0517_課題多い熱核融合炉/日本・EU議員会議で吉井議員が検討提起
0410_吉井衆院議員招き原発学習会/佐賀 
0330_美浜原発事故で最終報告/保安院・国の責任認める 

課題多い熱核融合炉/日本・EU議員会議で吉井議員が検討提起
 

第26回日本・EU議員会議出席者の記念写真(左から2人め吉井議員、左端は緒方参院議員
第26回日本・EU議員会議で発言する吉井議員

 国際熱核融合実験炉(ITER=イーター)をどこに誘致するかを議論する前に、諸課題の検訂が必要−。日本共産党の吉井英勝衆院議員は5月17日、国会で開催中の第26回日本・EU(欧州連合)議員会議で提起しました。
 ITERは、核融合反応を安定的に起こさせてエネルギーを取り出せるかどうか確かめるためのもの。日本、EU、米国、ロシア、中国、韓国が参加しています。現在、どこにつくるかで、日本とフランスが誘致を競っています。
 吉井議員は、核融合反応にともなって発生する高いエネルギーの中性子(高速中性子)の照射に耐えられる炉材料は現在のところ無いとして、建設前にこれが得られるかどうか検討する必要があると指摘しました。
 また、重量が重く、形状が複雑で、構造も熱や電磁力に耐えられるものにしなければならないことから、コストが非常に高いものにならざるを得ないという問題があることにも言及。ITERの目的が核融合エネルギーを発電に利用しようということである以上、現在の軽水炉型原発の7〜8倍も高い建設コストでは、価格面で競争できる展望が出てこないと強調しました。
 吉井議員は、ノーベル賞を受賞した小柴昌俊博士をはじめ多くの物理学者らが、こうした問題でITERに疑問をもっていることを紹介。核融合についての国際的なとりくみは、方法についての基礎研究や必要な炉材料の開発などを共同してすすめていくことが大事だとのべました。
 吉井議員の発言にたいし自民党の津島雄二衆院議員は共産党の見解は少数派だと決めつけました。これにたいし吉井議員は、日本共産党が核融合の研究に賛成の立場であることをあらためて表明し、そのうえで現在の到達水準をリアルに見て問題を解決することが重要だと説明しました。
 EU議員の中からは、ITERはお金がかかりすぎるとして、その分をほかの研究にまわすべきだとする発言がありました。

 (2005.5.18赤旗)

発言要旨


吉井衆院議員招き原発学習会/佐賀

 佐賀県の加圧水型軽水炉の玄海原発(玄海町)でのプルサーマル計画の導入問題で、日本共産党の吉井英勝衆院議員(党原発・エネルギー問題委員会委員長)を招いた「原発問題学習会」が4月10日、佐賀市内で開かれ、約40人が参加、熱心にメモをとるなど聞き入りました。
 玄海原発問題対策住民会議と佐賀県原発問題対策協議会の共催です。
 主催者を代表し、「同住民会議の坂本洋会長が「既存の原発でプルトニウムを含む燃料を燃やすという大変危険な国や電力会社の(核燃料サイクル)計画は断じて許せない。反対する県民の力を結集するために頑張りたい」とあいさつしました。
 吉井議員は「日本の原発のエネルギー政策は、戦後、軍事用の原子力潜水艦の軽水炉原発を巨大化し、エネルギー利用を考えてきたもので安全性や高レベル放射性廃棄物を消滅するなどの技術確立がない状況で軍事利用優先だったのが出発点と述べ、安全性確立や原発利用の国民的合意についての問題点を説明しました。
 また、1991年の加圧式軽水炉での関西電力の美浜原発2号機の蒸気発生器細管破断事故や、昨年同原発3号機の配管破裂事故などにふれ、「炉心溶融など、原発の心臓部での事故の可能性が常につきまとう」と指摘。「86年の米国サリー原発での配水管破断事故で、日本政府は『安全だ』と教訓にしなかった」として国と電力会社の事故に向き合う姿勢を批判しました。
 さらに、配管の減肉やピンポールなど原発の老朽化や大規模地震の問題点を指摘。「国や電力会社は『安全』に対する理論をもつが、部分的な事故が同時に発生した場合の原子炉暴走について、さまざまなところでトラブルが現実に起こっている」と述べ、プルサーマル計画(プルトニウム循環方式の原発政策)が破たんし、矛盾を深め解決しないと強調。原発に頼る電力の社会構造から、原発と同じ電力の潜在量がある太陽光発電など新エネルギーへの転換へ開発の重要性を述べました。
 参加者からは「詳しい資料をもとに、わかりやすい話だった。原発の安全に対する技術が未確立なところで事故が多発することがよくわかった。エネルギーの大量消費から、低エネルギー化の社会構造へと変えていくことも考えないといけないと思った」との感想が出されていました。

 (2005.4.13赤旗)


美浜原発事故で最終報告/保安院・国の責任認める

 11人の死傷者を出した関西電力美浜原発3号機(福井県美浜町)の蒸気噴出事故で、経済産業省原子力安全・保安院は3月30日、最終報告書を同省事故調査委員会に提出、了承されました。報告書は、事故の予見・予防が可能であったにもかかわらず、関西電力などの不適切な管理が原因で起きたと強調。案の段階ではふれていなかった国の責任にも言及、「反省すべき点が多い」としています。
 報告書は、「今回の事故は、我が国の原子力発電所で例をみない重大な結果になった」と記述。関西電力、三菱重工、日本アームの「不適切な管理」を事故の原因としています。さらにその背景には、「社内での『安全文化』のほころびがあった」としています。
 保安院の責任については、「配管の肉厚管理の具体的方法を各事業者の社内基準に委ねてきたことが、不適切な運用を招いた一因」としています。
 報告書には、保安院が特別な保安検査や安全管理審査を継続、必要に応じて立ち入り検査をすることも盛り込んでいます。

 効率優先を国も改めよ
 日本産党の吉井英勝衆院議員の話
 今月14日に発表された最終報告書案では、国の責任が棚上げされていた。今回の最終報告では、不十分とはいえ、国の責任に言及せざるをえなかった。
 とくに、1986年に起きた米国のサリー原発事故を教訓にしなかった問題を私たちはくりかえし指摘してきたが、今回の最終報告書でようやく、「国の対応には反省すべき点が多い」と認めている。
 関西電力の問題として『安全文化』のほころび」をあげているが、安全より原発の運転効率を優先させる姿勢こそが問題だ。この点では、定期検査期間の短縮と電力会社の「自主検査」などを推進してきた国の対応も改めるべきだ。


 負傷者1人は入院生活続く/美浜原発事故
 美浜原発3号機事故で死傷した11人は、全員が大阪市にある下請けの検査会社「木内計測」の社員。負傷した6人のうち、5人は既に退院しましたが、残る1人は事故から7カ月以上たった今も入院生活が続いています。
 退院後も2人は自宅療養中で、職場復帰できたのは3人。このうち、けがが比較的軽かった林克己さん(55)だけが、事故当時と同じ現場作業に従事しているといいます。

 (2005.3.31赤旗)


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