発電につきましては得られる新しい試算をお示しして、それがこの資料の中に書いていただいているということでございます。(吉井委員「このとおりですね」と呼ぶ)はい。
あと一点、「天然ガスコジェネレーション」のところは、恐らく新エネ部会のものは天然ガス以外のものも含めたすべてのコージェネレーションだと思いますけれども、いずれにしても、その資料を引用されておられるということが確認できます。
○吉井委員 それで、二〇〇〇年資料の物理的限界潜在量のときは、どれぐらいの電力量になるかというのは、設備使用量とか利用率とか皆変わってきますから、こちらの方の潜在量の比較だけではなかなか簡単にいきませんので、電力量に置きかえてみますと、二〇〇〇年資料をいただいたときには八千九百八十七億キロワット時だったんです。それが、昨日いただいたもので見ますと、合計すると十二兆四千九百五十一億キロワット時。だから、十四倍に可能性潜在量としては急増をしているわけです。
これは、この可能性を認めながら、総合エネ調の基本政策小委員会報告などでは、いや、限界があるとか、限界があるのはわかった上なんですが、問題は、可能性があるわけですから、いかにそのことに、技術開発に力を尽くすとか、それをやっていくことが本当に大事なことだと思っているんです。
風力発電で二兆五千七百八十五億キロワット時というのは、日本の総発電電力量が現在九千億キロワット時ですから、約三倍ですね。太陽光発電で見ますと九倍になるわけですよ、現在の総発電電力量に対して。日本の原発の総発電電力量は現在三千億キロワット時ですから、風力は原発の九倍の可能性、太陽光発電は二十四倍、再生可能エネルギー全体で見れば原発の三十七倍の可能性を持っているというのが、物理的限界潜在量の持っているこの数字の意味です。
私は、これが一〇〇%このまま生きるというような暴論を言っているわけじゃないんです。問題は、この方向に向けてどういう政策的取り組みを本当に力を尽くしていくかということが今問われているときだと思います。
念のために、以前出していただいたものに比べると、大体、潜在量としては十四倍ぐらいにふえてくるという計算になると思いますが、これは間違いありませんね。確認しておきます。
○岩井政府参考人 お答え申し上げます。
先ほども御答弁申し上げましたように、二〇〇〇年に出た数字と、その後出た、二〇〇四年あるいは二〇〇五年に出た数字を足した形になってございます。
それで、例えば太陽光発電につきましては、日本の未利用地全部に太陽光パネルを置いてみたらどうなるだろうかというような形で、少し試算の前提が違いますけれども、非常に、できる限り多く見たときにそれぐらいの可能性があるというデータが試算として出されていることは御指摘のとおりだろうと思います。
○吉井委員 それで、私、大臣に伺っておきたいんですが、ですから、可能性というのは物すごく高いんですね。そうすると、再生可能エネルギー、あるいは再生可能エネルギー以外のものも含めて新エネルギーと言っているものも含めてですが、やはり数値目標、非常に意欲的な数値目標を立てて進んでいくということは、私は、これは非常に意味のあることというだけじゃなしに、まさに日本の技術力を挙げて、地球の温室化ガスの問題を総量で規制し、しかし、それにかわるエネルギーの分野ではこういうものできちんと代替を図っていくという、それはかなりやはり数値目標を明確にして取り組むということがまず入り口になると思うんですね。
この点、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○中川国務大臣 御指摘のように、日本のエネルギー事情を考えますと、化石エネルギーからの過度な依存脱却ということは、ある意味ではエネルギー戦略の根本だと思っております。
そういう意味で、新エネあるいは再生可能エネルギーというものをもっともっと大いに活用していくということは、環境面も含めまして非常にプラスだと思っておりますので、こういう新エネのさらなる活用、日本は御承知のように割と低いんですよね、ブラジルとかあるいはオーストラリアとかあるいはヨーロッパと。ですから、そういう意味で、もっともっとこういうものについて積極的に取り組んでいかなければいけないというふうに考えています。
○吉井委員 それで、やはり一つは、世界の風力発電の設備容量を見たら、現状三千四百十五万キロワット。これが実は、二〇〇〇年一月に日本が物理的限界潜在量は三千五百万キロワットであるというふうに言っておったのと大体同じぐらいなんですよ。既に世界ではそこへ到達しているわけですね。その後、風力発電について、あのころは三千五百万キロワットと言っておったのが、今は十四億七千百七十六万キロワットだ、こういうふうに見ているわけですよ。日本でも可能性というのはうんと広がっているんです。
もちろん、当時は洋上風力はカウント外だという前提でやっておりましたけれども、そうすると、世界の進み方から見ても、日本も随分可能性があるという自信を持っていいわけですから、やはりヨーロッパ並みに、まず数値目標、もっと高い目標を掲げて意欲的に取り組む。特に、これは経済産業省に一番かかわる分野ですから、これは大臣がまずそのお立場で、技術開発を含めて、あるいは普及を含めてやっていただくことが大事だと思うんですが、どうですか、数値目標をもっと高いものを立ててやるべきじゃないですか。
○中川国務大臣 数値目標を具体的に今持っているかというと持っていませんが、どんどん高めていきたいと思っています。
○吉井委員 それから、やはりヨーロッパでどうして進んでいったかというのは、いろいろ要因がありますけれども、その一つは電力会社に固定価格買い取り義務制度を課していったということ、これは欧米諸国では随分それは進んでいっているんですね。
日本は総括原価方式で、コストは全部電力料金にというふうに仕組みはできているわけですが、電力会社は逆に、営業費用がかかるのを嫌がってしまって、それで買い取りを嫌がるんですね、枠を設けてしまって。しかし、やはりここは、国として固定価格買い取り義務制度というものをきちっと確立して、そして、ではその財源をどうするかというのは後ほど私また触れたいと思いますけれども、やはりまずその方向に行かないことには、欧米諸国並みにはなかなか進んでいかないと思うんですね。それは経産大臣としてやはりお考えになるべきことじゃないかと思うんです。伺います。
○岩井政府参考人 お答え申し上げます。
御指摘のように、欧州諸国におきましては、固定電力価格買い取り制度を導入している国があることも事実でございます。一方、我が国におきましては、いわゆるRPS法ということでございまして、それとは別の、電力会社ごとに導入の新エネルギーの義務量を定めるという別のやり方を採用したところでございます。
そのいわゆるRPS法に基づきまして施行をしておるところでございますけれども、このRPS法の三年目を迎えますので、RPS法のあり方につきましてまたいろいろな議論があろうかと思いますけれども、私どもは、国会でお通しをいただきましたRPS法というやり方で、新エネルギーの電力分野における導入の促進に一層努めてまいりたい、このように考えている次第でございます。
○吉井委員 RPSといっても、新エネについての志そのものは低いというのが実態ですから、やはり固定価格買い取り義務制度というものをきちんとつくって、それで進めていかないと進まないんですよ。
再生可能エネルギーの開発や普及、発電とともに、今度は売る方、電力会社からすると買う方ですが、その個人とか企業とかグループに対して、やはり物事は規制と誘導が大事ですから、誘導という面では、再生可能エネルギーの開発補助金とか普及補助金とか、あるいは買い取りを行う電力会社にはメリットの生まれてくる取り扱い、別に私、電力会社を痛めつけてやろうなんというようなことを考えているんじゃないんですよ、それはそれで、その取り扱いをやはり誘導の面で考えていく。逆に、買い取り義務に違反するときには電力会社にはペナルティーを考えていくとか、やはり規制と誘導というものをきちんと組み合わせて、その中で固定価格買い取り義務制度、そのことによって再生可能エネルギーが本当に進んでいくという仕掛けをつくるということを今急がないと、なかなかこれは前進しないと思うんです。
ここはやはり大臣に聞いておきます。
○中川国務大臣 先ほども申し上げましたように、日本は化石燃料がほとんど自給できていないという状況の中で、省エネと、そしてまた環境面の配慮ということを大前提にしながら、これからの新しいエネルギーをどういうふうにしていったらいいかということで、新エネ、省エネ等々を大いに、日本としては先端技術を持っているという自負がございますので、日本だけではなくて、各国にもそういう技術移転をしながら世界に貢献をしていくことが日本の使命だというふうに考えております。
○吉井委員 まず、この潜在量は非常に大きい、だから、再生可能エネルギーについて志が低いんじゃ、本当にだめなんですよ。大きく持ってやるには、やはり数値目標をきちっと定めることと、市民や自治体がつくった電力を買い取るということをきちっとやっていくことを進めること。
最後に、その点では、日本はかなり財源の面では豊かに使ってきているんですよ。委員長とも一緒にいろいろな委員会でよくやりましたけれども、電源三法交付金で例えば年間大体千五百億ぐらい使われているんですが、こういう分野に使われていないんですね。それから、動燃事業団で今まで事業費として五兆六千億円使ってきているんですよ。「もんじゅ」関係で二兆円使っていまだに芽が出ないんですね。こういうものを本当に再生可能エネルギーに投じて大きな前進を図るということを政治的に決断していくということが、私は今、この法案を考える上でも一番大事な時期だと思うんですね。
財源を含めて特段の取り組みというものが必要だという点について最後に大臣に伺って、質問を終わりにしたいと思います。
○中川国務大臣 「もんじゅ」も大事だと思いますし、新エネも、再生可能エネルギー、省エネも大事だと思います。
日本は、もとよりエネルギーが、ほっておけば、そんなにふんだんではございませんので、多様なエネルギー源を確保していくということが大事だというふうに考えています。
○吉井委員 時間が参りましたので、終わります。
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