162国会・内閣委員会 2005年3月16日

 ※村上国務大臣・・・・村上誠一郎・規制改革担当大臣
 滑川政府参考人・・・滑川 雅士・内閣官房地域再生推進室長  


○吉井委員 日本共産党の吉井英勝です。
 昨年の7月に、前の金子大臣のときに、地域再生支援に1000億円という話がありました。それが、最初は地域再生のことをいろいろ考えていたと思うんですが、お金の話からすると、どうも三位一体改革とかなり結びついた話になってきているなという感じがいたします。
 それは昨年の秋の産経でしたけれども、補助金削減と税源移譲がセットであるのがそもそも三位一体ですが、交付金化された分は税源移譲が認められない可能性がある。だから、当時の知事会長の梶原さんは、補助金と同じで国に頭を下げる構図は変わらないというお話、コメントもありました。
 それから、昨年12月の朝日の方では、補助金廃止と税源移譲を求められた中央省庁が金と権限を手放さずに複数の補助金をまとめたりして、自治体の使い勝手をよくする工夫でかわしたという見方もありました。
 事の当否はともかくとして、それは人によって見方はいろいろでしょうが、形の上からすると、三位一体改革で、補助負担金の削減額は1兆7681億円、これに対して税源移譲が1兆1160億円。スリム化という名前でもって、3011億円はそもそも地方に移らない、補助金は消えたが移ることはない。交付金という名前で残ったのが3430億円ですが、その3430億円の中の810億円が地域再生交付金。
 こういうことになってきますと、本来、三位一体というのは、補助金を削減して、その分は全部税源移譲だとみんな思っているわけですよね。本来の姿なんですね。国のひもつきをなくすために補助金をなくすんだというのがそもそものお話であったと思うんです。ところが、本来すべて税源移譲すべきものがそうならないでいるわけですから、この810億というのは、結局、補助金を地域再生交付金という名前にして事実上残したものに数字の上ではならないかということが出てきます。
 この点についての、三位一体とのかかわりについて伺っておきたいと思います。これは政府参考人でも結構ですよ。

○滑川政府参考人 先ほど来御説明しておりますように、地域再生と三位一体の関係ということにつきましては、それぞれ、地域再生は地域再生ということで議論が進められて、地域の自主性、裁量性の拡大ということでさまざまな改革がなされる。他方、三位一体の方は、国と地方との関係ということで、さまざまな改革、補助金あるいは税源移譲、交付税という改革がなされてきたというのが、ある意味では、接触した部分という部分に当たるということでございまして、昨年の11月の三位一体改革についての取りまとめの際に、「公共投資関係の補助金の交付金化については、省庁の枠を越えて一本化するなど、地方の自主性・裁量性を格段に向上させる。地域再生の取り組みにおいても三位一体の改革に資するものとなるよう留意する。」というふうにされております。
 ただ、地域再生におきましては、地域の自主、裁量性の向上という観点から改革を推進しているということでございますので、その地域再生の視点から見れば、結果として、今回の交付金化が三位一体の改革にも資するものというふうに考えておるということでございます。

○吉井委員 三位一体ということからすれば、そもそも削ったものは全部税源移譲でないとあかんですよ。これは三位一体なんです。削った補助金が全部税源移譲にならないというだけの話じゃなしに、その補助金が、これでいいますと3430億円の交付金化、その中の一部が810億円ですから、これは結局、本来ならば全部地方に丸々来るべきものが、そういうふうになっていないお金がここに流れているということをまず見ておかなきゃならぬと思います。
 法律については後ほどまた触れますが、この地域再生基盤強化交付金の創設というのは、言うまでもなく、だから三位一体改革の中で地方に対する事実上のゼロ回答の代替案として浮上してきたというのは、これは周知のところです。
 地域再生基盤強化交付金の810億の今度は原資の方ですが、各省庁ごとの交付金別に幾らになっているかを見ていくと、一つ一つ答えていただいてもいいんですが、手間暇かかりますから、私の方から確認だけしておきます。
 汚水処理施設整備交付金490億は、国交省の300億、農水省の農業集落排水の100億、農水省の漁業集落排水の15億、環境省の浄化槽の75億で合わせて490億。それから、道整備の交付金の方は270億ですが、国交省の道路の100億と、農水省の農道の100億、林道の70億で270億。港整備交付金は、国交省の港湾の25億と農水省の漁港の25億で50億ということで、要するに、それぞれの省庁の原資の面からすれば今の数字で間違いないと思うんですが、確認の意味で聞いておきます。

○滑川政府参考人 まず1つ、三位一体の改革というのは、昨年の骨太によりますと、税源移譲に結びつく改革とスリム化の改革と交付金化の改革と、三本立てであったというふうに私は承知をしております。(吉井委員「いや、それもさっき言ったとおりですから、それはいいです」と呼ぶ)はい。
 それから、今御質問いただきました、いわゆる810億円の原資と言われたものでございますけれども、これは、下水とかそれぞれの事業ということを意味されていると思うんですが、それぞれの事業がどうなるかという仮定の計算でございますので、必ずしも数字を確定することはできないだろうというふうに思います。(吉井委員「さっきの数字のとおりでしょう」と呼ぶ)御指摘の数字でございますね。それは、そういう御説明があるやに、ということは伺っております。

○吉井委員 何だか、あるやに伺っていると。よう知っているくせに、妙なことを言うから困るんだよね。
 それで、三位一体の方は、ちょっと妙なことを言いましたけれども、スリム化とかそんなのは三位一体じゃないんですよ。本来は、補助負担金の削減は税源移譲ということだったんです。これは三位一体なんです。三位一体のもう一つは、地方交付税の話ですからね。何か違う話を持ち込んで三位一体と思ったら、あなたの理解は全然違うということをまず言っておきます。
 報道によると、地域再生基盤強化交付金というのは、各省庁の関係交付金の2、3割に相当するというふうに言われておりますが、大体比率はどれぐらいですか。

○滑川政府参考人 先ほど申し上げましたような前提はあるかと思いますが、私どもの方では、約1割から2割程度というふうに考えて承知をしております。

○吉井委員 1割から2割というお話ですが、これは、実際に交付金化対象額の数字等からきちっと見れば、2、3割という数字はよくわかるので、後ほどこれは資料としてちゃんと出してもらいたいと思います。大体、そんなあいまいな話で法案審議をやっていこうというのは、810億の金なんですから、とんでもないと言っておかなきゃならぬと思います。
 次に、2月22日の本会議で三位一体について私が質問したときに、小泉総理は、補助負担金改革として、「省庁を越えた一本化による交付金化の取り組みなどを行うこととした」と。つまり、補助負担金改革で、省庁を越えた一本化による交付金化の取り組みをしたんだというお話なんですよね。
 実は、ばさっと削っておいて、何かいいことをしたような話なんですが、大分自画自賛なんですが、そんなに自画自賛するんだったら、なぜ事業の2、3割にとどめたのか。これは限りなく10割、全部こういう形のものにすればいいわけですね。スリム化と称して3011億円召し上げてしまったんですが、これは消してしまったんじゃなくて、3011億円は全部、地方再生の交付金なりなんなり、こういうところへ入れればもっと充実したものになるんでしょう。大臣、そう思いませんか。

○滑川政府参考人 今回、3つの交付金につきまして810億円という額が計上されております。この810億円という額につきましては、例えば道あるいは港というような、それぞれの交付金の中で、それぞれの単独の事業を複数やられているようなところのものをおおよそ念頭に置いて、それだけの額が抜き出されたものというふうに私ども承知をしております。

○吉井委員 ですから、各省庁の関係額の10割となりますと、今の810億よりもっと大きな金額に膨らむんですが、かなりのことがやれるはずなんですが、いろいろ使い勝手はよくなったという、それはそのとおりなんですよ。しかし、これは関係省庁の仕事からすると、かなり許容範囲があるといいますか、2、3割という限定的な範囲の中での話だということになってくるんじゃないですか。

○滑川政府参考人 私どもの見方という考え方で申し上げますと、地域が複数の事業を、先ほど申し上げた、道とかそういう交付金のくくりでございますが、複数の事業をやっているところにとって、そのお金がどのように使いやすくなるかという考え方でございますので、御指摘のように、各省からどう切り出すか、幾ら切り出すかというよりは、それぞれの地域がどういう形で使いやすくなるかということで、その810億円という抜き出し、すなわち複数の事業が行われているようなところというめどをつけて、その額が抜き出されたというふうに考えておるところでございます。

○吉井委員 もともと、補助負担金を削減したら全部税源移譲に行くのが普通なんです。それを残したわけなんですが、残しながら、財源の面では2、3割というかなり限定的な範囲の中での使い勝手のいいものにしているという点では、これはかなり、本当に範囲の限られたものになってしまっているということは言わなきゃならぬというふうに思います。
 次に、少し確認的に伺っていきますが、地域再生基盤強化交付金というのは、地域再生計画の枠内であれば他の類似事業への転用が認められることとしています。類似事業への転用というのは、汚水処理施設整備交付金の枠内なのか、それともその枠を超えても転用できるのか、少しここは具体的に伺っておきたいと思うんです。

○滑川政府参考人 地域再生基盤強化交付金は、省庁をまたがる二種類以上の類似施設を整備する際に、類似の施設間、例えば道整備交付金であれば市町村道と林道の間などで交付金を互いに充当して進度調整をすることにより、効率的、効果的な整備促進が図られるよう、既存の補助金を見直して創設されたものということでございます。
 このため、類似施設以外の他の交付金への充当、例えば、道整備交付金を汚水処理施設整備や港整備に充当することは想定をしていないということでございます。

○吉井委員 次に、年度間流用も可能としているわけですが、どうした場合に年度間流用は可能になってくるか、全くの制限のないものなのか、その手続はどういうものになるかということについても伺っておきます。

○滑川政府参考人 交付金の年度間流用と申しますのは、地域再生基盤強化交付金におきまして、個別法に基づきまして、個々の施設に対する補助率を適用せずに、単年度事業費の100%まで国費の充当を可能とするというものでございます。このため、地域再生計画の認定を受けた地方公共団体が、当該計画の範囲内で各年度の事業費に占める国費の割合を翌年度以降の割合と調整することが可能としているわけです。
 このように、補助率の概念がないため、例えば用地買収が不調に終わって当該年度の事業量が縮小するなど情勢の変化が生じた場合であっても、地域の裁量で交付された交付金を当該事業に先に充当し、地方単独事業分を翌年度に先送りすることが可能になるということから、地域の判断によりまして柔軟な事業の実施が可能となるということでございます。

○吉井委員 それから、手続の負担簡素化という点で、窓口一本化ということですね。これは具体的には、国へ来ての一本化ということもあれば、地方の出先での一本化ということもあり、少しこの簡素化というのを、具体的にどういう点での一本化がなされるかということも伺っておきます。

○滑川政府参考人 交付金の交付に関する手続につきましては、地方公共団体が地域再生計画を策定して、内閣総理大臣の認定を受け、内閣府が予算の配分決定を行った後、各施設の所管省庁に対して行うということでございます。
 その際、従来の補助金では施設の種類ごとに所管省庁に対してそれぞれ申請することが必要でございましたが、省庁をまたがる本交付金の申請などに係る窓口につきましては、各省の地方支分部局等も活用いたしまして窓口の一元化を図ることとしておりまして、地方公共団体の事務手続は大幅に簡素化されることになるものというふうに考えておるところでございます。

○吉井委員 次に、課税の特例措置について伺っておきますが、課税特例の地域再生税制ですね。資金調達が困難な企業を支援する措置として行うとしていますが、そうであれば、投資企業は中小企業に限定していくとか、しかし実はその限定措置が法律上、規定されていないんですよね。そうすると、法律成立後の内閣府令などで、非上場会社とか非店頭登録会社とか大手企業の子会社でない会社などとか、規定をきちんと設けておくことを考えておられるのかどうか、伺います。

○滑川政府参考人 御指摘のように、今回の地域再生の税制の特例措置を受けます会社の要件につきましては、内閣府令の中で整理をしていくということを考えております。そうした中で、例えば今御指摘のような株式会社の要件などにつきまして整理をしていくことを考えておるということでございます。

○吉井委員 次に、この法案で言う地域経済活性化、雇用創出というこの法目的を達するためには、地方の自主性と政府の適切なチェック機能がうまく働いていくということが大事だと思うんです。
 法案では、国は地方公共団体の自主性尊重を規定しておりますが、一方、チェックの方は具体的規定はないんですね。いろいろ手続を簡素化することは地方の負担を軽減するということで必要なことだと私は思うんですが、同時に、もう一つの面としては、地方で住民の合意ができていない事業などを手続の簡素化で簡単に強行してしまったりした場合に、後で問題が出てくるということもあり得るわけなんですね。そうでないように政府としては十分注意をするべきだと思うんです。ここは大臣に伺っておきます。

○村上国務大臣 委員の御指摘のように、地域再生計画の認定に当たっては、第5条の第4項第3号におきまして、計画の内容が円滑かつ確実に実施されると見込まれるものであるということを要件としています。この要件への適合を判断するに当たり、今委員が言われたように、地域住民の合意形成が不十分で実施が困難な内容であると認められる場合には認定することはできないものと考えます。
 地方公共団体に対し、地域再生計画の策定に当たって地域の意向を十分把握するように周知徹底を図っていきたい、そのように考えております。

○吉井委員 私は、この地域再生法というのは、申請窓口が一本でいいとか、転用も年度間流用もできる、そういう面で使い勝手のいいものになるという点では、そういう使い勝手のいい交付金になるということについては、三位一体の議論はちょっと置いておいて、これは問題あるんですよ、あるんだが、そこは置いておいて、地方にとってプラスになるということについては、これはいいことだと思っているんですよ。
 問題は、では、本当にこの地域再生を進めていくには何が必要かとか、どういう取り組みをやっていくかということは、これは法律がどういうことになるにしろ、やはりそこが物すごく、一番肝心なところなんですね。
 例えば、きょうも少し議論が出ておりましたが、なぜ再生が必要なぐらい地域が疲弊してきているか。いろいろな分野で、これは大型店の進出の話もありました。それから産業空洞化の問題もあります。それから、地方経済、それまで地方がどんどん金も出し、かねや太鼓でどんどん誘致して、造成もやってきたという企業が、簡単に地域を切り捨てて海外へ行ってしまうだけじゃなしに、大規模にリストラがやられてくるとか、そのリストラに歯どめがないとか、そういうさまざまな問題がありました。ですから、やはりどういう形で、本当に地域再生を可能にしていくかという取り組みというのは、これはこの地域再生法だけの話じゃなくて、いろいろなことをきちっとやっていかなきゃいけないと思うんですよ。
 昨日も経済産業委員会でちょうど参考人質疑をやって、私も行きましたが、全国商工会連合会の会長さんとか全国の電機商業組合連合会の副会長さんとか来られて陳述をしておられましたけれども、やはり大店法を廃止したあのときからですね。あのときはヨーロッパはそんなことはやっていないんですよね。ヨーロッパは、今でも経済的規制と都市計画的手法や環境やさまざまな手法を組み合わせてちゃんとやっているんですよね。
 そのヨーロッパ型のやり方でないことを、あのときは、当時、ちょうどWTO協定違反だとか通産省は言っておったけれども、GATS違反じゃないということは、当時の橋本さんが総理大臣で本会議で答弁をされ、当時外務大臣だった河野さん、今の議長が、アメリカが大店法のような規制を撤廃しろと言っているのは日本だけで、ヨーロッパに対しては言っていませんということを国会でも答弁しているぐらいで、そのときにやはり日本は圧力に負けちゃって、私はあの98年の国会では大店法廃止は反対しましたけれども、結局大店法を廃止して大店立地法など3法にしたけれども、しかしその3法が悪法だったというのがきのうの参考人の話なんですよ。
 大店立地法の特に13条がやはり最大のガンなんですね。これは、地方が条例をつくって規制することについて許さないんですね。これだけ地方分権だ、規制緩和だといいながら、地方が条例で、大型店の郊外への野放しの進出も中心市街地からの撤退も勝手、自由というやり方を規制することはできないという。やはりこの点では、13条を取り除いて、もっと地方自治体独自に、条例の面からもやっていける、都市計画も条例を使ってやっていける仕組みというのを本当に考えていかなきゃいけないと思っているんです。
 だから、町づくり3法の見直しということは、経産大臣も言っていますけれども、やはり3法の見直しの中にはこうした大店立地法13条を取り払うことも含めて、規制緩和といいながらまさに規制中の規制ですから、地方分権といいながら最も地方分権を認めていない部分の1つですから、やはりこういうところを含めて、本当に地方が再生できる仕組みというものを考えていく、その取り組みが産業の分野では1つ大事な課題になっていると思うんですが、この点は大臣にちょっと伺っておきます。

○村上国務大臣 規制、くしくも規制改革担当でありますので、今委員の指摘について、役所に帰ってもう1回その事実関係について勉強してみたい、そういうふうに考えております。

○吉井委員 それはぜひ、まあ、大臣の地元も、シャッター通りなんて大変なのをよう知ってはる話だから、とにかく大変な事態なんだから。やはりこれは真剣にやらないと、日本全国がこういう状況ですから。
 かつて、小樽に20万平方メートルを超えるマイカル小樽が進出したらあっさりつぶれて、それはつぶれるのは勝手といえば勝手だけれども、その前に中心商店街、高齢者の暮らしている商店街がつぶれて、今、高齢化社会を支える地域社会は大変になっているんですよ。だからそういう角度からもきっちりやってもらうということが、本当の意味での地域再生につながっていくものだというふうに思います。
 次に、地域再生の認定を受けた1つに、米原市の山東・伊吹エコミュージアムプログラムというのがありまして、薬草、天然記念物などを生かし、中山道、柏原宿を初めとする、面としての歴史博物館機能を生かすこと、さらに、林業と結びついてはバイオマス発電施設をつくるということで認定を受けていますね。
 これはちょうど室長が私も手がけてといってなかなか御自慢のところだったので、ちょっとのぞいてきたんですけれども、この地域というのは、縄文時代の遺跡から古代国家成立の時代、戦国時代の佐々木導誉というばさら大名から関ケ原の戦いに至るまでの間、さらには江戸時代の参勤交代や朝鮮通信使の時代のことに至るまで、数千年の歴史の蓄積、集積地でもあるんですね。
 だから、それを生かそうという地域の期待と、認定されたということは私は大事なことだというふうに評価しているんですが、問題は、やはりそれを本当に生かそうとしたときに、例えば、これは一例ですけれども、学芸員の方が、縄文時代の学芸員も必要ならば、江戸時代ぐらいの古建築の学芸員がおって、重要文化財の解体修理等もできるわけですね。そういう学芸員の方が、学芸員というのは1人おれば全部やれる話じゃありません、それぞれ専門分野がありますから。
 そういう学芸員の方が、しかし、いろいろな取り組みをすると、事実上、観光課の職員みたいにもなりかねないんですね。そうすると、一時的にはうまくいくんですよ。一時的にはお客さんに説明してうまくいくにしても、長い目で見たときには、数千年の歴史を持つところで、やはり本当にその地域が長い時代にわたって発展ということにはなりません。
 そういう点では、私は、遺跡の発掘や収蔵、研究から、大学などの研究者の受け入れとか交流とか重要文化財の解体修理など、それぞれ専門分野を生かした仕事が進むように国としての協力、こういうことなしには、結局一過性の歴史遺産を使った観光キャンペーンで終わってしまうということになりかねないので。
 そういう点で、認定したからには、学芸員の定員をふやすとか、あるいは歴史書その他の図書購入費や学会、シンポジウムへの出張旅費などを応援したり、今、自治体リストラと言われている時代に一番切られるところを、逆にそこが本当にちゃんとすることによって、せっかく認定したところが発展するように、そういう応援というものを、地域再生法をつくって認定したところを応援しようというからには、やはりこれからはそういうことを政治の世界でもやはり考えていかなきゃいかぬと思うんですね。
 ここは大臣、一言でいいですから、伺っておきます。

○村上国務大臣 それもよく事実関係を勉強させていただいて、前向きに考えていきたいです。
 ただ、委員のおっしゃっているのは、そういうところの委員を2人を雇うわけでしょう、歴史的にいえば2人分雇わなきゃいけないわけでしょう。(吉井委員「いや、もっと必要かもしれません、学芸員、ちゃんと資格を持った人」と呼ぶ)要するに、その人件費を国で持つべきじゃないかという御意見ですか。(吉井委員「いやいや、そこまでじゃなくて、そういうことを含めて、どういう応援をするかという」と呼ぶ)わかりました。その点についても一生懸命勉強させていただきたいと思います。

○吉井委員 また、ここのエコミュージアムというところの、これは内閣府認定で、たらい回ししなくても、認定を受けたらさらにいろいろできるという点で、私はいいことだと思っているんですよ。このときに、環境省とか農水省とか、場合によっては経産省、NEDOなんかの活用をして、今考えているだけじゃなしに、主体は地方なんですが、例えば、マイクロ水力発電施設だとか小型風力発電施設などを並列して使うこととか、林業を農業廃棄物と結びつけたバイオマスエネルギーの活用とか、燃料電池と結びつけていくこととか、発想はいろいろ膨らませることもできるし、発想は非常にいいことなんですね。
 問題は、そういうことがやはり進んでいくようにどういう応援をやっていくか、どういう応援をすることによってこの地域再生法を本当に生きたものにしていくかということがこれからの政治の課題だと思います。
 時間が来たということですから、最後にこの点についての大臣の話をお伺いしたいと思います。

○村上国務大臣 まさに委員がおっしゃるように、そういうアイデアをそれぞれの地域の担当者が積極的に持ってきていただければ非常にありがたいなと。そのときに、先ほども言った、人件費をどうするか、それに対する費用をどうするかについては、またそれぞれで知恵を出し合えばいいんじゃないかな、そういうふうに思います。

○吉井委員 時間が参りましたので、終わります。