第162国会・衆議院予算委員会第4分科会 2005年2月25日

※中山国務大臣・・・中山成彬・文部科学大臣、
 坂田政府参考人・・・坂田東一・文部科学省研究開発局長、
 上原政府参考人・・・上原美都男・内閣官房内閣情報調査室内閣衛星情報センター次長


○吉井分科員 日本共産党の吉井英勝です。
 私は、きょうは、宇宙研究、宇宙開発という問題について質問をしたいと思います。
 宇宙開発、宇宙研究の予算というのは、今、大体年間3000億円ぐらいですが、大変巨大な予算であります。これは、全国の国立大学法人89校への運営交付金1兆2317億円と比べてみても4分の1に当たるわけです。それから、大学や試験研究機関のプロジェクト研究などに振り向けられる科学研究費補助金の1880億円と比べてみて、大体2倍近いものになってくる。大きな予算規模であるだけに、内容についてよく吟味していくということが大事だと思うんです。
 私は、日本の宇宙研究というのは非常にすぐれた成果を上げているというふうに考えております。例えば、すばる望遠鏡とか野辺山の宇宙電波観測所それから高エネルギー研究所のトリスタン以降のいろいろな施設、今では、ニュートリノ発射施設から神岡の観測所、さらに、エックス線天文衛星「ぎんが」、エックス線天文台と言われているものですね。これらの活用を通じて、国際的にも、日本の天文物理の分野、宇宙物理の分野あるいは素粒子論といったところで、理論、実験、観測といった面で非常に大きな成果を上げてきたというふうに思います。
 まず最初に、こういう宇宙研究や開発の中で、こうした取り組みが大きな成果を上げてきたと思うんですが、大臣の方はどのように見ておられるか、これを伺いたいと思います。

○中山国務大臣 今御指摘ありましたように、宇宙開発、これは、人類にとっても非常に広大なフロンティアを開拓するという挑戦的な取り組みもありまして、国民、とりわけ青少年に大きな夢を与えるものでございます。
 その中で、我が国は、これまで、通信・放送衛星あるいは気象衛星、地球観測衛星、ロケット等の開発利用等の努力によりまして、国民の生活の質の向上、産業の発展等に大きな成果を上げてきておる。また、宇宙科学の分野の成果では、宇宙の起源や物質の根源にかかわる新たな知識を増大させている。このように思っているわけでございまして、特に天文観測、宇宙物理学等宇宙科学の分野におきましては、これは世界最高水準の成果を上げてきている、このことは世界的にも認められたところでございます。
 今まさに御指摘ありましたように、我が国が世界を20年以上もリードし続けておりますエックス線天文学の分野におきましては、ブラックホールのなぞの解明に大きな寄与を続けております。また、宇宙プラズマ物理学等の分野におきましては、オーロラの活動を解明する研究において大きな成果を上げておりまして、こういったものは、人類の知的資産の拡大に大きな貢献をしていると私は思うわけでございまして、今後とも、宇宙の研究開発につきましては積極的に取り組んでまいりたい。
 きのう、ちょうど総合科学技術会議がありましたけれども、私は、宇宙のことにつきましても、ぜひ今後とも力を入れていくべきだということを発言したところでございました。

○吉井分科員 宇宙の研究開発というものについては、そういう大事な分野、また成果を上げてきたものがありますから、そこをしっかり見るとともに、同時に、何しろ予算が非常に巨大なものになってきますから、これについて、例えばJAXAで見れば、年間大体2000億円ぐらいの予算を使うわけですね。宇宙開発、研究の予算の大体7割がJAXAに流れているわけですが、東大の運営交付金926億円の大体2倍近い。京大の運営交付金640億円の3倍近いもの。だから、万単位の、数万人規模の大きな国立大学など一校に交付される交付金に比べても非常に大きな予算を使うわけでありますから、それだけに、きちんとした吟味をよくしていかなきゃいけない、このことは大事だという問題意識を持っております。
 そこで、JAXAについて、これは政府参考人に伺っておきますが、国からロケット製造や打ち上げ、人工衛星の開発を随意契約で請け負う形をとるわけですが、それをさらに請け負っている会社にロケットシステムがあります。ロケットシステムという会社にロケット製造工場があるのか、ロケット打ち上げ施設がこの会社にあるのかを、簡単なことですが、まず伺います。

○坂田政府参考人 お尋ねのロケットシステムに製造工場があるのか、あるいは製作の場があるのか、これは私ども承知しているところでは、そういう製作現場は持っていないというぐあいに理解しております。

○吉井分科員 それから、このロケットシステムが設立されてから、国がロケットを打ち上げるときにロケットシステムがかかわっていない打ち上げの成功率100%なんですね。ロケットシステムが関与した打ち上げは82%ですから、2割は失敗したというのが実績ではないかと思いますが、これも少し確認しておきます。

○坂田政府参考人 今先生おっしゃったことでございますけれども、確かに、ロケットシステムが平成2年に設立されまして、今日まで3つのロケット、TR1AロケットそれからH2ロケット、H2Aロケットの製造にかかわっております。
 全体で17機でございますが、失敗が3機ございましたので、先生おっしゃいましたとおり、成功率は82.4%でございます。

○吉井分科員 ロケットシステムが、JAXAから、内閣官房の情報収集衛星の関係でH2Aロケットの製作、打ち上げの仕事を請け負っておりますが、その請負契約金額を見ると、2000年からの4年間で総額241億円です。ロケットシステムには製造工場、打ち上げ施設もないことは先ほどのとおりですが、三菱重工などメーカーに丸投げする形になるわけですね。そのときの請負金額は221億円ですから、ペーパーマージンといいますかピンはねといいますか、20億円。これは契約にもよりますが、大体7%から13%の割合になってくると思うんですが、この点だけ比率を確認しておきます。

○坂田政府参考人 今先生がおっしゃいましたロケットシステムの受注の比率といいますか、7から13とおっしゃいましたけれども、余り詳しくはあれでございますけれども、ロケットシステムがロケット関係でJAXAから受注したものが8種類ございます。
 そのうち、ロケットシステムは、当然、今申し上げましたとおり、みずからは製作いたしませんので、三菱重工その他メーカーにロケットのいろいろな部品について発注をするわけでございますけれども、当然のことといたしまして、ロケットシステムの大事な役割といたしましては、単にメーカー各社に製造の発注をするだけではございませんで、各企業の製造工程の監督、品質保証活動、これはしっかりやることになってございますし、当然ながら、全体が取りまとまりましたときに全体の受け入れ検査もする、そういう業務を行います。
 したがって、それに対する対価といたしまして、今先生おっしゃいました、物によりますけれども、7%程度から13%程度までの受注をとる、そういうことになろうかと思います。

○吉井分科員 そもそもロケットシステムという会社は、ロケットや人工衛星を請け負う三菱重工、石川島播磨、日産自動車、三菱電機など宇宙産業13社が共同で設立した会社なんですね。国の仕事をこのロケットシステムが請け負って、その仕事の配分をロケットシステムが宇宙産業13社に配っていくわけですよ、振り分ける。言ってみれば談合元締め会社という性格であり、さっきの20億というのは、言ってみれば談合手数料という見方さえ成り立つものなんですよ。
 そこで、H2Aロケット打ち上げ失敗が続く中で、2004年、昨年6月段階に宇宙開発委員会特別会合の報告書が指摘しておりますが、H2Aロケットの場合、宇宙関連企業の共同出資により設立されたロケットシステムが扱い、このロケットシステムが製造取りまとめを行っている。しかしながら、ロケットシステムは、出資各社からの出向者が多く、また、みずから製造現場を持っておらず、技術力、人材、経験において能力に限界がある。トラブルが発生したときにはJAXAがふぐあい処置や審査等に関与しているということを指摘しているというのが報告書の示しているところではないんですか、そうでしょう。

○坂田政府参考人 先生の今のお尋ねに直接答える前に、冒頭に談合元締め会社等々という御発言がございましたが、私どもは決してそのようには思っておりません。
 先ほど私が御説明申し上げましたとおり、ロケットというのは、いろいろな会社がいろいろな部品をそれぞれ分担して製作いたします。したがって、それを全体としてシステムにまとめ上げるというのは非常に大事な仕事でございまして、そのまさにシステムインテグレーションのところをロケットシステムが担っているわけでございまして、そういう意味で大事な機能を果たしてきたものというぐあいに考えてございます。
 一方、お尋ねの特別会合の報告書のことでございますけれども、確かに御指摘については、私ども、重く受けとめてございます。

○吉井分科員 ぐだぐだ最初言ったけれども、報告書でちゃんと書いているんですよ。技術力、人材、経験において能力に限界があると。
 だから、私がここで言っておきたいのは、科学技術に名をかりて、巨額の研究開発の予算のさや抜きとでもいうべきものが行われることは断じてやっちゃならない。ここはきちっと見てかからないと、ぐだぐだ言って、結局それは事実なんですから、報告書が指摘していることなんですから、そういうことは今言っちゃならぬと思います。
 次に、JAXAへ公務員として宇宙産業各社から322人が、天上がりとでもいいますか、形で行っております。JAXAがロケットや人工衛星の契約を行うとき、ロケットシステムや三菱重工、石播、三菱電機などが契約の相手方となっていますが、これでは契約金額はメーカー言いなりになる形になってしまう。実際、宇宙開発の契約は100%が随意契約で、予定価格もいわば落札する金額、これが、メーカー言いなりの契約というのが実態ではありませんか。

○坂田政府参考人 JAXAがロケットの製造等でメーカーと契約するときのやり方についてちょっと御説明をさせていただきたいと思います。先生が言いなりとおっしゃいましたので、決してそうではないということを申し上げたいと思います。
 実際に契約を具体的にやります場合でございますけれども、仮にロケットシステムに発注する場合でありましても、実際には、メーカーがロケットシステムから提出を受けました見積もりの案につきまして、しっかりとJAXAの担当者がメーカー側の担当者と議論をいたします。JAXAは、これまで、多くのロケット、衛星の開発について経験を積んでまいりました。そういう中で、何が原価として適正かという経験も積んできております。そういうものを踏まえて契約しておりますので、決してメーカー側の言いなりでやっているということではございません。

○吉井分科員 JAXAが厳正に見積もったという立場をとるのは当たり前の話なんですよ、皆さんの立場からすれば。しかし、厳正に見積もって契約したはずのものなのに、メーカー言いなりで工数を決めて、それが水増し不正契約であるということがわかって、NECなど3社から合計66億1300万円返還させたというこの事実はあるんじゃないですか。事実でしょう。

○坂田政府参考人 平成10年当時、そういうメーカー側の不正な行為があり、結果として過大請求がございましたので、そのことについては改めて返還請求をいたした経緯がございます。

○吉井分科員 予定価格も見積もりも相手企業と一緒に行って、そもそも天上りで来た人も技術屋さんであって、これは委員長も技術屋さん出身だからよくわかると思うんですよ。相手企業と一緒にそれをやって、水増し価格が最初から入っていたんですよ。だけれども、その水増し価格を含めた入札予定価格と落札額がもうすべての契約で100%一致した、そういうことが行われていたんですよ。だから66億円の返還というのが行われてくる、こういうことになったわけです。
 それで、やはり私は、メーカー出身の社員を多数抱えるJAXAが、JAXAからロケットシステムへ、さらにロケットシステムが三菱重工などロケットシステムを構成する企業に発注する。すべてそれが随意契約で、これで毎回ペーパーマージンとでもいうべきものが7%から13%で再契約が結ばれていく。これじゃ、もうすべてがメーカー言いなりということになっているのは明白なんです。やはりこれは余りにも異常だと思うんです。
 しかも、この66億の問題のときも、わかったから返還があったんです。その66億の水増し分はあったんだけれども、わからなかったらそのままだったんです。国民に66億の損害を与えていたということになるんです。この点では、こうした問題をあいまいにし、言いわけをすればいい、適当な説明をすればいいというものじゃないということをはっきり言っておかなければならぬと思います。
 次に、情報収集衛星の目的の一つに、地震などの大規模災害への対応へ備えるためというのがあります。
 昨年起きた台風23号豪雨災害、新潟中越大地震とか、あるいはスマトラ沖地震・津波などで、情報収集衛星は、災害の前であれ、実際に発災した後であれ、地殻のひずみであるとか津波の移動の様子とか、災害現場などについて観測をしていると思うんですが、その観測で、それはどのように活用されたのか、伺います。

○上原政府参考人 情報収集衛星ですが、外交、防衛等の安全保障及び大規模災害の危機管理のために必要な情報収集を目的としているわけでございまして、政府といたしましては、当然のことながら、このような目的を果たすべく、情報収集衛星の有効活用に努めてきているところでございます。
 ただ、情報収集衛星を用いまして、いついかなる対象を撮像しているかにつきましては、情報収集活動の性格上、お答えを差し控えさせていただきたいと思います。

○吉井分科員 情報収集衛星の目的の一つには、地震など大規模災害への対応に備えるということを挙げてあるわけですよ、今おっしゃったように。それをうたっているんだから、そうすると、例えば中越地震のときの、これについてはこういう観測をして、そのデータを気象庁なら気象庁とか、東大の地震研なら地震研とか京大の防災研だとか、そういうところへも情報を送って、生かされて初めて意味があるわけですね。そうでなきゃ、大規模災害への対応に備えるということになってこないわけですよ。
 だから、目的からいっても、大規模災害への備えなら国民にそれらは公開をするべきですし、できないのはおかしいと思うんですが、これはきちんと、そういう場合には公開するんですね。

○上原政府参考人 情報収集衛星は、安全保障、危機管理のための必要な情報の収集を主な目的といたしております。そういう意味では、その画像情報でございますが、極めて機微にわたるものでございますので、公表ができないということを御理解いただきたいと思います。

○吉井分科員 これは、大規模災害に備えるというのはつけ足しの目的にしかすぎないということがここに出てくると思うんです。本当に国民の危機管理、災害対策などに資するものという、少なくともそのことをうたうならば、必要な情報はきちんと公開しなきゃ意味がないということを言わなきゃならぬと思います。
 さらによくわからないのが、内閣衛星情報センターの発注する情報収集衛星の契約は、JAXAを経由してロケットシステムなどの企業に発注されています。JAXAの、ペーパーマージンといいますか、さや抜き額というのは、2003年度までの6年間だけで58億8400万円になります。
 JAXAやNEDOが国から発注を受けて、直接ロケットや衛星の開発、製作したものというのはありますか。

○坂田政府参考人 情報収集衛星プロジェクトに関連いたしまして、JAXAのかかわり合いについて少し御説明いたします。
 確かに、JAXAは、内閣官房、文科省を通じてでございますけれども、委託を受けまして、情報収集衛星打ち上げのためのロケットの開発、また衛星の主たる部分の開発を担ってございます。したがいまして、JAXAといたしましては、特に衛星の開発にかかわります職員の人件費等につきましては、いただいた委託費の範囲でそれを賄っているということでございますので、先生が今さや抜きとおっしゃいましたが、言葉の意味は別といたしまして、JAXAとしては、これまで培いました宇宙の専門能力を最大限に活用して、そしてこの情報収集衛星プロジェクトに貢献している、そういう立場でございます。

○吉井分科員 私が伺ったのは、JAXAやNEDOが、内閣衛星情報センターから発注されている衛星開発など、直接開発、製作したものはありますかということで、私が聞いているところではないんですけれども、ありますか。

○坂田政府参考人 大変失礼いたしました。
 くどいですけれども、情報収集衛星につきましては、JAXAは、例えばメーンのバス、そういったところの開発を担っておりますし、それから、経済産業省あるいは総務省を通じて、それぞれの下部の機関がやはり一定の役割を持っておりますけれども、そことの技術成果もJAXAの側で受け取りまして、全体の衛星の取りまとめ、この辺についてもJAXAが役割を果たしているということでございます。

○吉井分科員 もともと打ち上げた衛星のデータも機密なんですけれども、衛星そのものが機密ですから、直接かかわっているものはないというふうに伺っております。
 契約件名、情報収集衛星システムの開発について見ていきますと、2000年3月27日の最初の請負契約では649億9900万円だったんですが、1カ月ぐらいごととか、あるいは数カ月ごとに、数億円から、大きいものでは53億円という範囲で16回も契約変更が繰り返され、最終的には783億500万円に膨れ上がっている。つまり、133億600万円増額と、1.2倍に膨れ上がっております。16回契約変更、これはすべてが随意契約であったと思いますが、随契は間違いありませんね。

○坂田政府参考人 随意契約、間違いございません。

○吉井分科員 これを調べていくと、これは偵察衛星だからとか機密だからといって隠されてしまうんですね。実は、解像度を上げるためとして契約金額は上積みされるという場合がありますが、衛星搭載の光学センサーの解像度を、分解能1メートル上げることでミサイル移動などが手にとるようにわかるというのが、売り文句といいますか言葉ですが、実際の画像というのは極めて大まかで、長期にわたる豊富な観測データを持っていて、優秀な判読能力を持つ者でないと識別は不可能というふうに専門家は指摘しておられたりもします。
 なぜ契約金額は引き上げられるのかといろいろ聞いても、理由がよくわからないままどんどん予算が膨らんでいくのがこの偵察衛星です。機密ということを盾にして契約内容が公開されてこない。これはおかしいと思うんですね。
 そこで、大臣、もともと日本の宇宙開発というのは、国会決議によって平和利用目的でやってきたと思うんですね。それがもともとのJAXAの本来の姿でもあったと思うんです。それが事業内容であったのに、そのJAXAが、今、日本の宇宙研究の平和利用とか、国際的な共同となりますと公開ということが必要になってくるんですが、その性格を変えてしまうのではないか、この心配が出てきております。
 私、冒頭に申し上げましたように、私自身は、宇宙研究とか宇宙開発というのは非常に大事な分野だと思っています。日本は大きな国際的な成果を上げてきたと思っているんです。しかし、それは、日本の宇宙開発、宇宙研究というのが、平和利用とか、それから、その多くを公開するというところから始まっているんですね。その性格を変えてしまうということになってくると、これはやはり大変心配な問題なんですね。この点は大臣に伺いたいと思います。

○坂田政府参考人 その前にちょっと。
 先生が先ほど、情報収集衛星の契約で16回もJAXAが三菱電機と契約を更改して、何かあたかも無用に契約金額を拡大したかのようなとも受け取れるような御発言がありましたので、きちんと申し上げたいと思います。
 JAXAが開発を行う人工衛星、これは今回の情報収集衛星も含めましてですけれども、実は、あらかじめ、その衛星のすべての詳細な仕様だとか開発のための具体的な作業や試験内容を定めることはできません。したがいまして、試験とか実験を繰り返しながら、最終的な仕様とか作業の詳細に向けて進めておりますので、一般的に市場価格の存在するような施設の製作とは異なりまして、詳細が確定したごとに段階的に契約を締結して、そして最終的に取りまとめるものでございます。したがって16回も契約を変更する必要があったということでございまして、契約自体はきちんと適正に行われたというぐあいに考えております。

○中山国務大臣 宇宙の平和利用についてでございますけれども、昨年9月の総合科学技術会議におきまして、我が国の宇宙開発利用全般について今後10年間程度の方向性が基本戦略としてまとめられたところでございまして、本戦略におきましては、我が国としての平和利用のあり方について議論する必要があると述べられているところでございます。
 我が国の宇宙の平和利用につきましては、昭和44年の国会決議によりまして平和の目的に限り行うこととされておりまして、この有権的解釈につきましては、もとより国会において議論していただくべきものと認識しておるところでございます。

○吉井分科員 大臣、前段、ちょっと普通のレクチャーで聞いておけばいいような話で、レクチャーでもう全部聞いてありますから私自身はわかっているんですが、あなたになぜよくわかっていただくようにしたかといいますと、これは、日本の宇宙開発が平和利用目的とか国際協力、その中には当然公開ということがしっかりないとだめで、しかし、その情報の公開ということがまた技術を高めている力になってきているんですね。
 ところが、契約の中に水増しがあったり、さや抜きと見られるようなものがあったりとか、あるいは機密事項というものが入ってきてわからない部分ができてしまうと、これは巨額の予算を使うだけに、その巨額の予算を使う宇宙開発や研究の性格をゆがめてしまうことになったら大変なんですよ。私はこの分野を大事だと思っているからこそ、いささかなりとも、実際、水増しありました、事実なんですから、水増しがあってもそのまま随意契約やっちゃっていたんですから、そんなことがあっちゃならないし、機密の名においてわからない部分が出てきたら、これは宇宙の研究開発にとっては大変なことなんだ。しかも、年間3000億近い巨額の予算なんですよ。こういうものはきちっとしなきゃいけないということを大臣によく見ていただきたいということで、きょう取り上げた次第です。
 宇宙を含めて科学技術に予算を投じるということは大事なんですが、それは、基礎研究の重視とか大学や国立研究機関の経常研究費の保証とか必要な技術開発は、それを支える中小企業なども含めて支援するということ、これが非常に大事なんですね。巨大科学について、必要な研究開発に公正な研究費投入などが大事なことで、科学に名をかりて利権につながるものが生まれちゃならない、そこは非常に大事なことなんです。
 時間ですから最後に一言だけ申しますと、三菱重工がロケットをつくったりしていますが、三菱にしろその他のかかわっている企業にしろ、リストラをどんどん進める中で大事な技術を失っていく、あるいは技術を持った人々が失われていくということがあります。
 例えば、三菱重工の長崎造船でダイヤモンド・プリンセスが火災で焼失しましたね。あれ、普通だったら考えられないことなんです。上の階、カーペットを敷いて内装をやるときに、下の階の天井に溶接をやったら、1000度を超える溶接で火事になるのは当たり前ですよね。そういう工程管理から何からといった基本的な技術が今失われるようでは、ロケットを打ち上げるということは大変なことです。だから、私が日本の中小企業を含めてと言った意味はそういうことなんですが、平和目的に沿って取り組むということをきちっとやっていただきたいと申し上げて、時間になりましたので、終わります。